NHK NEWS WEBを5月6日に見たら、その時点でのソーシャルランキング(この2時間のSNS投稿が多い記事)5位までに入っていて見かけた記事。
中村哲さん遺志継ぐNGO支援 アフガニスタンに新たな用水路完成
2024年5月5日 21時45分
干ばつの被害が続くアフガニスタンでは、2019年に銃撃されて亡くなった中村哲さんの遺志を受け継ぐNGOの支援で、かんがいのための新たな用水路が完成し、現地の人々の生活の改善が期待されています。
アフガニスタンでは、長年支援活動を続けてきた医師の中村哲さんが2019年に銃撃されて死亡しましたが、中村さんが現地代表を務めた福岡市のNGO「ペシャワール会」は遺志を受け継いで支援活動を続けています。
東部ナンガルハル州にはこのほど1年半にわたる工事を経て新たな用水路が完成し、現地で実権を握るイスラム主義勢力タリバンの関係者や地元の住民などが参加して4日、記念の式典が行われました。
この中でタリバン暫定政権のマンスール 水・エネルギー相代行は「ペシャワール会の人たちは離れた場所から水を送り、貯水するという驚くべきことを成し遂げた。アフガニスタンの人々を忘れずその痛みを感じ、助けてくれていることに感謝する」と述べました。
今回用水路が建設された地域は、かつて過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織が勢力を拡大し、住民が殺害され畑も荒れ果て、その後も干ばつによる食料不足に悩まされてきました。
用水路は人々の暮らしや農業に生かされ、1万4000人の住民の生活の改善が期待されています。
「ペシャワール会」の藤田千代子さんは「アフガニスタンでは干ばつがどんどん進んでいる。今後も確実に活動を進め、中村先生が確立させたかんがいの技術を多くの人が身につけ、苦しんでいる地域に応用できるようになればと思う」と話していました。
<かつて過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織が勢力を拡大し、住民が殺害され畑も荒れ果て、その後も干ばつによる食料不足に悩まされてきました。>
というように、IS(アイエス)、英語ではISIS(アイシス)と言われることが多いのかな、は、イスラム系と言っても田舎の一般のイスラム教徒にとっては害をなす勢力です。
タリバンにとってもISは敵対勢力で、この点、むしろタリバンと住民の利害は一致していた。
その前にありますように、
<東部ナンガルハル州にはこのほど1年半にわたる工事を経て新たな用水路が完成し、現地で実権を握るイスラム主義勢力タリバンの関係者や地元の住民などが参加して4日、記念の式典が行われました。
この中でタリバン暫定政権のマンスール 水・エネルギー相代行は「ペシャワール会の人たちは離れた場所から水を送り、貯水するという驚くべきことを成し遂げた。アフガニスタンの人々を忘れずその痛みを感じ、助けてくれていることに感謝する」と述べました。>
というわけでして、ペシャワール会では「ナンガラハル州」と表記されているんですが、その地域を担当するタリバンの役所は、ペシャワール会が行っている水利工事や医療行為には協力的だそうです。
少なくとも診療所は続けさせているし、用水路はむしろ各地に広げて行って欲しいぐらいだと思う。
一般に報道されているように、首都などでは女子教育や女性の就業に反対とか、かつて外国勢に協力した人物を逮捕したり殺害したり、みたいなこともありますが、一方ではこういう面もあるんですよね。
だからといって「タリバン政権は良い」とは言えませんが、かといって、欧米目線だけで「全部ダメ」と断定してしまうと、それはそれでマイナス面があります。
日本の岡田大使もそういう点を考慮されているようです。
用水路と言っても日本の田んぼの脇によくある小さなものだけではなくて、大きな川みたいな部分もあり、大工事です。
食糧や水に関しては、ペシャワール会だけでなくいろいろな組織が協力しています。
なんだっけなーとググったら、状況がまとめられている記事がございました。笹川平和財団のサイト。
横着して自分で書かず、貼り付けさせていただきます。
<アフガニスタンの食糧増産に向けた日本政府・FAO・NGOの共同活動の現状とその可能性について述べる。>
FAOは国連食糧農業機関のこと。
この取り組みには日本のJICAも協力しています。
私は一応ペシャワール会会員(一般会員)でして、たいして寄付できないのでせめてたまにはブログに書いてみたり。
30歳以下の方は職員募集も。
日本側の事務局は福岡市にあります。