Eテレ「こころの時代」で見た、池袋の路上生活者の支援。
 
精神科医 森川すいめいさんのお話でした。
 
 
池袋で路上生活者支援をする精神科医の森川すいめいさんは、自身もつらい生い立ちを抱えながら、路上や被災地での対話を重ね、生きる道を探してきた。旅の到達地とは。
 
 
見たのは土曜日午後1時の再放送回ですよ。
 
なんたって本放送は日曜朝5時!びっくり
 
 
 
 
「せきがでる方、体がだるい方、熱がある方」 コチラヘ  という看板。
 
「利用をご遠慮ください」でないところがスバラシイ。
 
 
 
 
番組終盤で、支援活動場所のテントに、ME'(Eの上にアクセント)というロゴが見えた。
 
あれ? 見たことがある。
 
この部分です。
 

 
 
 
池袋でアパート入居支援といえば、この間、オンライン寄付したかも・・・。
 
パンフレットを見てみると、やっぱりこれだ。
 
『世界の医療団』(フランス語で、メドゥサン・デュ・モンド)
 
 
同じくフランス発の『国境なき医師団』(メドゥサン・サン・フロンティエール)という団体が有名ですが、その創設者の1人(ベルナール・クシュネル)が別に立ち上げた団体だそうです。
 
 
よく見たら森川先生、理事のお1人でした。
この写真はもしかしたら森川先生。
 
 
 
※ホームレスになってしまった方々への入居支援は「もやい」など別の団体も行っていますし、他にもあると思います。
 
 
 
 
 
森川さんは1973年生まれ(私と同年代)。
 
今でいうDV家庭で育ち、過酷な前半生を生きてきました。
 
それでも、鍼灸師になったり、大学の医学部に入りなおしたり、路上生活者の支援、東日本大震災のボランティア活動、いろいろなさっている。
すごい人だなあと思いました。
 
 (アダルトチャイルドが支援職になるのは珍しくないかもしれませんが……)


でも、自分でも気づかないうちに、家族にまつわる過去に蓋をしていたんだそうです。
 
クリアできているつもりができていなかった。だから被災者の話を聞く支援をしていても、ここぞというところで踏ん張れず、つらかった。
 
 
 
 
後年、フィンランドで3年ほど「オープンダイアローグ」の研修を受けたとのこと。英語で参加、すごいな。
 
(私はそこまで英語できませんので、そう思う)
 
1対1のカウンセリングでなく、複数の支援者(医師、心理士等) や家族が参加して語り合う方法。

その研修終盤で、自分の家族のことを話してください、という課題があったんだと。
 
森川さんはこういうのを予測していなかったみたいでしたが、それはあって当然だろうと思った。

「支援する側の人」が自分の問題を乗り越えていないと他の人を支援できませんから。
 

自分の心の奥に向き合うのはつらさ・痛みを伴いますが、研修を受けたことで、森川さん自身の癒しになったのだろう。
 
 
クローバー
 
 
今は終了して通っていませんが、私は以前に臨床心理士等の心理カウンセリングを受けたことがあります。その立場から。
 
クライエント(セラピーを受ける側)としては、自分の問題をある程度解決しているセラピストでないと、頼りにならないし、治療をお任せできません
 

自分の心の奥底に大きな引っ掛かりを持ったままとか、蓋をして見ないふりをしているようでは、それこそ、クライエントにとことん向き合う・付き合うなんてできないだろうと思います。
 
踏ん張れずに揺れたり、客観的になれなかったりすると思うので。
 

 
お任せすると言っても、クライエント自身も自分や問題に向き合うことが必要なんだけど。
 
立場が違いますが、私もクライエントとしてはそれはやってきたので(森川さんほど過酷ではなかったが)、共感するところ、想像して「それは大変だっただろう」と思うことが多々ありました。
 
 
(マシにはなってきていたけれども、本当にマシになってきたのは、私もここ数年のことです)
 
 
 
なお、ホームレス支援のお話もとても勉強になりました。
 
ああ~、ホントに、話をよく聞いてみないと人の事情や考えは分からないものだな、先入観ですぐ決めつけちゃいけないな!とか。