日清カップヌードルは1971年に発売された。
この年は今話題の東アジア反日武装戦線が三菱重工ビル爆破事件を起こした年に当たる。
販売価格は100円。現在の貨幣価値に換算すると430円相当だ。
それにしても高い。当時の袋めんの3倍以上の価格で中々浸透しなかったそうだ。日清はカップヌードルの自動販売機を設置したりもして販売努力を続けた。
また翌1972年にはあさま山荘事件が起こり、テレビ中継で機動隊員たちがカップヌードルを食べている姿が話題になり、国民的ヒット商品になった。
このことから優れた商品でも必ずしも売れるという保証がないことが分かる。案外、カップヌードルも販売不振が続いて製造中止になったかもしれないのだ。
ただその後の消費者の時間コストが高くなったことを考えると、短時間で食べられるインスタント麺のニーズは高かっただろうから、日清とは別の企業が後日販売して成功したかもしれない。もしそうならば、インスタント麺のトップメーカーは日清でなかったはずだ。