静岡県知事の発言に反論して見ると・・・ | 猫好きのブログ

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資格試験とその応用

 知事の話の全部を聞いた訳ではないが、最初の所に役所=シンクタンクという言葉が出ていた。

 

 シンクタンク→頭脳集団→だから公務員試験に受かった君たち(新入職員)は知性の高い人で、野菜売りや牛飼い達とは違うんだという流れで話していた。まるで江戸時代に武士による統治を理論的に正当化した朱子学者の話を聞いているような気になった。

 

 実は僕も役所内部の研究会で役所シンクタンク説を聞いたことがあった。

 

 役所には民間にないあらゆる情報が集まっている。だからそれを使えば何でも出来ると某先輩は発言していた。

 

 何でもできる?

 

 果たして本当か?その時、疑問に思ったのは

 

・情報は確かにあるかもしれないが、部門毎に分断され、他部門は閲覧できないじゃないか

 

・同じ部門内でも課が違えば、まるで別会社。

 

・同じ課内でも係や班が違えば、何をやっているのかが見えない。

 

・下の情報が必ず上に上がるとは限らないし、上の情報が必ず下に流れるとは限らない。多くの人がいると、自分の都合に合わせて解釈するものだし、自分の評価が下がる情報を上に上げないものだ。

 

・仮に上記の阻害がなく、シンクタンクであっても、考えることと行動することは別問題だ。何せ行動しようがしまいが給料は変わらない訳だから、皆が行動する訳が無い。

 

・行動する人が多くても、民間を誘導できるとは限らない。所詮役所は旗振りに過ぎず、民間部門の行動が伴わないと成果とならない。

 

 だから役所何でも出来る説は、実は何もできないと言っているのと変わらない。ま、やってますというポーズに過ぎない。世間ではそれをポジショントークという。

 

 トップがあんなこと言うと、勘違い君が出てしまう。そちらの方が怖い。僕の同期でも窓口に来た人に、貴方、ここに書いてあるのに日本語読めないの? と何度も言って飛ばされた人いましたよ。22、23歳のガキが親の年代の人に対して、そんなこと言うと総務部に怒鳴り込まれるのは当然です。

 

 ちなみに静岡県庁職員採用試験の行政1と2の採用倍率は次の通り。

 行政1は30歳未満対象で専門試験重視型、行政2は35歳未満対象で人物重視型。この程度で倍率で知性が高い?。知事の発言から静岡県職員になるには300倍を突破しないとならないと思いましたよ

 

  静岡に本社のあるスズキ、ヤマハ発動機、ヤマハに入る方がずっと倍率高いですよ。何十倍にもなるんじゃないでしょうか。東京都職員1類B(大卒程度)の倍率は8.9倍、その前年が9.9倍となっている。果たして知性の高い人はどちらの自治体に入りますかね?

 

 

 

 

行政1

年度 一次受験者数 最終合格者数 倍率
令和5年 285 94 3.0倍
令和4年 376 111 3.4倍
令和3年 325 94 3.5倍

【行政Ⅱ】

年度 一次受験者数 最終合格者数 倍率
令和5年 168 36 4.7倍
令和4年 202 45 4.5倍
令和3年 208 40 5.2倍