オープン戦緒戦は気になっている投手陣に焦点を当てての観戦だった。
先発要員候補と見込んでいる大関、大津、板東の三人だ。
まず先発、3回を投げた大関だが、前2回に比べれば少しだけ調子は上がっている。
スピードやキレはまだ本来のものではなかったが、多く用いたスライダーは効果的であり、空振りこそ少なかったが、バラツキは少なくなっていて、打たせて討ち取ることは出来ていた。
スライダーの投球が異常に多く、ストレートが余り見られなかったのは、今日の課題がスライダーの出来を確認するということで、谷川原と事前に打ち合わせていたように見えた。
本番でこんな配球をするとは思えないし、女房役もこれだけ偏った配球は求めるはずはない。
大津はまだ一向に上がってこない。
変化球が持ち味の投手なのに、カーブ、フォーク、チェンジアップまではじき返されているようだと、開幕に間に合うのかと心配が深まった。
逆に今日は板東が文句なしの投球を見せた。
二回を投げたが、わずか17球で6人の打者を完璧に抑えた。
球速はまだまだだが、少し動いているのか、すべての打者が芯を外された打球で討ち取られた。
ほぼ内定している在原、和田、東浜の三人の中に、大関より一足早く四人目として入って来たように感じた。
押さえ要員の松本晴、長谷川だが、目立ったのは長谷川だ。
ハムから現役ドラフトでの加入だが、この人の獲得は大正解になるように見える。
嘉弥真の後釜にでもなればという球団の狙いだったが、その嘉弥真を遙かに超えた球を投げ込んでいる。
球が強いこと、スライダーが大きく変化することで、今日は三振こそなかったが三人の打者ともタイミングを完全に外された打球であった。
あとは本番での制球だけは懸念も残るが、なんと言ってもまだ24歳、この先の期待は大きい。
この人とヘルナンデスの二人がいれば左対策は盤石である。
打線は相変わらず山川に今宮が好調、北九州大好き甲斐の3ランも飛び出した。
明日はドーム、活発な打撃が爆発しそうな予感がするので楽しみだ。