〽潮風が やけにしみる港町〽
ロス・プリモス等の歌唱で知られる『神戸で別れて』は、恐らくこの東京モナルダがオリジネイターかと思われます。
以前取り上げた『神戸ブルース』の記事でも触れましたが、元々このグループはハワイアンを主に演奏していたらしいのですが、このレコード発売時にはハワイアンは下火となってきており、ロス・プリモスやロス・インディオスと言ったラテン系バンドが人気を得ていた頃と重なった故か、アレンジ的にはラテン的な色合い濃い音作りになっています。
ジャケットに写っているメンバーお三方の出で立ちも、ラテンバンドっぽい感じになっています。
このラテン的な作りが、夜霧に包まれた港町・神戸を想起させるのに一役買っており、60年代独特の歌謡曲のノリが凝縮されている作品となっている気がするのです。
ロス・プリモス盤も良いのですが、この東京モナルダ盤『神戸で別れて』も大ヒットはしていないまでも、非常にクオリティの高い、ムード歌謡の影の名作かと思います。
【レコードデータ】
レコード会社:ビクターレコード
レコード番号:SV-808
発売日:1969年?月?日
A面 『神戸で別れて』
B面 『銀座の女』
両面とも 作詞:森テルオ 作曲:尾田悟 編曲:寺岡真三