Fly me to the moon | In The Groove

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a beautiful tomorrow yea

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先日、久々に南青山の某フレンチレストランで食事したのだが、ラグジュアリーブランドのショップだけに限らず、都内のミシュラン星獲得の高級レストランもこの不況の波からは、しばらく抜け出せそうにないようだ、ね。
ピエール・ガニェールの思い描く「3月」の色を紹介したい。
3月は紫。
 3月。長かった冬も、ようやっと終わりを迎える。冬から春へ、季節の移り変わりとともに、空も目まぐるしくその色と表情を変える。靄のかかった重苦しい空、へたをするとまた雪に変わってしまいそうな、みぞれ混じりの冷たい雨の空。冬に逆戻りかというような寒空の日もあれば、春を通り越していきなり夏になってしまったかと錯覚させるような、麗らかな日もある。そんな移ろいやすい3月の空は、私の脳裏に紫色のイメージとして思い返される。
 紫、ヴィオレ、スミレ色。そこには寒さや雨、暗い夜のニュアンスが含まれている。ヴィヴァルディの『四季』の、晴れやかな、小躍りするような春ではなく、例えばヘレン・メリルが物憂げに、ささやくような声で歌う、ジャジーな雰囲気の季節・・・。
 服の話で言うと、私の最も好きな色は濃紺、ミッドナイトブルーとなるのだが、紫も同様に上品で、洗練されていて、さらに着る者も見る者も、不思議とセンシュアルな気分にさせる色だと思う。以前にヨウジ・ヤマモトで買った赤紫のセーターには、今でもよく袖を通しているし、シャンハイ・タンのジャケットも、裏地が紫なのが、やはり気に入っている。
ピエール・ガニェールのような世界的なスーパースターシェフが好みファッションって、ヨウジ・ヤマモトとかシャンハイ・タンとか超個性的だよね。俺なら、ヘレン・メリルよりジュリー・ロンドンのほうが好みかな。また、俺みたいな凡人が思い描く3月の色って、「ピンク」なんだが(笑)。
ところで、昨年12月17日のブログでは、
タイトルを“Luxury Shame...NOT! ”で綴った。
毎回、俺のブログのタイトルをわざと英語にしている理由(わけ)は、なるべく検索にかからないようにするため。映画のタイトルとか、関心を惹くようなタイトルはなるべく避けるようにしている。このブログを多くの人に読んでもらおうなんて、そもそも考えていないしね。とはいえ、デイリーで1,000名以上の人がコソコソ覗いてくれているのは驚きなのだが、俺と<価値観>が同じ人にとってはとても面白いブログなのかもしれないけれど、普通の人には<マニアック>すぎて解らない人の方が多いような気がするのだが?・・・(笑)。
12月17日のタイトルを日本語にすると、
贅沢は恥。な、わけねぇ!」といった感じかなぁ。。。
そんな昨年綴ったブログと対照的とも思える、昨夜の日経夕刊のコラム(経済学者/佐和隆光・1942年生まれ)が目に留まったので、一部抜粋して紹介したい。
 1992年秋、中野孝司『清貧の思想』が大ベストセラーになった。確かに、戦後の貧しさを知る私たちの世代は「贅沢は格好悪い」と思う「清貧の思想」の持ち主だ。質素倹約、質実剛健は美徳、カネのことを口にするのは卑しいと考える。
 ところが、バブル経済(87-90年)に入ると、ライフスタイルの美意識が180度の転換を遂げた。ブランド物のスーツ、バッグ、時計、財布などをこれ見よがしに持ち歩くライフスタイルが格好良くなったのだ。バブルが崩壊して2年後に『清貧の思想』がベストセラーになったのは、飽食の民が「清貧の思想」に郷愁を覚えたからに違いない。
 とはいえ2002年2月に始まる「いざなみ景気(仮称)」下、ライブドアの堀江貴文氏や村上ファンドの村上世彰氏が、高校生たちの憧れの的になった。かくして「清貧の思想」は忘却の彼方に追いやられてしまった。2006年、二人のヒーロー?は共に証券取引法違反容疑で逮捕された。これを期に「清貧の思想」が復権を遂げるのではないかとの私の期待も束の間、今回の世界同時不況が、思想としての「清貧」ではなく、切羽詰っての「貧しさ」へと人々を追いやりつつある現実は悲しい。
清貧」って言葉、日常会話などでほとんど耳にしないが、1992年っていえば俺は当時大学生。ファッションでいえば、高校時代の渋カジ~キレカジ(ラルフ・ローレン)を卒業し、イタリアンモードへ衣替えし始めた頃だったのかな・・・。当時の遊び様といえば、尋常じゃなかったが、「清貧」とはかけ離れた生活を送っていたことは紛れも無い事実だけれど(笑)。
俺のブログの読者って、慶応・早稲田・東大が一番多いような気もするけれど、俺もそのうちのひとつの卒業生なのだが、卒業校なんてどうでもいいよ、ね?
昨年4月にブログを再開してから、コメントやTBはほとんどないのだが、メッセージとアメンバー申請は毎日のように届く。例えば、17日にいただいたメッセージを紹介すると、「明日から京都にいってきます☆」とか。いちいち返信はしていないけど、俺のブログで取り上げた東京の「どこどこのレストランで食事してきました」とか「どこどこのホテル宿泊しました」とか・・・。コメント欄に記入したら、誰だが判明してしまうけれど、こういう秘密めいたメッセージって、ある意味、興味深くて面白い。
久々に、俺も京都行こうか、な。(桜見に)
Have a nice weekend!!