第6週PLAYBACK | YELL Onlineβ

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テスト版です

紙面風に書いた第6週試合記事をそのまま載せてみました。

こういう試みは初めてです。

そのうち消すかもしれませんし、少しずつ加筆修正するかもしれません……。

 

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 土曜日第1試合、慶明1回戦。初回に明治が横山の適時打で1点先取。明治先発髙須はこの日も好投、立教戦で6回に捕まったからか、田中監督は6回から継投に入る。慶應先発外丸も2回以降明治打線を無失点に抑える。1点差ならまだわからない展開。明治は7回裏、二死から光弘がヒットで出塁、途中からファーストに入っていた吉田のツーランで2点追加する。9回にも慶應二番手広池から横山がツーランを放ち、明治は髙須以下、大川-千葉-松本直と繋ぎ、慶應打線を0点に抑え、5対0で勝利。


 土曜日第2試合、法早1回戦。篠木と伊藤樹の投げ合い。法政が再三チャンスを作りながら点を奪えずにいたが、4回に𠮷安のソロで1点先取。6回には篠木の見事なスクイズでもう1点追加する。7回表、二死から𠮷安が伊藤の脚に当たる内野安打で出塁、かなり痛そうだったので交替かと思われたが、続投。ヒットと四球で二死満塁とするが、鈴木照を三振に切って取り、ここでマウンドを降りる。すぐに替えて良かったのではと思うが、点が入らず監督もほっとしただろう。一方法政はここで追加点を挙げたかったところ。篠木は早稲田打線を6回まで散発2安打に抑えていたが、7回二死1、3塁のピンチを背負うが凌ぐ。法政は毎回チャンスを作りながら残塁の山を築いていたが、8回は早稲田二番手香西の前に初めて3人で終わる。ここが潮目だった。8回裏、早稲田は先頭・好調の尾瀬が左前打、中継が乱れ尾瀬が2塁へ。無死二塁。大島監督ここでマウンドへ。続投。山縣が中前打を放ち尾瀬が還り1点返す。篠木は吉納、印出を打ち取るが、小澤に死球を与え、二死1、2塁。続く前田健がライトへの大きな飛球を放ち、姫木が追いかけフェンス前で追いついたかと思われたが、捕れていない。二塁打となり2者還り土壇場で早稲田が逆転する。9回表を香西が法政のクリーンアップを打ち取り試合終了。3対2で早稲田が先勝。
 この時点で第7週の明法決戦の可能性はなくなった。



 日曜日、第1試合早法2回戦。宮城と吉鶴が先発。早稲田が1回表、尾瀬のヒット、山縣のバントで作ったチャンスで印出が右前打を放ち早稲田が先制。法政も1回裏に先頭武川がヒットで出塁、藤森康との間でバスターエンドラン、ホームベースのすぐ前で大きくバウンド、跳ね上がった打球を前進守備のセカンド中村が捕り、1塁へ。2塁はセーフのタイミングだったが、中村の後方で武川は止まってしまい、球が2塁へ転送され、慌てて武川が2塁へ走るがタッチアウト。フライだと思い、1塁に戻れずアウトになったと思ったようだが、もったいない併殺だった。宮城はその後、味方の好守にも助けられ、6回まで法政打線を押さえ込み、7回からは安田がマウンドに。1対0で迎えた8回表、早稲田は好調尾瀬のヒットを足掛かりに二死3塁でバッター印出という場面を迎える。ここで大島監督が出て選手と相談。恐らく吉鶴や野手の意見を聞いたのだろう、申告敬遠を告げることなくベンチに戻る。印出は三遊間を抜きそうなゴロ、ショート中津が深いところで追いつき捕り一塁へ送球、印出ヘッドスライディング。セーフ! 内野安打で貴重な1点が入った。9回裏の法政は先頭藤森康が四球で出塁、中津がセンター前への鋭い飛球は放つが、尾瀬がダイブしダイレクトキャッチ(もし前に落ちていれば、無死1、2塁、抜けていれば1点入りなおも無死2塁くらい)、松下がファウルで粘って徐々に合わして行き三遊間を抜こうかという当たりを放つ。山縣が飛びつき捕り滑りながら2塁へ正確な送球、フォースアウト、二死1塁。普通なら抜けているところ、捕れても送球が逸れるなどして内野安打になるところ、まさにビッグプレーだった。これで二死1塁。続く𠮷安がライトフライで試合終了。2対0で早稲田が勝ち、勝ち点4とし大きく優勝に近づいた。一方法政は優勝戦線から脱落した。


 日曜日第2試合、明慶2回戦。毛利と渡辺和の左腕対決となる。明治は再三チャンスを作りながら残塁の山を築く、という前日の法政のよう。6回表にようやく明治が2点を挙げるが、その裏慶應も明治二番手大川から水鳥の適時三塁打と暴投で2点奪い同点に。7回表、明治が慶應二番手沖村を攻め、一死2、3塁とし替わった荒井から内野ゴロで1点勝ち越す。慶應も代打攻勢をかけ、選手を多く使い、選手交代、シートの変更があり、明治の攻撃が終わるまでスコアボードが正しくならなかったほど。
 そして9回表の明治の攻撃、野手を殆ど使った慶應は、この回、清原がライトに回る。先頭吉田がライト線際への二塁打を放ち、無死2塁。木本が送り一死3塁、宮田が左前打を放ち貴重な追加点が入った。

 4対2。しかし慶應ならまだまだひっくり返せる点差だ。
 9回裏、慶應は先頭一塁内野安打で出塁、清原が死球で無死1、2塁。田中監督マウンドへ。本間が四球で満塁。途中からマスクをかぶる坪田が右中間への飛球。ライトが捕る。犠牲フライには充分。一死13塁と変わる。ここで田中監督が出て、ピッチャー松本直に替える。木暮の代打佐藤は見逃し三振、途中出場の二宮はショートゴロで試合終了。4対3で明治が逃げ切った。



 法政はタラレバの多い2試合だった。もし疲れも見えていた篠木をもっと早く替えていたら(替える投手がいないならともかく、安達という投手がいるのだ)。2回戦では8回印出を歩かせていたら。もちろんどうなったかはわからない。9回裏、法政もくらいついたが、早稲田の守備は見事だった。勝利への執念が早稲田のほうが上回っていたのは確かだ。
 早稲田は好守と投手の好投があり、そして尾瀬、山縣が攻守で好調、印出も結果を残しており、2020年秋以来の優勝に大きく近づいた。
 慶應はまさかの連敗で優勝が遠のいた。2回戦は1年生3人がスタメンだったが(渡辺憩はベンチ外)、それぞれ「別の選手だったらどうだったか」と思わせる守備があったのも事実。今までの勢いはなかった。しかし持っている戦力をフルに使い、よくここまで戦った。選手の力を引き出す堀井マジックは健在で、有望1年生も多く、今後が末恐ろしい限りだ。
 明治は髙須、毛利、松本直といった投手陣が好投。また4番横山が好調で打線がつながり、何とか慶應をかわし、連勝で勝ち点を挙げ、優勝戦線に生き残った。