新潟の路面電車用蓋?と思ったら新潟水力電氣株式会社 | 東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

マンホールや消火栓などの蓋、特に地味蓋を中心に観察しながら歩きまわります。タイトルとは裏腹に都外出没頻度も高いです。

新潟市では燈孔らしき蓋のほかに、こんな蓋にも出会いました。いわゆる二の字地紋で、すり減り方から見ても古そうな蓋です。場所は中央区万代5丁目2-8付近。Googleのストリートビュー でも蓋の存在は確認できます。


さて、この紋章は何でしょう? 「N」はおそらく新潟の頭文字でしょう。そして、その周りの菱形のような囲みですが、これは、電気局(その後の交通局)などに見られる紋章のようにも思えます。
↓↓は神戸市交通局や名古屋交通局のもの。



単に鋳物メーカーの紋章の汎用品という可能性もあるのですが、仮に電車系の蓋とすれば可能性のあるのは路面電車。で、新潟にかつてあったのかというと、どうも新潟電鉄線という軌道があったようなのです。ただ、この蓋のあった場は新潟駅と万代橋の間、信濃川の南側。一方、Wikipediaによれば、軌道があったのは、市内の信濃川の北側で、万代橋を通って新潟駅まで路線を伸ばす計画があったものの実現しなかったとのこと。そうするとこの蓋は、路面電車用ではなさそうです。
その他に、新潟電気、新潟電力等という会社もあった ようですが、地下電線路があったかどうかは全く分かりませんし、このような紋章だったかどうか。。。

 

(2013.8.16 追記:この蓋、林丈二氏が撮影されていました。→路上文化遺産データベース 林文庫   当ブログでも紹介していた のに!)

(2020.2.8 追記:この紋章の正体はわかったのですが本記事の修正を忘れていました。新潟の歴史と文化を様々な資料と共に紹介しておられる新潟ハイカラ文庫に載っている新潟水力電氣

 

 

株式会社の事業報告書の写真にこの紋章が写っています。この記事は新潟で繰り広げられた電力会社の生き残りをかけた熾烈な競争の歴史が書かれていて興味深いです。)


地下電線路といえば、東北電力のこんな古蓋も新潟市内にありました。MI(もしくはIM)というのも謎です。