写真付小説 【東京散歩】 11-15 | 東京深夜舞台オフィシャルブログbyアメブロ

写真付小説 【東京散歩】 11-15

【 東京散歩 】

第11話~第15話

◆出演◆ 高山猛久 / 増田修一朗 / 西沢仁太 / 若林謙 (以上 東京深夜舞台)

◆脚本◆ 一雫ライオン (東京深夜舞台)




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いいから探せや!!俺の兄貴!!



『 はいっっっっ!! 』



『 よ~っしゃ~、

そうゆう聞き分けのええ返事は大好きやで~。


人間、素直が長生きの秘訣やからな、うらなし。 』



『 うらないです・・・。 』



『 ・・・ややこしいの、まあええわ、


1回しか言わんからよ~聞けや、浦無。



俺の兄貴、横須賀一郎を探して欲しい。


生きてりゃ今年、48になるはずや。


俺がハタチの時から会うてないから、

ふっ・・かれこれ8年は会うてないな・・・。 』



『 えっ!?


・・おきゃ、お客様まだ、20代なんですか!! 』



『 何やワレ!!

わしが老けてるとでも言いたいんか!! 』



まずい!


地雷踏んじゃった! 地雷踏んじゃった!



オー、マイ、ゴッド!オー、マイ、ゴッド!

一輝・・フォローィング!!フォローィングするのよ!!



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『 ・・いや!


あのー、お客様28歳って事ですよね!?



実は僕も御歳28歳になりまして・・


僕とお客様は同い年なんですよ! 』



『 何や!お前同級生かい!?

はよ言わんかい! 連れやないかい!』



『 はい!

いやそれで、

何で僕と同い年なのに・・こうも貫禄が違うんだろうな~!って思っちゃって!!


いや~、悔しいな~!


どうやったら貴方みたいにかっこ良くなれるんだろうな~、


憧れちゃうな~って!!・・・ 』



『 ・・・浦無・・。 』



『 ・・・はい・・。 』



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『 そりゃ~、

お前くぐって来た修羅場の数の違いや!


仕方がない、仕方がない!


普通の28じゃこの貫禄出すのは無理やで~、



うん、うん。


そうか、そうか、


憧れてしまうか~、俺に・・


うんうん・・・。 』



・・なんちゅう顔しとるねん!?このマウンテンゴリラ。



見ようによっちゃ少し可愛い顔だけども、

この顔をする意味が解らない!



しかしセーフ・・・


ザッツ・おバカさん!!

おバカさんで良かった・・。



そう、大体こういう人種は単純だ!!

この調子この調子・・


切りぬけろ・・切りぬけるんだ・・一輝・・。



『 あのー、それでお兄様を・・・ 』



『 お~う、そうやそうや!


俺の兄貴、横須賀一郎、生きてりゃ今年48歳。

わしとはかれこれ8年は会うてない。


・・何や最近、急に兄貴に会いたくなってなぁ、

昔兄貴が住んでたアパート行ってみたんやが、

とっくに引っ越した言われての、


携帯番号も変わってるし、

勤めてた銀行も行ってみたんやけど、

そこも4年前にいきなり辞めてその後の事はわからん言われて・・・。 』



『 はい・・。 』



凄いやろ!?

俺の兄貴銀行員やったんやで銀行員!!



・・・まぁ、色々あって兄貴とは会いづらくなってしもうたけど、

俺と違って兄貴は昔から頭も良えし、優しいし・・。



まぁ、恥ずかしい話・・

俺もこんな生き方しとるから兄貴の友達誰も知らんしな・・

探しあてる伝手がなんにもないんや・・。



『 ・・はい・・ 』



『 そこでや、うらなし・・・ 』



『 うらないですって・・。 』


『 ・・・・・・。 』



悪魔は名前を覚えない。


相手の舌を抜くまでは。



でも舌を抜かれたって構わない。


だって僕にはもう未来も過去も見えないから。



雄弁に語るべき言葉も見つからないから。




『 そこでや、うらなし・・・ 』



『 うらないですって・・・ 』



『 ・・・そこでや、浦無、

お前を男の中の男と見込んで俺からのお願いや。

俺の兄貴を、

お前さんの・・

その占いの力ってやつで見つけてくれや!

頼む!この通りや! 』



『 ・・・・・・。 』



横須賀さま、

初対面の私なんぞを勝手に男の中の男なんて見込まないで下せえ。


あっしはどちらかって~と、女のクズみて~な男でやんして、


へぇ、期待に答えられねぇんでございやす。




『 何黙ってんのや浦無・・ 』


『 ・・・あの~ですね、

お・・お兄様の件なんですが、

私の占いで探せない事はないんですけれども、


・・宜しければ警察に行って頂いてですね、

捜索願いを出された方が早いんじゃないかな~なんて思うのですが・・ 』



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『 これが兄貴や!!! 』



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あああああああああああああああ!!!!!!



『 小指が・・・・こ~ゆ~び~ぐゎ~なーーーーいハート



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『よう聞けや浦無・・・

ヤクザが国家権力頼ったら、この国お終いやで~・・おう!?


・・分かるか?・・ 』



『 はいっっ!! 』



『 ヤクザにはヤクザのプライドゆうもんがあるんや・・


お国の税金でおまんま食っとる連中に


おまわりさんハート

僕ちんのお兄ちゃんがいなくなったの (。>0<。)

 ちゃがしてくれる!?


・・なんていえるかボケェ!!!!!



『 言えません!!イエス・サァー!!



『 良い返事や、長生きするで浦無・・・


さぁ、話がわかったらとっとと・・・ 』



『 ・・はぁい? 』



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『 う~ら~な~え~~~!!!


忘れないで、見つめる事を~・・。

見つめたくありません。こんな怖い顔。


忘れないで、感じる事を~・・。

感じたくありません。こんな追い詰められた気持ち。


あなた次第で~、リ~ル~ハ・・、



楽しそうだねカエラはーと



僕次第でどうにもならなそうなので、


浦無一輝、28歳、

東京から逃げる事をここに宣言します!!




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『 占えって言われても・・それだけの情報じゃ・・ 』




お~お~お~、

何や兄ちゃん、ずいぶん話と違うやないかい!


お前先週テレビで、

どこぞのおっぱいが大きいアイドルの姉ちゃんが飼ってるワンちゃんいなくなったゆうて、

お前写真一枚で ピタ~っと居場所、当てとったやないかい!


【 来た・・来ました!

浦無、見えちゃいました、ルックです!


・・あなたの飼っている愛犬は自宅から北へ500メートル程行った、

小さな乾物屋さんで保護されているはずです!


ビーリーブ!

ビリーブ・ユア・一輝~!


って叫んどったやないかい!! 』




『 あれは・・・ 』



『 あん時みたいに使えばええやんけ!

お前の、ほら・・点鼻眼・・ 』



『 千里眼です・・ 』


『 ・・・せ、千里眼と・・とんち能力・・ 』



『 予知能力です・・ 』



『 そ、そ、そう言おうと思っとたんじゃい!!

だからその千里眼と・・とんち予知能力で俺の兄貴見つければええやんけ!! 』



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俺は一休さんじゃねえ!


とんちで占った事は、誓って1回もねぇ!!


何だよ、とんち予知能力って!?


俺は林家こぶ平か!?


・・畜生・・下手に出てれば良い気になりやがってこの野郎~!


反撃したろやないかい!!


元カリスマ占い師なめんなよ!!



言ってやる・・・言ってやるでござんすよ!!



『 う、占えませんね~・・ 』



『 ・・・・・・・・・・・・何だと? 』



『 う、・・占えないって言ったんですよ!!

ぼ、僕はね!そこら辺の占い師じゃないんですよ!!・・カリスマなんです!


カリカリに乗ってる占い師なんです!


・・そりゃ、占って、あげたいけど


・・こちらもいろいろ事情があるし・・ 』



『 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 』



『 大体あなた!

・・よ、横須賀さんで良いんですか?・・・ 』


『 ・・・横須賀二郎じゃ・・・ 』


『 横須賀さん予約取ったんですか!?

・・あいにく僕はね、多忙を極めてるんでございますよ!


突然来てうらなえ~って言われてもねぇ、

ニワトリが卵産むんじゃないんですからね、無理なんですよ!


・・おひ・・お引き取り下さい!! 』



『 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 』



いっ・・言っちゃった!!



勇気100%!!


やればできんじゃん~浦無!!


ほらほら、このマウンテンゴリラも黙ってる(笑)。



みんなもね、覚えといた方が良いよ!



案外ね、こういう輩には バシーーーっと言ってやった方が良いんですよ!!


人を威圧すればどうにかなると思ってたら大間違いだぜ!

おとっつあん!!



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『 ま、という訳で・・ 』


『 駿河湾・・いや、東京湾の方が見つかりにくいか・・・ 』



『 ・・・はい? 』



『 浦無、体重何キロや? 』



『 た、体重ですか?


・・60キロぐらいかな・・僕テレビ良く出るんで太れないし・・ 』



『 じゃぁ、今あるセメントの量で足りるか・・・ 』



『 ・・セ、セメント? 』



『 セメントに砂利入れるとよ~固まるで。

大きめのバケツに両足突っ込ましてな・・・ 』



『 ・・・・ 』



『 浦無、東京湾のアナゴがぎょうさん肉付いてる理由わかるか? 』


『 わ、・・解らないです・・・ 』


『 ・・人の肉食っとるからに決まっとるやないかいボケ~・・・ 』



!!!!!!!!




『 ちょっと電話借りるで・・・・


おう、俺や。若いの2、3人連れて来てくれるか?

場所は乃木坂のルイ・プリマ・・・ 』



わーーかりました!!!

占います!!占います!!

目一杯占わして頂きます!!



『 だから言うてるや~ん、

素直が長生きの秘訣やって~ハートハート  うらなし~。 』



『 ウッ・・ウッ・・うらないです・・ 』


どっちでもええやんけ!!早く占えや!! 』



『 ウッ・・はぁい!!! 』



浦無一輝、28歳、

泣いてなんかないやい・・・。



続きたくないけど続く・・・。



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『 どや!

・・・何か感じるか!? 』



『 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 。 』



感じる訳がない!

お兄様の写真を見ても何一つイメージが膨らまない!!


だって心の中の神様、

俺の、木村カエラ似の神様がどこかに消えちゃったんだもの!

俺だけのベリーグッドな神様が・・・。



『 どう何や!?・・・浦無!! 』



こうなったら・・・いくしかない・・・。



一か・・八か・・・!!




・・き、き・・来た・・来ました!

浦無、見えちゃいました!!・・



『 来たんか!? 来たんかワレ!! 』



来ました!来まくってます!・・お兄様は・・・・ 』


『 おう・・おう!・・・ 』



『 ・・東京にいますね・・ 』



『 ほんまかーーーー!!!

お兄ちゃんーーーーー!!! 』



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・・・これで良い。



これで良いんだ浦無一輝。


多少の罪悪感は残るがいた仕方があるまい。



【 東京にいる 】・・こう言っておけば、

この男は【 ザ・ヤクザ 】な情報網を使ってしらみつぶしに探すだろう。


その間に僕は荷物をまとめ・・

いや、もう荷物なんていらない!!


ボストンバック一つで~、北へ北へ旅に出るのさ~、


国境も超えてしまえ~、ロシアでボルシチを食べるのさ~、


シャラポアと一緒にね~、マトリョーシカで遊ぶのさ~・・


≪ 作詞・作曲 浦無一輝  タイトル 【マトリョーシカに憧れて】 ≫



そうだそうだロシアに行くのさ俺は。



ロシアから始めよう、自分探しの旅を・・・。



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そうか・・

生きててくれたんやなお兄ちゃん・・

そか、そか・・東京におったんか・・

灯台下暗しやな・・


でも良かった、もうすぐ会えるで兄ちゃん・・・


* * * * * * * * * * * * * * * 

『 ・・・・ちょっと・・


・・・ちょっと横須賀さん、大丈夫ですか? 』



『 ・・・・お、おう、すまん。


・・それで、な、何や! 』



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『 ・・・あの、この位で、宜しいでしょうか?・・ 』


何ゆーてんねんお前!?

東京いうても偉い広いやないかい!

アイドルのワンちゃん見つけた時みたいにピンポイントで探せや!!


そか! 金か!

金払うてなかったな!

なんぼや!? 東京湾に沈めた数だけ金なら・・ 』


『 いえ!!お金は結構です!!


続きを占います!! 』



『 頼むで!! 』



『 ・・・・来た・・来ました、浦無、見えちゃいました!

お兄様は・・

小さい頃よく散歩をしていませんでしたか?・・ 』


『 しとった、しとった!!兄貴散歩大好きやったで!

よ~う近くの川まで散歩しとった!! 』



当たり前だ・・・みんな散歩ぐらいする。



地井武男さんなんて、

大人になっても毎日 【 ちい散歩 】 で散歩しているくらいだ。



すまんの横須賀殿、

お主に恨みは・・


少しはあるから ( だって僕の事、苛めたんだもん!) 


騙させてもらうぜ・・。



『 ・・散歩からイメージすると

・・見えて来た・・

お兄様は一か所にとどまっていない様だ・・ 』


『 一か所にとどまっていない・・・ 』


『 ええ、

もしかすると

今のお兄様の仕事と関係しているのかもしれない・・


音がする・・


街の音が聞こえる・・ 』



『 ま、街の音・・・ 』


『 ・・もしかするとタクシーの運転手

・・いや、運送関係かも知れない!!・・ 』


『 ・・兄貴、車の免許持ってへんはずやったけどな

・・取ったんやろうか!?・・ 』



『 ・・・・う、うん

・・・・あぁ!!頭が痛い!!頭が割れる様に痛い~!!


『 ・・・・う、う、う、浦無!!

ど、どうしたんや頭なんか押えて!!

大丈夫か!浦無!! 』



もちろん芝居。



頭なんか痛くなかった。


嘘の芝居。


僕が身につけてしまった、くっだらねぇ特技。


思えば僕は、とっくのとうに死んでいたのかも知れない。

自分の知らないうちに。


少なくとも僕の心は・・・。




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『 痛い!!頭が割れる様に痛い~!! 』


『 だ、だ、大丈夫か!?

どーしたんや浦無!! 』



『 はぁ・・はぁ・・

大丈夫です、落ち着きました。

いや、時々起るんです、こうゆう事が。 』


『 こうゆう事? 』


『 ええ、頭が割れる様に痛くなるんです。

何て言ったらいいのかな・・

神からのエネルギーが強すぎるっていうのかな・・ 』



『 ・・神からのエネルギーが・・ 』


『 ええ。 』


カエラ許せ。


我が心のミューズよ。


俺は嘘をついている。


だが元はといえば君が悪い!

同棲していたのに、ある日突然自分が大切にしている高価なバッグと洋服だけ持って、置き手紙もせず出て行ってしまった様な君が悪い!!



乗り切るしかない・・・。



『 横須賀さん・・一人にしてもらえませんか? 』


『 ひ、一人に? 』


『 えぇ。

神からの啓示を受けるにはとても集中する環境が必要なんです。


今心の中の神様がすぐ近くまで来ていたのですが、

手を振ってまた天に帰ってしまいました・・。 』


『 でも、お前アイドルのワンちゃん見つけた時は、

タレントがわいわい騒いでる中で・・ 』



『 シャーーラーーップ!!! 』



『 す、すまん・・・・ 』


『 良いですか横須賀さん?

お兄様を見つけたいんでしたら、どうか僕の言うことを聞いて下さい。 』



『 お、おう・・。 』


『 感じるんです・・

もうすぐです・・

もうすぐ僕の頭のてっぺんが 【 パカッ~ 】 っと開きます。 』



あ、あ、あ、頭のてっぺんが 【 パカッ~ 】 っと!? 


【 パカッ~ 】 っとです。


横須賀さん、実際に頭が割れる訳ではありませんよ、【 イメージ 】 です。


神からの啓示を感じると、勝手に天から青い光が僕の頭の中にフワッ~と入って来るんです。


あなたに分かりやすい言い方をすれば・・


あ、あれ!

パチンコでフィーバーした時に球が入る所が 【 パカッ~ 】 と割れるでしょ!?


あんな感じ。 


『 おーおー、それなら分かりやすいで!! 』


『 そして光が入ってくれば、

僕は無意識のうちに、知りたい事のイメージが映像となって見る事が出来るんです。 』



『 す、凄いな・・・ 』


『 でもその為には横須賀さん・・・


時間を下さい。 』



『 時間・・・ 』



えぇ、どうやらあなたのお兄様を見つけるのは、

この間ワンちゃんを見つけた時の様に容易ではないようだ・・

そんな気がするんです、横須賀さん・・。


でもそのかわりあなたのお兄様は必ずこのカリスマ占い師、浦無一輝、28歳が見つけ出します!!


ビーリーブ!!



『 ・・・わかった。


今日の所は引き揚げるわ・・。


でも浦無、約束やで・・。 』



『 ・・・はい・・。 』


『 必ず俺の兄貴見つけ出してくれや・・

俺はの~、約束を破る男と、アンチョビをぎょう~さん食う男が大嫌いや・・。 』



『 はい・・・。 』


『 そして浦無・・俺は人を大嫌いになると、

とっ~~ても意地悪をしたくなる・・。 』



『 ・・・・・・ 』



『 その意地悪のしかたも、ずい~~ぶんと簡単なもんだ。

浦無・・俺もこれ以上東京湾のアナゴ肥えさせて、寿司屋の大将喜ばせとる場合やないんや・・・。 』



『 ・・わ、わかってます!! 』



『 お前の全占い人生をかけて・・

俺の兄貴を見つけ出せや!!

そしたらお前にもきっ~とええ事あるで~、

エッヘヘヘヘヘヘ・・・・・。 』



『 はいっっっ!!! 』



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『 連絡先書いとくわ・・

組の電話番号書いてもな・・ 』



『 携帯の番号で結構です!! 』



『 おう、じゃぁ、写真の裏に書いとくわ、090の82・・・・・。

良し、浦無、お前の番号何番や!? 』



『 ・・携帯持ってません・・ 』



『 嘘つけ!!ポケットから携帯見えとるやんけ!!! 』



『 あっ!何言ってんだろう僕ハート


携帯か、携帯の番号ですよね!


勿論あります!! 090の31・・・・・。 』



『 ・・浦無、今度調子こいたら殺すぞ手前・・ 』



『 はい・・すみません・・。 』



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『 何日や・・何日で兄貴の居場所わかる・・・ 』


『 ・・い、一週間くらいで・・ 』


3日や!!

・・3日で兄貴見つけだしてくれ・・頼むで、連絡待ってるわ。



『 はい・・承知いたしました・・ 』



逃げればいい・・不本意ながら逃げればいい・・。


♪ 東京を出て~、パスポート持ってぇ~、

シャラポアとロシアでコサックダンスして~、


♪ 恋が芽生えて~、

『 ワタシ、カズキトイッショニイタイカラ、テニスヤメルヨ!! 』


♪ 何て言われて~、ラブの逃避行~、一輝とシャラの逃避行~、

メイキン、メイキン・・、


 ( 作詞・作曲 浦無一輝  タイトル 【 シャラは一輝に首ったけ 】 NOW ON SALE )



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『 そうや、うらなし・・ 』



『 うらないです・・。 』



『 ふっ、どっちでもええがな、浦無・・・東京から逃げようなんて思うなよ。 』



『 ・・・はいっ!? 』


『 ・・・そこら辺のヤクザの情報網なめたら痛い目にあうで・・

のう、浦無・・ロシアのキャビアが美味い理由知ってるか? 』


『 わわわわわ、解りません!!! 』



『 ・・・チョウザメが人の肉食ってるからに決まっとるやないか~ボケ~!!!



・・じゃ、連絡待ってとるで。


ほな。 』



『 お、おまかせ下さ~い・・・


ありがとうございました・・ 』



【 バタン 】



ドアは閉められた。


俺の人生のドアも閉められた。


もう誰もノックしないドア。


ノックされても返事をしない俺のドア。


でも何であいつ・・

俺がロシア行こうとしたのわかったんだよ!!


お前の方がよっぽど能力あるやないかい!!



それとも、俺口ずさんでたのかな!?

シャラは一輝にに首ったけ 】 口ずさんでたのかな!?


ファック!!ファック!!

超怖いぜジャパニーズヤクザ!!



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横須賀一郎・・48歳・・


駄目だ!!


写真を見ても何一つイメージがわかない!!


天からの光も・・

本当に昔は感じていたのに・・。


カエラがいなくなった今どうすりゃいいんだよ!!


カエラ!!

答えてくれよカエラ!!


どうすりゃいいんだよ!!


to be continue・・・


重要なお知らせ

 7/2(水)・3(木)

'渋谷RUIDOK2'にて、

第2回舞台公演決定

・OPEN  22:00

・START 22:30

 (~23:30終了予定)

すべて当日券のみ。

¥2,000(1ドリンク込)

皆さま、是非お越し下さい!

詳細はPCトップページよりご覧頂けます。。