クールファイブ路線のムードコーラスグループ、ジ・アーズの1971年暮れ(もしくは1972年明け?)に発売されたシングルです。
彼らにはデビュー曲『長崎ごころ』というヒット曲があり、LPも確認出来るだけで2枚存在するのですが、『長崎ごころ』以降に出した曲はさほどヒットに恵まれず解散。
後に「銀河」なるグループ名になったそうですが、その後の消息は杳として知れません。
さて、「ご当地ソング紹介」と銘打ってますが、この曲は一つの街を歌ったものではなく、森進一氏の『盛り場ブルース』のような全国各地の盛り場を歌ったものであります。
さしずめムードコーラス版の『盛り場ブルース』と言った感じの・・・というかモロにその路線の曲です。
6コーラス編成の楽曲で、札幌→福岡までの盛り場が歌い込まれいます。
そして、各地盛り場で働く(?)女性の名前も歌詞に盛り込まれているのです。
一番から順に・・・
1.「札幌すすきの ひろ子の涙」
2.「仙台一番町 泣いてるゆき子」
3.「東京新宿 やさぐれまゆみ」
4.「名古屋納屋橋 つめかむあけみ」
5.「大阪ミナミ あてないゆり子」
6.「博多中洲 ふりむくあや子」
という具合です。
アレンジに口笛が(実際の口笛かどうかは判りませんが)使用されているのが印象的且つ耳に残り、アーズの曲ではほとんど見かけないマイナーコード主体の楽曲です。
ただ、如何せん『盛り場ブルース』の二番煎じ的な感じは否めませんが、個人的にはアーズの曲では一番好きな曲です。
【レコードデータ】
レコード会社:ビクターレコード
レコード番号:SV-2218
発売日:1971(?)年12(?)月?日
A面 『盛り場の女』
B面 『淋しい街』
両面とも 作詞:鳥井みのる 作曲:猪俣公章 編曲:近藤進