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a beautiful tomorrow yea

「それと覚えておくべきなのは、ミネラルウォーターを買うときは、ガラスの瓶にすることだ。プラスチックボトルのはいかん」私はおどろおどろしく言って、二人のどちらかが理由を聞くのを待つ。 「どうして?」コートニーの声には本物の興味がにじんでいる。 「酸化するからだ」と私が解説する。「へんな後味のない、さらっとした水がいいじゃないか」 長い、わけがわからなくなった。コートニーらしい間合いがあってから、マクダーモットが窓の外を見ながら、「なるほどな」と言う。 「でも、ほんと、水の味って違いがわかんないのよ」コートニーがぶつくさ言う。

ブレット・イーストン・エリス著『アメリカン・サイコ』より

 

晴れとノラ・ジョーンズとミネラルウォーター

 

カルヴィン・ハリスの名曲“Summer”の季節も完全に終わり、本日10月15日(土)、京都にカナダ系超高級ホテル<フォーシーズズホテル>が開業した。日経新聞のWebサイトには「最高級の客室は1部屋1泊120万円超。地元では外国人富裕層の呼び水になるとの期待が高まる。180の全客室の3割を分譲販売して、観光客でにぎわう桜や紅葉のシーズンでも泊まりやすくし、長期滞在する富裕層の需要を取り込む」と紹介されている。なお、俺のお気に入りでもある同超高級ホテルに関しては、7月24日(日)付ブログ“Extraordinary Experiences”(テーマ:ホテル&リゾート)の中で詳細に綴ったので、興味がある方はどうぞ。

 

京都も素敵な街だが、俺はここ東京都心で変わらず、イタリア製のフレッテのシーツに包まれ、いつものように気分良く週末の朝を迎えたが、今月に入り、ヘヴィローテーションしていた黒人ジャズピアニスト<ロバート・グラスパー>(1978年生まれ)の新作CDを、気分新たに白人女性ジャズピアニスト<ノラ・ジョーンズ>の4年ぶりとなる新作CDに替え、高級オーディオにセットした。いずれも音楽のジャンルは<JAZZ>だが、今朝はノラ・ジョーンズの素敵な音楽ではじまった。その始まりを、京都の同ホテルで迎えることを春先に考えていたのだ。予約はしなかったとはいえ、年内もしくは来年には足を運ぶ予定だ。

なお、フォーシーズンズ丸の内のレストラン&バーは、今年も日常的によく利用しているが、今年も足を運んだニューヨークだが、マンハッタンには2つ目となるフォーシーズンズホテルが開業している。

 

ジャズに話を戻すが、先日、タワーレコード渋谷店で入手した、ノラ・ジョーンズが表紙を飾ったフリーペーパーには、同新作について「名曲《ドント・ノー・ホワイ》から15年。初めて購入したジャズのCDは、ブルーノートからの彼女のデビュー作『ノラ・ジョーンズ』でした。凛とした横顔のジャケットが印象的ですよね。同じような方もいらっしゃるのでは? 当時中学生の私はJAZZを知っていたわけでもなく、声とアンニュイな雰囲気に惹かれ、「なんて美しい女性が素敵な歌声で弾き語りをするのだろう・・・」と憧れを抱いたものでした。 (中略) 2児の母となった今、15年ぶりにピアノ弾き語りスタイルに原点回帰」と紹介されていた。

 

正確に言えば、今年37歳となった2児の母親でもあるノラ・ジョーンズ(1979年・ニューヨーク生まれ)が、デビュー作をリリースしたのは2002年ゆえ、あれから14年もの歳月が過ぎ去ったことになる。なお、同新作の国内盤の対訳を担当したのは、1976年生まれの作家<川上未映子>だ。

 

そう、1970年代生まれの俺がこのブログを始めた2004年以前からもずっと、朝の目覚めの習慣は、イタリアのミネラルウォーター<サンペレグリノ>(750mlガラス瓶の炭酸水に限る)を冷蔵庫から取り出し、それをバカラのグラスでいただくのが日常となっていたが、今週からここ東京は秋らしい、涼しくて、とても過ごしやすい気候となり、冷やしたそれではなく、常温のそれをいただいている。なお、ミネラルウォーターに関しては、2009年10月24日(土)付ブログ“You don't understand the differences in water.”(テーマ: レストラン&バー、カフェ)で、六本木のレストランメニューに掲載されていたミネラルウォーターを引き合いに出し、ニューヨーク旅行時のレストランの記憶と共に、小説『アメリカン・サイコ』の中に登場するミネラルウォーター談義にフォーカスし、詳細に綴ったので、興味がある方はどうぞ。

 

私はこだわる。情熱を持って。

こだわらない人たちのことを考えると、ぞっとする。

私はこだわる。あなたにもこだわってほしいものだ。

―トム・ピーターズ

 

今朝、ノラ・ジョーンズの新作をBGMに、超高層階に位置する自宅リビングの窓から空を見上げると、ここ東京都心の上空には雲一つない秋晴れが広がっていた。朝食はフルーツのみで、コーヒー用のマグカップは、2004年以前から愛用しているマイケル・グレイブスがデザインしたイタリア製のアレッシィのそれだが、過去2度ほど破損し、買い替えている。自宅で愛用しているのは、アレッシィ以外に、陶磁器は<ウェッジウッド>(英)&<リチャードジノリ>(伊)で、愛用のグラスはほとんどが<バカラ>(仏)で、数点は<アルマーニ・カーザ>(伊)のそれだ。また、他ブランドのシャンパングラスもいくつか揃えてあり、その日の気分で使い分けしている。

 

映画の

東京国際映画祭のオンラインチケットサイトがパンク

 

秋の恒例イヴェントとなり久しい、映画の祭典『東京国際映画祭』(10月25日(火)~11月3日(木・祝)の10日間)も今年で早いもので29回目を迎える。今朝、スポーツジムから帰宅し、同映画祭のチケット(正午から販売開始)を購入しようとした矢先、同サイトの、オンラインチケットサイトがアクセス集中のため、パンクしていたのだ(笑)。先日発生した東京の一部地域での停電同様、ここは中国か韓国かと思えるくらいの、程度の低さに俺は呆れ返ったわけだが、

ボランジェのシャンパン片手にこのブログを書いている今、時計の針は土曜の夜の11時半を回ったが、未だ同サイトのチケットサイトはメンテナンス中だ。

 

で、どのチケットを購入しようと思ったのかと言えば、今春4月17日(日)付ブログ“Spring Breakers”(テーマ: 映画)の中で「第69回カンヌ国際映画祭」(5月11日~22日)に注目した際、私的に気になる7作品を紹介したが、それ以外で最も気になる作品として選んだのが、ニコラス・ウィンディング・レフン監督作『The Neon Demon(原題)』なのだ。今回チケットが取れなくても、今後、日本国内で間違いなく劇場公開されるだろうから、何ら心配はしていない。なお、10月27日(木)の夜の予定として、六本木で同作品の映画鑑賞をスケジューリングしていたが、「男心との空」ではないがもうどうでもよくなってきたというのが本音だろうか。実は、正午半すぎ、一度だけサイトにアクセスでき、席を選ぶ画面までは進むことができ、プラス500円席を選ぼうとした矢先、再び同サイトがパンクしたのだ。

 

なお、当時のブログには、<主演にエル・ファニングを配し、アビー・リー・カーショウ、キアヌ・リーヴス、クリスティーナ・ヘンドリックス等々、興味深いキャスティングなのだが・・・なお、エル・ファニングに関しては、日曜日の早朝、イマジカBSで放映された(俺好みの、ジョン・アーヴィングの小説『未亡人の一年』を原作にした)トッド・ウィリアムズ監督作『ドア・イン・ザ・フロア』(2004年・米)で、キム・ベイシンガーやミミ・ロジャース(トム・クルーズの元妻)等と共に出演しており、2004年公開当時のエル・ファニングの年齢は6歳だった。彼女が主演を務める最新作『The Neon Demon』は、アメリカのモデル業界を舞台にしたホラー作品になっているが、ニコラス・ウィンディング・レフン監督独特の映像美とB級感が今からとても楽しみだ。>と記していた。

 

美食の秋

音楽の秋

読書の秋

 

映画の話はさておき、今秋の東京はとてもホットで特別な日が続いた。ニューヨークを代表するスーパースターシェフ<デヴィッド・ブーレイ>が来日を果たし、紀尾井町に新たに開業した超高級ホテル『ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町』内レストランで特別メニューを振舞ったのだ。

 

そう、90年当時、ニューヨークで「トライベッカ」(Triangle Below Canal Street)というカナルストリートの南に位置する同地区はトレンディスポットではなかったが、ロバート・デ・ニーロが同地区に移り住み、自身の映画製作会社を設立し、ドリュー・ニーポレントと手を組み、レストラン「トライベッカ・グリル」を90年にオープンして以降、瞬く間にニューヨーク随一のオシャレエリアへと変貌を遂げたのだ。

 

トライベッカは、今でこそ誰もが知る高級住宅街のひとつになったが、85年に同地区にドリュー・ニーポレントがいち早く注目し、オープンさせたフレンチビストロが「モンラッシェ」であり、当時無名に近かったシェフを起用したわけだが、そのシェフが他でもない、ニューヨークを代表するスーパースターシェフ<デヴィッド・ブーレイ>氏その人だったのだ。先述したレストランには90年代に何度か足を運んだが、同エリアにデ・ニーロに誘われ、松久信幸氏がオープンさせた日本食レストランが<NOBU>だ。今では、ニューヨーカーで知らない人はいないほど有名な<NOBU>だが、現在デ・ニーロが73歳、松久氏が67歳、そしてデヴィッド・ブーレイが63歳だ。デ・ニーロを除いたこのシェフ3人は、ニューヨークの食のトレンドを牽引している面々と言っても過言ではないはずだ。

 

食から音楽に話題を変えるが、今秋、スーパースターDJ<Kaskade(カスケイド)>が渋谷のクラブ<SANKEYS TOKYO>に降臨し、ブルーノート東京では90年代の東京で一世を風靡した英国発アシッドジャズを代表する人気グループ<インコグニート>がライヴを連日行なった。年内には、ロバート・グラスパーが新作を携えての再来日公演も決まっており、来年にはノラ・ジョーンズの来日公演も決定しており、いずれの公演が今からとても楽しみだ。

 

読書の秋に、ノーベル文学賞を今年受賞したのはアメリカのミュージシャン<ボブ・ディラン>だった。俺のお気に入り作家<アーヴィン・ウェルシュ>が「もうろくしたヒッピーによる懐古趣味賞だ」と毒舌を吐いたが、ジョージ・マイケル風に言わせてもらえば、“That’s right!”だろうか。誤解のないように付け加えておくが、ボブ・ディランが悪いわけではなく、選んだ側が悪いのだ。いずれにせよ、彼の音楽は、俺の趣味ではない。今回の同賞受賞がデヴィッド・ボウイだったらと考えたら・・・。

 

 

最後になるが、先日、ジョージ・マイケルの名曲“Freedom! '90”(1990年秋リリース)が、2016年のニューヨークを舞台に、現代の若手スーパーモデルを起用し、撮影された新しいMVが話題になったが、

90年代に一世風靡した元祖スーパーモデルたちは現在、シンディ・クロフォードが50歳、

ナオミ・キャンベルが46歳となり、素敵に歳を重ねている。今の時代、我々は「一流」では納得せず(慣れてしまい)、その前に“スーパー”を加えたそれらを欲しているのかもしれない。プロ野球でいえば、日本ハムの大谷くん(22歳)のような「スーパー」な存在のスター選手を期待しているのだろう。彼を見ていると、他の選手が皆平凡に見えてくるから不思議だ。

 

自分の道を進む人は、誰でも英雄です。

―ヘルマン・ヘッセ

 

Have a nice weekend!