金子みすゞ記念館 | 宮ねぇの「お安い御用!」

金子みすゞ記念館

いつか行ってみたいと思っていた金子みすゞ記念館へ。

人気女流詩人です。大正時代から昭和初期まで活躍しました。


実家の本屋さんの跡地が記念館になっています。
時代をタイムスリップしたような風景ですね〜
みすゞが3歳から20歳まで過ごしました。

温かい町並みです。


おうちの中も、当時のお風呂、台所など再現しています。



わたしが好きな詩です。



「こだまでしょうか」金子みすゞ

「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。

「馬鹿」っていうと「馬鹿」っていう。

「もう遊ばない」っていうと「もう遊ばない」っていう。

そして、あとでさみしくなって、

「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。

こだまでしょうか、いいえ、誰でも。


この詩はACジャパンのCMにも使われましたね〜

当時のCM制作担当者は以下のように語っています(引用)

「たった一言で、人は傷つく。たった一言で、人は微笑む。自分がやさしく話しかければ、きっと相手も、おだやかに答えを返してくれる。ことばは、人から人へ『こだま』します。この広告が、人と人のやさしい会話のきっかけになることを願いを込めました。



みすゞギャラリーにはみすゞの作品がたくさん展示されています。10年間でなんと500作以上あります。死後50年以上してから注目されるようになったそう。知らなかったなぁ。

実はみすゞは波乱万丈の人生でした。
夫選びに失敗したかもしれません。

夫は、女遊びが激しく、みすゞの創作活動、仲間の交流を禁止させる(ろくでなしDV男)
離婚に決意、最初は娘の親権をみすゞに譲ると言っていた夫が一転し、娘の親権を奪おうとする(身勝手クズ男)

みすゞは遺書を残して服毒し、自ら命を断ちました(26歳)
遺書には、母ミチに娘を託したい想いが書かれていました。希望通り、娘は母ミチに育てられました。

一つ一つ、彼女の人生が描かれた詩を深く感じることができます。



みすゞの詩は、一言で言うと感性が鋭い。
世界をより敏感、鮮烈にあらわす表現力のすごさを感じました。


こちら、遠くで見ると分かりませんが、よーく見ると!!



モザイクアート!!
顔がいっぱい。

なんと12万枚!!
協力した参加者人数の数がみすゞの偉大さを感じさせてくれました。


帰り、途中にあったカフェに寄りました。
蔦に食べられているカフェ。




天井が高くて、殺伐としています。
嫌いじゃないな。
旧農協のビルをそのまま使っているそうです。


窓から蔦の隙間から入る木漏れ日。
蔦は多分、秋になったら紅葉、冬は枯れるでしょう。
季節感を感じられるカフェですね。


コーヒーにこだわりがありそう。たくさん種類がありました。
お客さんはわたしたちだけで静かだったけど、居心地がよかった。


文学に触れたあと、現実に戻りつつ飲むラテ。
いつもより清々しい味でした。