暗黒の宇宙空間より接近、地球に飛来する
クリスタル状の宇宙船。
取材中の鏡京太郎は
鏡が反射させた光で
不気味な叫び声をあげる壁に、鏡の破片を投げつけた。
するとその壁から緑色の液体が。
京太郎らが現場から離れると
壁から男が現れ緑の炎で包まれ消失。
現場で撮影した写真には、
目には見えなかったが・・・
─自分の生活空間で、目に見えない何者かが暗躍しているというのは、
UFOだとか心霊だとかと共にすんごく興味をそそられるのですが、
この『ミラーマン』第1話「ミラーマン誕生」
は、子供心にそうした側面を刺激させられるドラマでした。
侵略者インベーダーの謎、
そして鏡京太郎の出生の秘密、
それらを映像インパクトでバシッ!と紹介。
あ、鏡の国ってフシギ!
あ、こいつらヤベー!って─
研究のため保管されたフィルムを奪おうと
壁をすり抜け侵入するインベーダー。
人の気配に、壁の中に隠れる。
その場へ御手洗博士の娘、朝子。
何かを感じたのか悪寒をおぼえる。
無意識に “それ” が潜む壁に目をやりつつも、何も発見できず、
不審に思いながらも通り過ぎた後で
再び姿を現す侵入者。
─この演出。
監督が東宝の「ゴジラ」シリーズや、
変身人間シリーズ
「美女と液体人間」「ガス人間第一号」
を手がけた本多 猪四郎さん。
その特撮映画演出でのこだわりが、
超常現象を目の当たりにしての、演技者の目線の統一。
リアリズムを心がけ、特撮映画にありがちなオーバーアクションを極力避け、
あくまで抑えた自然体で演じるようにと。
そこに、円谷の光学合成技術が光る。
透明アクリル板を組み合わせて作られたであろう宇宙船も、
CGなど一切なく、
光の反射、周囲のものを写し出すことにより、
これまでのウルトラシリーズにおける宇宙船とは異なった世界からの来訪者を
クールなイメージで焼き付けてくれました。
はじめのミラーマンは目の電飾がありません。
この時は鼻の空気穴がないのを発見。
本多監督は続く第2話も監督されており、
テレビの制約下は感ぜられるが、手堅い演出で個人的には好きです。
子供の頃、住んでいた所ではミラーマンを放送してませんでしたので
東宝チャンピオンまつりでの第1話上映が、
はじめてのミラーマン体験でした。
この演出を大スクリーンで、じっくり集中して観れてよかったです。
さて、そのミラーマン/鏡京太郎役・石田信之さん、
今月の2月7日(日)ワンダーフェスティバル2016【冬】でもお元気な姿で出演されましたが、
今年放送開始45周年を迎えた『ミラーマン』を記念して、
1月10日に開催されたスーパーフェスティバルでのイベントの様子が
円谷プロのYouTubeチャンネルで公開されています。
https://youtu.be/sCpP-OkgJLQ
石田信之さん&ミラーマンからの特別撮り下ろしコメント映像もあります。
抗癌剤の副作用が大変ですが
治療の効果で、腫瘍はだいぶ小さくなっているとのこと。
3月13日(日)にはスーパーフェスティバル大阪にも参加されるということです。
皆様のあたたかい励ましをお願いいたします。