オレビュー★『ウルトラマンオーブ』第23話「闇の刃」② | 特撮アラフィー!! ~50オヤジのコレがたまらん!

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2018年10月より
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昭和特撮と趣味の花の写真を取り上げているオッサンブログ。「ゴジラ」は好物だが「シン・ゴジラ」は大嫌い。

「くだらねえ!
人間なんてかばうからだ!
それがお前の弱さだ!


力尽き倒れ、足蹴にされ、
もはやオーブには立ち上がる力も残されていないのか?




勝ち誇るジャグラー
しかし…






ナオミ達はその闇の魔人の背後に見た─




「!!」

この演出も、受け取り方が分かれるところ

いきなりヌッと立っている姿に
鳥肌立つ感動を覚える人もあれば、
奇妙な、ギャグのように感じる人もいるだろうし…

自分個人的には、ゆっくり立ち上がる様がわずかでも挿入されればと、思ったクチでした。


「キサマは限界なはずだ!?」

「誰かを守りたいと思う心が、俺に限界を超えた力を与えてくれる!」

「な、なんだこの力は!?」


「お前が捨てた力だー!」
















最初での、弾かれてしまった互いの剣を
取りに行くところとか、
このステゴロ(素手喧嘩)的アクションとか、

これまでのお決まりな型にハマった
予定調和的殴る蹴るとは異なる、
ある意味みっともない戦いッぷりは
「ウルトラマンオーブ」だから出来たとも─

過去、「ウルトラマン」第1話の
ベムラー戦も、こんなもつれあった感があったし。




だが、このぴゅーーーっと
背負い投げの吹っ飛び方は…www
いきなりリアル感出ないマンガ的?


唐突に呼べば来るとかwww

─だったらはじめの時も呼べば?との多数の書き込みに自分も同意してしまったが

限界を超えて覚醒したためということなのだろうが…






んで、なんせシンくん、
瓦礫の下敷きになってたように見えてたのに、
無傷で単なる気絶だったとは

まあ確かに、誰も潰されたと騒いでなかったし、
意識的ミスリードなのかしれないが、

こうした所々の演出は
肩透かしというか、見ているこっちの
せっかくの緊張感が途切れ、
全てがマンガ─やっぱり作り物の世界に思える、
とても惜しい感じがしました。


「あれ?渋川さんは?」
ジェッタとシンが探しに散った後─



「心配…かけたみたいだな」

先ほどの戦いで、ナオミの絶叫を耳にしていたガイは、
本当の自分を隠さず、初めてオーブ自身として、
素直な感謝の気持ちでナオミに語りかけていました。

以前のストーリー
(第18話「ハードボイルドリバー」)でも判るように、
ナオミはガイの正体に気づいていたようですし─

ナオミ自身もガイのその言葉から、
彼が、はぐらかさずに自分がウルトラマンオーブである事を明らかにしていること、
そして自分に向けられたやさしさに気がつきました。


けれどナオミは
後に最終回で彼女自身が告白したように、

ガイをオーブだと認める事の怖さ

─彼のやさしさを受け入れても、 
永遠を生きる彼との溝は埋まらないのだと認めるのが怖くて、
彼の言葉を 気持ちを
やんわり拒絶してしまいます。


「心配なんてしてないよ…


だって、ガイさんだもん─」


そして
これ以上自分の心を見透かされるのが
こわくて、
足早にナオミは立ち去ってしまいます。


今回の物語のはじめで
ガイの本当の姿を知り、
ガイを「ウルトラマンオーブ」と呼ぶ事の出来るハルカが再登場しましたが、

ガイにとって、ナオミはハルカよりずっと心が近いのに、
近くにいて欲しいのに、

ナオミもそうしたいのに、それが永遠には続かない、
どうしようも出来ないという悲しみから
彼をウルトラマンと呼びたくても呼べない、
知ってると言えない─


その気持ちを解ったガイは、
彼女を追うことが出来ませんでした。

実に切ないラブストーリーです。



「守りたいと思う心…」
呟くジャグラー

人をかばうことを弱さといい、
しかし、それを手離さなかったガイに負けた己れ…



「ターゲット!身柄確保!」







ボロボロになりながらも、
人間一人を始末することぐらい造作なかったに違いないジャグラー。


だがそれは、渋川さんも分かっていた。


互いに不敵に笑う駆け引き─










「終わりだね、宇宙人」






「バーン…」


最後のあがき─




だが、それでも…


やだもうかっこいい!
どっちも!!

ジャグラーまた負けて、情けないのかと思いきや、
なんてカッコいい負けップリ。

セリフなんてそんなないのに、見せ場を心得ているお二人。

もうね、ジャグさん、
あんた回心しなくっていいわ。
このまま己れを貫いて♪と思った。

どうやってここまでたどり着いて大の字寝てたのとか、
ビートル機ここまで低空飛行で消音で囲ってホバーリングしてたのスゲーわwww 、とか、どーでもよくなったわ全部許せたわ♪

ウルトラには珍しいもはや完全なダークヒーロー、
そしてこれによりガイさんさらに引き立つ。マラソンのスリップストリームよろしく

一人一人演技に力がある俳優さんたちばかりなので、その力に呑み込まれて気にはならなくなるが、
ストーリー展開追っていくとかなりな矛盾も確かにありまして…

「こんなシーン、カッコいいから見たい!」ってのを寄せ集めて並べたみたいな?
あるいはその細かいフォロー部分を時間制約でカットしちゃったのでしょうか?

だが、
これで終わりじゃなかった。
ガイとナオミと、ジャグラーの物語─