31/ブログ写真付き小説 【 東京散歩 】 第31話
◆出演◆ 高山猛久 / 増田修一朗 / 西沢仁太 / 若林謙 （以上 東京深夜舞台）
◆脚本◆ 一雫ライオン (東京深夜舞台) ※第1話からまとめて見る→こちら！！
『 宿舎の裏から怒鳴り声が聞こえて、
何やろと思ってそっち行ったら・・ 』
『 ・・・・・。 』
『 田中が泣きながら
薮田の胸倉つかんで・・
【 何で横須賀にあんなことするんだ！
あんたがやったんなら
キャプテンに正直に言ってくれ！
横須賀はどうしてもプロにならなきゃいけないんだ！
だからあいつにだけはこんな事しないでくれ！！】
って必死な顔して頼んでてなぁ・・・。 』
『 ・・・・・。 』
『 その田中を・・
薮田はニヤニヤ笑いながら・・
【 なんであんなクズみたいな奴庇ってんだよ？
あいつに媚売っとけば
守ってもらえるとでも思ってんのか！？ 】 ・・・ 』
『 ・・・・・。 』
『 【 貧乏人の子は
一生貧乏なままって決まってんだよ！】 って、
笑いながら田中の事殴ってなぁ・・・
何度も何度も・・
それでも田中は喰らい付いて・・・ 』
『 ・・・・・。 』
『 それ見てたら俺・・・
な～んか
頭真っ白になってなぁ。
【 絶対に母ちゃん楽にしたる !! 】 とか・・
そんな事一瞬で、スパーンと忘れてしもうてな・・・。 』
『 ・・・・・。 』
『 ヘヘッ・・・
気がついたら薮田のことボコボコにしてた・・
無我夢中で殴ってたわ。
・・・ 【 勘弁してくれ 】 って
泣いてすがっても許さんかった・・。
もしかしたら、
殴ってる薮田の顔が・・
俺たち家族を捨てた、
親父に見えてたのかも知れんな・・・。 』
『 ・・・・・。 』
『 騒ぎ聞きつけた野球部の連中が止めるまで殴ってたわ・・
いや、
止めてくれんかったら、
ほんまにあいつを殺してたかもしれん。
・・・薮田は
そのまま病院担ぎ込まれて全治３か月。
薮田の親も俺を訴える言い出してな。
もちろん野球部としちゃ、
いくらレギュラーでも
俺を置いとく訳にはいかんかった。
・・退部や。
田中だけが悔しそうに、
【 横須賀はバカだ！バカだ！ 】
って泣きやがって・・
そら参ったわ・・・。』
『 酷い話ですね・・・。 』
『 そん時見上げた空が・・
やけに青くて・・
晴れわったってて・・
神様に
【 これで全部終わりだね 】って
・・・そんな風に言われた気がしたわ。』
『 それで・・・。 』
・・・to be continue
■東京深夜舞台より、今日のコメント■
信じてる…
何をって？
それは君が知っている。
だってボク達ニンゲンだもの…
ヨロシク
高山。