場違いな安さだが一体誰が買うのだろうか?
答えは銀座付近で働く会社員と近隣の住民だ。
エリート会社員とタワマン住民が299円弁当を買っているというのは意外な気がするが、取りて立てて不思議でもない。
以前、新橋だったか虎の門だったか忘れたが、昼食時の広場には会社員が大勢いて、そこに弁当屋が売りに来ていた。値段は500円。エリートサラーリマンらしき人がどんどん弁当を買っていたのを見て驚いたことがある。
勿論、都心部の会社員だからと皆が一流企業勤務とは限らないだろうが、会社員のお小遣いがバブル時代7.8万円→近年3.7万円。ランチ代は1992年746円→近年500円となっているのだ。特に毎日かかるランチ代を節約するのは当然のことだろう。
銀座付近の住民もそう。タワマンといっても無理して買っている人が多く、実は生活に余裕がなかったりする。年収1500万円でも1億円のローンを組むとローンだけで年間350万円ぐらい掛かるだろう。手取りは1050万円ぐらいだから、1/3がローン返済で消える。すると700万円しか残らない。月々にすると40数万円ぐらいではないだろうか。
この中からマンションの管理費・修繕積立金を払い、光熱水費を負担しとなると意外と余裕がないものだ。銀座セレブも299円弁当を買うのも当然だろう。
ニュース記事を読むと弁当が安いのはそれだけではないようだ。店は本体を安くしてお茶、お菓子、総菜等の同時購買を狙っているのではないかと書かれている。
安いともう1品という心理である。店は粗利益率を下げても粗利益額で儲けるという訳だ。