自然派医師に気を付けて!本間真二郎 氏の発言には注意して下さい。 | ヒロヒロの社会学日記

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世の中で問題になっていること、疑問に思っていること、トンデモ医学にささやかながら意見申し上げます。

 

自然派と称してオカルトを語る人たちがいます。いわゆる偽医学、オカルトビジネス系の医師、医療関係者たちです。

 

何人か有名な人たちがいます。そして着実に異常な言説を広めている医師がいます。 本間真二郎 氏です。

 

同facebookに信奉者の彼の講演会の内容がレポートされていたのでご一読下さい。

※ 公平をきするために原文そのまま引用します。

 

 

 

いつの時代も極端な不安を抱える、心配性な親はどうしても全親の2−3%は出現してくると思います。多くは「自然派ママ」と呼ばれるひとたちです。このような親はなかかな説得することは難しく、一般的な常識は通用しません。私も外来で何度も何度もお会いしたことがあります。子供が死ぬ直前にまで至った自然派ママもいます。これについては機会があればまた書きたいと思います。

 

しかし、迷っている親たち、戸惑っている親たちがこのような世界に引き込まれることは防がねばなりません。

 

本間真二郎 氏の発言をみてみます。どこがおかしいか、奇妙かを正しく認識できる親になってください。

 

記事のQ(質問)に対して私のコメントを書かせて頂きます。

 

Q1 質問者はアーストラリアで自然に沿った生活をしているのにアトピーが治らないと本間氏に相談しています。「自然にそった生活をしているのに治らない」という自然派医師にとっては致命的な質問に対して本間氏はチンプンカンプンな回答をしています。ここで一言いわせて頂きます、アトピーは心のアプローチでは治りません。アトピーの原因はアレルギーや皮膚の感受性の違いからくる皮膚のバリア層の破綻です。心が悪いから肌があれるのでしょうか?答えは違います。破綻した皮膚に汚れやばい菌が繁殖することにより赤くなったり、痒くなったりしてきます。治療法は「清潔と保湿を行う」ことです。ステロイドはあくまでも掻きむしって辛いところに一時的に塗って楽にしてあげる道具だと思って下さい。アトピーの増悪する原因は肌のカサつき部分に繁殖した細菌です。1日2−3回シャワーを浴びて流し去ってください、必ず首まわりや肘の間も指であらって汚れをかき出して下さい。そしてカサつき部分に保湿剤を塗布して肌を保護して下さい。それだけで9割の人が良くなります。地道で大変ですが生活の一部としてやってみてください。どうしても痒くて切ない部分はステロイドを部分的に塗って下さい。部分的に塗ることには副作用はありません。催眠療法?とは意味不明です。「心が治ろうとすることにブロックをかけている」と本間氏はいいます。嘘です。心では治りません。一旦破綻した皮膚にいくら念じても無駄です。このような食事と心でアトピーを治すように「自然派医師」に指導されて、その挙句、症状が増悪し敗血症になり搬送した小児の経験があります。彼の言説は嘘である(思いつき)と考えて下さい。

 

Q2 小麦論です。小麦にひどいアレルギーがなければ小麦も食べて下さい。でも小麦だけでなくお米も食べて下さい。食事とはそういうものです。古代小麦がいい、と本間氏は言ってます。「お酢は体にいい」というくらいのレベルの話なので美味しそうだなと思うようでしたら食べてみてもいいと思います。

 

Q3予防接種は受けて下さい。

私はアフリカに仕事で数年住んだので私の3人の子供は乳児期から学童期に「破傷風、狂犬病、黄熱病、髄膜炎菌、A型肝炎、B型肝炎、ロタウイルス、麻疹、水痘、3種混合、ヒブ、肺炎球菌」すべて接種しました。でも3人とも自閉症ではありませんし、有名学校で元気にしています。もちろんアトピーもありませんし、慢性疾患もありません。前回も書きましたがワクチンは人類に大きな恩恵を与えました。我が子が髄膜炎になってから、破傷風になってから、麻疹になってから苦しむ姿、死亡してる姿を前に慟哭している親の姿を私は見てきました。本間氏は子供がどうなろうが何の責任もとってはくれません。本間真二郎は「横のつながりを作りましょう!人数が増えれば、攻撃をされなくなる。」と述べています。攻撃?とはなんでしょうか。誰かに攻撃される、と恐怖心で煽るのはオウム真理教と同じ論法です。

 

 

 

Q4 ついに出ましたEM菌。もうカルトの典型です。

細菌学をご専門にしてきたならEM菌のいい加減さをここで一喝して欲しかったです。EM菌の話をしだしたらもう微生物学者としては「終了」しています。

 

Q5「ステロイドは体に毒を溜め込んでしまう」そうです。なぜ?説明して下さい。聴講者はなぜこういう表現に怪しいとなぜ思わないのか不思議です。「皮膚から毒をだす」どういうことですか? カルト医師やカルト医療関係者がよく使う表現です。「皮膚から毒を出す」と言い始めたらおかしいと思って下さい。もちろん、皮膚から特殊なものを分泌する病気はあります。主に代謝疾患です。皮膚から毒が出たらそれは「病気を治す」のではなく「病気」です。

 

Q6 潜血陽性の相談に対して「尿が赤くなければ大丈夫、元気ならOK」と回答しています。そんなことはありません。潜血が続く場合は大きな腎臓疾患が隠れていることもあります。しかし、一時的、あるいは体質的なことが多いのも事実です。確率的に大きな病気はないだろうと見越していい加減な回答をしています。自然派なので回答も思いつきや成り行きまかせです。彼は何も責任はとりませんのでご心配なら病院に行って定期的にチェックしてもらいましょう。

 

Q7 肉の好き嫌いは人に尋ねることなのかは別にして好きなら食べて下さい。でも毎日肉は止めて下さい。尿酸やプリン体、脂肪酸が得意ではない体質の人も世の中にはいます。

 

Q8 キシリトール、フッ素はオススメしないとのことす。理由は何だったのでしょうか? フッ素は◯◯は疑似科学系の人のキメ台詞です。彼の理由が分からないので何とも言えませんが、そっち系の人と同じ理由ならもう医師として終わっています。

 

「自然派」とは「自然な死も受け入れる」ということです。だからワクチンは不要、薬は不要、病気に関しても思いつきのような回答しかしないのです。最後には「自然に生きなかったから病気になった、だからあなたの責任です」と言い出します。新興宗教で教祖が「信仰心が足りない、だからあなたは苦しむのです」と言うのといっしょです。子供や愛する人が苦しんだり、死んで泣き叫ぶ姿ももう彼らの頭からは消えています。

 

最近、売れっ子になってきた本間氏。内海らとは異なり上手なところは自分のオカルト話を決してネットには載せなくなったことである。しかし、オフラインでは言いたい放題で「自分の思いつき」の流言飛語を流布している。

 

しかし、いずれは多くの医師や反疑似科学、反カルトの科学者やジャーナリストの目にとまることでしょう。