60年代、70年代の写真を見ると
写っている制服姿のCAは
みんなショートヘア
70年に、B747ジャンボジェットが就航
だけどまだまだ
第一世代のジェット機だった
B707型機やDC-8型機が主流の時代
よく故障もしたし、事故も起きていた
脱出の際
ロングヘアーは何かにひっかかる
安全上ショートヘアが好ましい
そんな訳で、どの航空会社も
CAは全員ショートヘア
肩にかかるのも御法度
ヘアーピンも使用禁止
事故のとき
衝撃で頭や顔に刺さる危険がある
当時世界一のパンアメリカンのCAたち
新人CA訓練の前に
ロングの人は髪を切っておくように
会社から指示がくる
当時の新人CAは
高校や短大を出たばかり
お嬢様スタイルだった髪をバッサリ
でもショートに慣れていないので今ひとつ
パーマが流行っていた時代
たいていのCAはパーマで髪の揺れを押えていた
なにせヘアーピンも使えない
70年代後半になり
安全性が飛躍的に向上した
ジャンボジェット機が主流になってきた
世の中のファッションも変化している
CAたちからも
ロング解禁の声が上がる
私がいた会社では
第6代目の新制服導入を
予定していた
写真 6代目制服
これはロング解禁のよいチャンス
新制服準備チームの一員だった
ヘアスタイル緩和を提言
社内で検討が行われた
上層部から条件付きでOKが出た
ロングヘアのCAは
シニオン等にして髪をまとめること
髪が肩にかからないこと
1977年10月から
やっとロングヘアが解禁になった
それから10年の間
「あなた新人でしょ、ひっつめは10年早いわよ」
無言のプレッシャー
せっかくロング解禁になったのに
あいかわらず新人CAはショートのままだった
T・K ♂