こんにちは。
東京ハヌルです。
今年は行きたかったわけじゃなく
用事があり
海外、主にアメリカに
数回行かなければならず
アメリカ国内をあっちこっち、
飛行機で移動しまくりました。
飛行距離計算してみたらほぼ8万キロ、
地球２周だわ・・・
飛行機が苦手だと毎度言ってますが、
冗談抜きで本当にキツい年でした。
高所、海、自力で逃げられない状況に
に対する恐怖症があるので
飛行機での時間はほぼ拷問。
外が見える窓側席は絶対NG。
夜便でも恐ろしくて一睡もできません。
なので”重い鉄の塊の箱の中で空に浮いている”
という受け入れ難い現実から逃避するために
韓国ドラマや映画を見まくるのですが、
途中で我に返ってしまうような
ヤワなドラマではダメで
今の状況を完全に忘れるほど没入感がある
ジェットコースター系ドラマがマストです。
旅の必需品、アマゾンファイヤータブレット。
今年の旅の多さに備えメルカリでゲット。
飛行途中にドラマを切らさぬよう
相当な数のドラマや映画をダウンロード。
その中でも特に没入感があったのが
「ペントハウス」
「マスクガール」
ペントハウスは4２話と長いけど
テーマが韓ドラお家芸の
”マウント””いじめ””復讐”の
マクチャンドラマなので
飽きるわけがないし、
キャストも豪華。
で見始めたら想像の斜め上をいっていて
ムカつくことがあると
手当たり次第モノをぶっ壊す破壊神と
完全に狂ってる愉快な人たち大渋滞。
話の展開も非現実すぎてもはやギャグ。
学ぶ事は何もないけど中毒性がすごくて
辛いフライトもアッという間で
ありがたやー。
女優たちの狂演、
特に美人女優キム・ソヨンの
体を張った演技、顔芸は見もの。
ほぼ全員悪役なんだけど
悪役の割にポンコツすぎて
ちょっとイラッとする。
さて、もう一方の「マスクガール」が
今日の本題。
７話と超ショート。
ダークコメディテイストなノリで
スタートからの
話を追うごとにヤバさが増してきて
最後は予想もつかない終わり方。
毎話、物語の軸になる人物が変わり、
その人物の目線でストーリーが展開する
ユニークな手法と
主人公を３人の女優が演じ、
ビジュアルも全く変わるので
”あれ？？私何のドラマ見てたんだっけ？？”
と頭バグりぎみになります。
（nam.wiki 마스크걸）
2023年8月Netflixで
配信スタート後すぐに
Netflixグローバルトップ10の
テレビ(非英語)部門で1位を獲得。
（あらすじ）
主人公、キム・モミは歌やダンスで
人の注目を浴びるのが好きな子供で
アイドルを夢見ていた。
しかし、その容姿のために挫折、
平凡な会社員となる。
職場では女性蔑視する男性たちに
外見で差別され、鬱屈した毎日を送っていたが、
夜はコンプレックスである顔をマスクで隠し、
自慢のナイスボディにセクシーな衣装をまとい
ライブ配信をする“マスクガール”に変身。
熱狂的ファンもできるほどの人気配信者となる。
しかし、ある事が思いもよらない事件に発展、
彼女と彼女の周りの人たちの人生が狂い始める。
（netflixkr instagram)
左から元アフタースクール、ナナ、
国民的スターコ・ヒョンジン、
オーデイションを勝ち抜いた
新人イ・ハンビョルの３人が
一人の女性キム・モミの壮絶人生を演じてます。
（本物のイ・ハンビョルさんは
この写真を見ると可愛い。
でもドラマでは原作のブサイク女子に
すごい寄せていってます）
原作は最近のヒット作のお約束、
ウェブトゥーン。
それを、『藁にもすがる獣たち』の
キム・ヨンフン監督が実写ドラマ化。
（nam.wiki 마스크걸）
このドラマの肝は
主人公キム・モミの半生を演じる
３人の女優のキャスティング。
まず、顔面コンプレックスから
スターになることをあきらめ、
平凡な会社員として鬱々とした生活を送りながらも
夜はマスクガールとしてネット配信をしている
モミを演じるのは新人のイ・ハンビョル。
イ・ハンビョルのモミ、
顔が原作のモミにうり二つでビックリだけど、
さらに驚くのは体の方。
モミは顔は不細工だけど
巨乳で超ナイスバディという設定。
でイ・ハンビョルも
巨乳で手足が長いモデル体型でモミそのもの。
すごい倍率のオーディションだったのですが、
”この女優が見つかっただけで
このドラマ半分は成功じゃね”
と思えるほど適役。
また、演技もベテラン勢に負けてない。
コンプレックスだらけで
おどおどしているモミ。
マスクをつけると別人のように堂々と
ファンたちの前でダンスを踊るマスクガール。
窮地に陥った時悪人顔になるモミ、
と多面性のある難しい役柄を
新人とは思えぬ力量。
（nam.wiki 마스크걸）
原作ウェッブトゥーンのモミ、
ドラマでモミを演じるイ・ハンビョルとの
シンクロ率は見もの。
予期せぬ事件に巻き込まれ、
人生を仕切り直すために整形して
絶世の美女に生まれ変わるモミを演じたのは
世界で最も美しい顔１位常連、
元AFTERSCHOOLのメンバー、ナナ。
アイドル時代を彷彿させる
ダンスや歌を披露したかと思えば
後半は元アイドル＆美人女優とは思えない
衝撃度かなり高めの振り切った演技も見せてくれ、
さすが韓国女優、
肝の据わり方に感心させられます。
後半のモミを演じるのは
こちらも美人の誉れ高い女優、
コ・ヒョンジョン。
そもそも演技派の女優ではありますが、
特に最近は怪演も見せてくれているので
期待が高まります。
ざんばらショートカット、
化粧っけがないガサガサ肌、唇で
贖罪の日々を送っているという
静の演技の中にも
モミの壮絶な人生を感じさせる
説得力ある演技からの
鬼気迫るラストで目が離せません。
そして韓国ドラマといったら
名バイプレイヤーの活躍。
第2話のタイトルになっている
モミの同僚「チュ・オナム」役のアン・ジェホン。
明るく、いい人キャラが得意分野ですが、
今回のチュ・オナムは
モミ以上に容姿の事でイジメに遭った辛い過去を持ち、
女子に相手にされないヤバいオタクで、
実はマスクガールの大ファン、
同僚のモミがマスクガールだということを知り
彼女に執着して
狂気の世界に入ってしまう哀しい役。
アン・ジェホン、
元々ぽっちゃり気味の体をさらに増量。
ガチの薄毛かと思うほどの
透けてる頭皮の自然さなど
徹底的にキモい外見を作りこみ
さらに彼が住む部屋の変態濃度高めの小道具も助け、
その内面の闇の深さ、狂気などを体現。
アン・ジェホン結構好きだったんですが、
今回は”マジキモいわー”と引きました。
そしてチュ・オナムの母、
3話のタイトルの「キム・キョンジャ」
を演じているのは
名作ドラマには
ほぼ出演しているんじゃないかと思うほど、
重宝されてる名バイプレイヤー、ヨム・ヘラン。
キム・キョンジャは女手一つで育てた
息子オナムへの執着がすごい。
その息子命のメンタリティーが
ただの世話好きのウザいオンマだった
彼女を完全に間違った方向へと
突っ走らせてしまいます。
（netflixkr instagram)
このドラマ、たった7話だけど
ブラックコメディー、凄惨なホラー、
ハラハラのサスペンス、
韓国ヤクザ映画ばりのバイオレンス、
壮絶復讐劇、女性同士の連帯、
泣かせる人間ドラマと
多岐にわたるジャンルをカバー。
扱うテーマもルッキズム、
男性たちからの性差別、性的搾取、
貧困、いじめ、カルトなど
現代社会への風刺的な要素もあり
とっ散らかりすぎて
収拾つかなくなるんじゃないかと
不安になりますが、
最後は散らかった伏線もザーと回収、
驚くほどちゃんとまとめます。
これはあくまで私の受け取り方ですが、
色々な要素をぶちこんでいる
エンタメ色が強い作品ながら
結局この作品が言いたかった事は
クズ男たちと不公平な世の中に
”女怒らせたら怖いんだぞ”
という女たちからの警告と、
意外なところで
”母の子に対する愛は何よりも強し”
という２つの女性の強さを軸とした
シンプルなメッセージだったのではないかと。
韓国ノワール好きには強くオススメですが、
残酷、凄惨、エロの描写が安定のエグさなので
苦手な方はご注意を。
グルメ好きは
