弦の巻き方については以前も書いた事があるのですが、いくつかの巻き方があります。
普通は、弦の先をポストの穴に通して上から下へ巻く方法で、しっかり巻けば別段それで問題ないです。
あとは、ポストの穴に通した後、一旦上に巻いてから下に巻く方法で、私達が若い頃はこの巻き方をする人が多かったように思います。
こんな感じです。↓
写真はESPさんのサイトからお借りしました。
この巻き方は、私的にはあまり意味が無いと思うんです。
弦の先端を上下で挟んでるつもりかもしれませんが、プレーン弦にはあまり意味がないと思いますし、無駄に巻き数を増やしてる様な気がします。
ただ、クールソンタイプのペグで、基本通りに穴に差して巻くのはメンドクサイって時に、この巻き方をした事はあります。
ちなみに、これがクールソンタイプのペグで、基本通り穴に差して巻いてます。↓
写真は、ともものパソコンからお借りしました・・・?
で、私がよくやる、マーチン巻きです。↓
この写真も、ともものパソコンからお借りしました・・・(≧▽≦)
この巻き方をギブソン巻きという人もいますが、実は私も昔はそう呼んでました。
というのが、たしか、’92のクラシックや’94のヒスコレを買った時だと思うんですが、取説でこの巻き方を推奨してたんです。
この巻き方の良いところは、巻き数が少なくても弦が緩まず、巻き数が少なければチューニングが狂い難い、弦交換が楽というメリットがあります。
ちなみに上の写真の1弦2弦は巻き過ぎです。
こんなに巻くなら普通の巻き方で十分です。
私はマーチン巻きでも2~3回巻きますが、人によっては1回~1回半という方もいらっしゃいます。
例えばこちらの方(←をクリック)です。※巻き方もそちらのサイトをご参考に
さすがに1回巻きをマーチン巻きではなく、普通巻きでしたら、1~2弦などは滑ってどんどん緩みます。(経験済)
ただこのマーチン巻き、慣れないと綺麗に巻けずに、ポストのところで緩みが出ます。私の失敗例↓一番上が緩んでるのがお分かりかと。
この状態でもマーチン巻きは巻いた弦にしっかり絞めつけられているので、チューニングが狂ったりすることはないんです。
ただ、見た目が悪いというか、ダサいというか、よく、「弦の巻き方を見れば演奏の腕前もだいたい分かる」なんて言う人がいますが、その方から見られたら下手くそだと思われるでしょうね。(≧▽≦)
あと、マーチン巻きのデメリットとして、弦がポストのところで切れた場合、先っぽを絡めているがゆえに、ポストに巻かれてる弦を取り外し難いという点があります。
なので、マーチン巻きの場合はあまり巻き数を多くしない方がいいです。
さて、どの巻き方であれ、弦は切れるときは切れます。
結局そこは変わりません。
で、弦が切れる時って、弦を張り過ぎた時やチョーキングをした時などもありますが、弦を緩めた時切れるケースもあります。
特に演奏後弦を緩める人は(私もですが)、緩めた時に弦が切れるケースが多いと思います。
(だから緩めるのを嫌う人もいらっしゃいますね)
それも、ペグポストの所でよく切れます。
ポストの穴が摩耗して切れやすくなるという説もあるらしいですが、私は懐疑的です。なぜなら、下の写真をご覧ください。
写真はESPさんのサイトからお借りしました。
実際に切れやすいのは1弦ですが、見えやすいよう6弦で説明します
もし、ポストの穴が原因なら、赤い矢印の所から切れると思うんです。
たしかに、上の写真もそこで巻き線が広がって芯材が見えてます。
でも、実際によく切れるのはグリーンの矢印のところです。
私的にはこのグリーンの矢印のところは、弦を張ると曲げられ、緩めると伸ばされる、それを繰り返すので金属疲労を起こして切れやすいんじゃないかと思うんです。
でもなんで緩めたとき?
それも私の勝手な推測ですが、これもまず下の写真をご覧ください。
この写真もESPさんのサイトからお借りしました。
茶色の矢印がナットですが、弦はそこに押さえつけられてる、つまり摩擦抵抗が大きい訳ですね。
その状態で弦を緩めると、まず空色の矢印の所が緩んで一瞬タイムラグのあとピンクの方向へ引っ張られると思われます。
その引っ張られ方が急なので、金属疲労を起こしてる二つ上の写真のグリーンの矢印の所が切れやすいのではないか?と思うんです。
ワイヤーで車を牽引した経験がある方なら分かるかもしれませんが、牽引する車はゆっくり前進させてまずワイヤーをピンと張ってから牽引を始めないと、ワイヤが緩んでる状態から急に牽引すると金属のワイヤ―でもいとも簡単に切れてしまいます。
それと似た状態ではないかと思うんです。
違うよ、という方は、ご意見ご異論は歓迎なので、遠慮なくご意見をください。m(__)m
なので、私は最近、まずナットにシリコングリスを塗って滑りを良くするのが一点と、緩める時は1弦からゆっくりペグを1/4または1/2程度回して2弦へ、同様に3弦へ・・・と6弦まで緩めてから再度1弦から・・・を2~3回繰り返したあと、1~3弦のみを2~3回繰り返して緩めて全体の弦のテンションを見ながら緩めて行きます。
その方法で緩める時に切れるケースがかなり減らす事ができました。
なお、エレキの場合、切れやすいのは1弦ですが、アコギの場合は1弦と3弦です。
これは、3弦の心材が細いからで、巻き線は強度にはあまり関係ないようです。