最近はあんまり新聞をよく見ているわけではないんですが(単に見る時間/機会がないだけ)、
 
久しぶりに5月19日に読売新聞を開きましたら、こういう記事が。
 
 
 
 
 
いつも思うのですが、どうして中学3年生に「中学卒業レベル」の「英検3級相当以上」を求めるのかな、と。
 
高校3年生に、「高校中級レベルの英検準2級相当以上」を求めるのは理解できますが。
 
 
 
調査対象は全国の公立中学・高校だそうです。
 
勉強のできる生徒対象ならまだしも、「全体の半数」に、学校でまだ習わない範囲を先取りすることを求める。ということなんだろううか。
 
 
まあ、3年生の「12月」の調査ではありますが、しかし英検はだいたい、6月、10月、1月頃に実施です。英検級で見る場合なら、10月(二次試験11月)までに合格しろよってことでしょう?
 
 
と思ったら。
 
 
元ネタはこれかな。
文科省

令和3年度「英語教育実施状況調査」の結果について

 

 
 
しかし「ちょっとくらい英語で会話らしいことができる」のと、「英検に受かるかどうか」は違いますし・・・。
 
だからむしろ、よく47パーセントも行ったな、と思ってしまいました(CEFRなら合格・不合格という話ではありませんが)。
 
 
あー、CEFR A1ならまあ、目指してもいいのかな。「英検合格」とは方向性が違うと思うけど。
 
でも、レベルの説明を読んでみたら、大多数の一般の生徒には、高校3年生の時点でA1レベルでも充分では??と思えた。
 
 
「最低ラインの底上げ」ならいいかもしれないけれど、英語に限らず「苦手科目の場合」に多くを求められては困りますよね。人により向き不向きもあるし、はっきり言って学力も個人差があるし。
 
逆に、向いてる人、必要な人、やりたい人は、もっと上のBレベルとかCレベルとか目指すとして。
 
 
(陸上競技、水泳、他の勉強科目、何でもそうであるように、個人差があるのは仕方ないです。足が遅いと足が速い人が羨ましいし、数学ができないとできる人が羨ましいし、できないと嫌な気持ちになるけれど、本当は「不得意」が「悪い」わけではない。そこそこの努力はするとして、後は得意なこと、好きなことを伸ばしましょうよ)
 
 
 
 
先生方の「英検準1級以上に相当する資格」の取得率も出ていて、中学の英語教員で40.8%(前回比2.7ポイント)、高校の英語教員で74.9パーセント(同2.9ポイント増)。
 
さすがに高校になると教えるレベルが上がるから、持ってる先生が増えますね。
 
いずれにしても、お仕事が忙しい中で英語テストを受けたりなさっているのだとしたら、頑張っていらっしゃるなあと思います。仕事上で必要なら仕方ないけれども。
 
 
 
中学の先生のほうがレベルが低くてダメなのかというとそんなことはなくて、「中学生に教える範囲をちゃんと理解していて、解りやすく説明してくれる」ということが肝心だと思います。
 
それ以上のことは、それ以上を教えられる先生が教えればいいんですし。
 
 
 
フィギュアスケートなどでも、子供が成長してオリンピックレベルの選手になったりすると、先生(コーチ)を変えることがありますよね。
 
だからって以前の先生が悪いわけでなくて、その先生がいたからこそ、滑り方を覚えて、そこまで続けられたのであって。
 
 
 
 
余談ですが、辞典も、中学生向けの英和辞典、高校生向けの英和辞典、それ以上の学習者向けの英和辞典、と収録語彙数や意味の詳しさ、解説の詳しさが変わっていきます。
 
誰にでも「大辞典」が良いのではなく、自分のレベルに合ったものが良いです。
 
中級レベルぐらいになって、英英辞典が読めるようになってきたら英英辞典も併用するといいけど、これも読めないうちは使いこなせません(経験上)。
 
 
 
 
1 [countable, uncountable] the language used in Britain, the US, Australia, and some other countries
 Do you speak English?
 leaflets written in plain English (=English that is easy to understand)

2 → the English

3 [uncountable] literature written in English, studied as a subject at school or university
 She decided to major in English.
 
 
2の"the English"って何?とクリックしてみたら、[plural] people from England (複数扱い:イングランドの人)ですって。なーるほど!
 
(イングランド=英国でないことにも注意。このへんはサッカーやラグビー好きの方ならご存じでは)