パワーシティ四日市(ショッピングセンター) | 猫好きのブログ

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 パワーシティ四日市は1995年にジャスコ(現.イオン)が三重県四日市市に開発したパワーセンター(ディスカウント業態が多く集まるショッピングセンター)である。

 

 当時はかなり話題になったそうだ。

敷地 10万㎡(工場の跡地)+敷地外駐車場7万㎡

建物  3.4万㎡

テナント 28社

商圏  車で30分以内 32.6万人

駐車場 2000台

 

 イオンモールと違うのは、館型ではなく、平屋(一部2階)の複数棟型であること、ディスカウント業態が中心であること、ベーシックな商品構成であることだ。

 

 主要テナントは

・ビッグバーン(ジャスコ系の総合ディスカウント。現在はない)

・メガマート(ジャスコ系の非食品ディスカント、現在はない)

・マックスバリュ(大型食品スーパー)

・トイザらス(子供用品)

・オリンピックスポーツ

・アオキ(紳士服)

 

 この施設を見学した中小企業診断士は次のように書いている。

・日曜日に訪問したが、駐車場は満杯。店内にも人だかりが出来ていた。マックスバリュ、トイザらス、ブルーハウス(家具)は特に人が多かった。

 

・日曜日は1万台以上の車がやって来る。但し平日の駐車場はマックスバリュ付近で30~40%、ビッグバーン付近で5%と日曜日との落差が大きい。平日は近隣地域の人が中心になるようだ。平日の客数は土日の半分とのこと。

 

 ・広い敷地内をカートで買い回る人が目立った。駐車場が満杯のためであろう。それでも回遊が見られるのは良いことだ。

 

・大半が三重県ナンバーの車だが、名古屋ナンバーも5%見られたことから、商圏は予想以上より広いようだ。

 

・カテゴリーキラー(低価格専門店)だけのパワーセンターよりも総合ディスカウント、食品店があることで集客力を増している。特にマックスバリュの貢献度は大である。

 

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 ではこの強力なショッピングセンターはその後どうなったか見てみよう。結果を知れることは後の世代の者の特権だ。

 

 テナントの閉店、入れ替えが相次ぎ、2018年に建替えのために全店が閉店した。代わりに2019年イオンタウン四日市泊が同じ場所でリニューアルオープンした。

 

 イオンタウン四日市泊を見てみると

・オープンモールから館型(クローズド型)に変更されている。

・マックスバリュを核店舗としている点は変わりがないが、スーパービバホーム(ホームセンター)とジョーシン(家電量販店)が新たに核店舗になっている。

・ユニクロ、GU、ライトオンなど、人気のアパレル店が多く入っている。

・延べ面積は2倍、テナント数は4倍に増えている。

 

 低価格色は薄まり、カジュアルな娯楽性が高まったということか。イオンモールとそれほど変わらない。日本は未だ未だ中流階級の国だから、ディスカウントのショッピングセンター経営は難しいのかもしれない。価格は重要だが、低価格だけでは客が納得しない。