三井由美子「街角」(はまつグループ特販レコード) | ディープな歌謡曲の世界~スコティッシュ75のブログ~

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〽小さな背中に夕日が落ちる

  黄昏は誰もさみしがりや〽

 

 画像のレコードは、福島県の冠婚葬祭業・「はまつ」グループの自主盤レコードとして製作されたものです。

 

 本レコードの製作には、アニメ「タイムボカン」シリーズの音楽を手掛けられた山本正之氏が携わっています。

 

 1996年発売のCD「山本正之作品大全集」の解説によると、本レコード製作の前年に、「はまつ」から社歌の製作を依頼され、それが好評だったので、引き続き社内用のマーチ・『羽ばたけはまつ』と、今回紹介する『街角』という、葬祭儀式用歌謡曲の発注依頼を受け、製作された楽曲との事。

 

 時代劇・「必殺」シリーズを意識して作曲されたというこの『街角』は、確かに歌詞や曲調・アレンジ共に「必殺」で実際に使用されても全く違和感が無いほどの仕上がりとなっています。

 

 しかも歌唱には実際の「必殺」シリーズ第二弾、「必殺仕置人」の主題歌を歌っていた三井由美子氏を迎え、またアレンジャーには本家「必殺」シリーズの劇伴担当・竜崎孝路氏を師事していた武市昌久氏を起用。

 

 この様に徹底した「必殺」テイスト溢れる作品となっているため、私なんかは本作を聴く度、中村主水やら何やらの殺し屋達の映像が頭の中に浮かんできてしまうほどの楽曲となってしまっています。(^_^;)

 

 

 葬祭儀式用楽曲ということもあり1番は「葬」、人が亡くなった直後、残された人々の哀しみをイメージさせ、2番、3番と進むにつれ「祭」=法要・お盆と言った様に「祖先の霊をまつる事で人を集め、一族縁者の絆を深めて繁栄を目指す」(Wikipediaより)と言ったものが色濃く出ている様に個人的には感じられます。

 

 ただ、葬祭儀式用楽曲という事を意識せずに聴くと、恋に破れた女性が最初は哀しみに浸りながらも、徐々に次の希望を見出していく様にも聴こえてしまい、この辺は作詞の妙だなとつくづく感じます。

 

 

【レコードデータ】

レコード会社:CBSソニー

レコード番号:YESA53

発売日:1978年?月?日
A面 『街角』 唄:三井由美子

B面 『羽ばたけはまつ』 唄:ロイヤル・ナイツ

両面とも 作詞曲:山本正之 編曲:武市昌久

 

 

 

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