心臓がバクバクした話 「写真に写っていたのは・・・」 | tokyoarukiのブログ

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東京町歩きと読書の備忘録です。
東京の城東を中心に、歴史を学びながら歩いて・・・・・のはずが、香川県にお引越し。

突拍子もない海外ネタなど織り込みながら、高松を散策してまいります。

気まぐれかつ浅学ではありますが、
よろしくお付き合いください。

能天気なようで神経質。気が大きいようで小心者。

 

小さい頃から遠足の前の日は眠れなかった。

イベントの前日、特に早起きが必要な日の前の晩に限って寝付けない。

 

大人になってもそれは変わらない。

布団の中で何度も寝返りを打ってみたり羊を数えてみたりするのだが、どうにもらちが明かない。

 

 

 

そういうわけで、先週末「朝5時スタート」というツアー(大人の遠足)前日、ほぼ一睡もできなかった。

 

 

あるご縁で高松在住・地元通の方が「讃岐うどんの名店や寺社仏閣」を案内して下さることになったのだが、「朝5時スタート」「行き先はお任せください」とのこと。

 

連れがすでに「日本三大怨霊と呼ばれる崇徳天皇の白峯御陵には行きたい」とリクエストしていたので、

そこが行先の一つであることだけはわかっている。

 

 

「朝5時?!」「謎の行き先?」「一つだけ決まっている行き先が怨霊ゆかりの地」・・・

 

「崇徳天皇御陵。あの辺りは本当に怖い所ですよ(案内して下さる方の弁)」・・・もう心臓バクバクである。

 

 

香川や讃岐うどんに飛びきり詳しいその方とのツアー詳細は、いずれぼちぼちご紹介していきたいと思うが、

 

 

今日は、一睡もできずに臨んだツアー中に撮った1枚の写真をご紹介しようと思う。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

なにせ寝ていないものだから、撮影時には全く気が付かなかった。

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

帰宅してから写真をつらつらと眺めていて、そこで初めて気が付いたのだ。

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

まさか、こんな写真が取れていたとは・・・

 

 

撮影場所は日本三大怨霊と言われる崇徳天皇の白峯御陵・・・・・ではない!

 

 

 

 

 

ここは屋島の突端。日本三大化け狸が住むという屋島の半島の突端である。

 

 

 

 

 

 

 

 

風は少しばかり秋めいて来たものの、いまだ夏の名残りの強い日差しが降り注ぐ。

汗を拭き拭き、駐車場から海へと続く階段を下りて行く。

 

 

 

 

 

 

眼前には眩しいほどの瀬戸内海が広がっている。

潮の流れがぶつかって、小さな渦潮が発生しているらしい。

 

 

 

 

 

あぁこれは!!!

 

これは・・・

 

 

 これは、これは、・・・・・

 

 

↓↓↓海に鼻先をつけて寝そべる大狸ではないか?!!!!

 

 

 

私たちは「屋島の先端に立ったどー、イエーイ!」と、子供のようにはしゃいでいたのだが、

 

 

 

畏れ多くも、眠る大狸様の背中に乗っていたのではないか?

 

 

 

そういえば、案内役の男性は「私はここ(上の駐車場)で待っています。

どうぞ下に降りて見ていらして下さい」と仰って、階段を下りてこなかった。

 

 

彼は今、四国遍路88ヶ所ならぬ四国88妖怪も調べていると車の中で話しておられた・・・

 

 

 ・・・・・

 

 

やはり屋島には化け大狸が住んでいるのではないか?

 

 

それとも、寝不足で見た白昼夢?(って、写真を見ている今は寝不足じゃないけど)

 

 

大人の遠足は終わったのに、心臓のバクバクがどうにも止まらない。

 

 

 

 

こんな気持ちを皆様に放り投げたままでは申し訳ないので、

最後に「朝5時スタート」の謎くらいは解いておこう。

 

 

今でこそ「うどん県」とまで呼ばれ、「讃岐うどん」行列店の多い香川だけど、昔からこんなに騒がれていた訳ではない。

 

 

元々、この辺りは各家庭でうどんを作っており、上手い人がご近所に頼まれて多めに作り、子供たちのおやつになったりしていた。

それがやがて「製麺所」となり、食堂に卸すようになった。

 

鮮度の良い打ちたての麺を食べたいという人は「製麺所」にやって来て、その場で食す。

 

 

「製麺所」だから、メニューはいたってシンプルになる。

「製麺所」によって「ネギはそのあたりの畑で自分で」と言うのも、奇をてらったわけではない。

 

 

そんな「製麺所」巡りがブームとなり、行列が出来て、「讃岐うどん」の香川県と認識されるに至った。

 

 

 

ブームのできた過程、ブーム仕掛け人たちの葛藤については、映画「UDON」を観るとよく分かる。

 

 

 

 

「製麺所」の打ちたての麺を味わうには、食堂に卸す前の早朝に食べに行くのが一番だ。

出来立ての朝一番なら、湯通しもせずにそのまま食べられる。

 

 

だから、ツアーが朝5時スタートだったのである。

 

 

少しばかり胸をなでおろし、大人の遠足が終わった。