こんにちは
徳王です
本日はビザンツ帝国です!
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ビザンツ帝国の繁栄と衰亡
ビザンツ帝国
時期:395年
都:コンスタンティノープル(ビザンティウム)
建国:アルカディウス2世
ゲルマン人の侵入をあまり受けず、ローマの伝統を維持。
政治(皇帝教会主義):専制君主制・官僚制度
経済(貨幣経済):ノミスマ金貨(ソリドゥス金貨)
軍事(西ローマ帝国滅亡):地中海世界の統一の再現を目指す。
例.ナルセス・ベリサリウス将軍
ユスティニアヌス帝
(a)ヴァンダル王国:アド・デキムムの戦い
(b)東ゴート王国:ブスターカロールムの戦い
(c)アカデメイア閉鎖
背景:ローマ統一文化圏の確立
内容:ローマ・ギリシア古典文化の西ヨーロッパ世界喪失
結果:ローマ・ギリシア古典文化のイスラーム世界継承
例.ジュンディー=シャープール(ササン朝:ホスロー1世)
(d)ササン朝(ホスロー1世)と交戦
背景:ローマ帝国領土をめぐる争い
内容:パルティア争奪(カリニクムの戦い)
結果:オアシスの道(内陸交易)衰退
アラビア半島内陸部貿易(海の道)勃興
北方遊牧民(ブルガリア)の侵入
(e)「ローマ法大全」:トリボニアヌス
(f)ハギア=ソフィア聖堂:ビザンツ様式
(g)サン=ヴィターレ聖堂:ビザンツ様式・テオドラ壁画
(h)絹織物業:養蚕業(中国)
(i)キリスト教改宗:フン族・アブハジア族・ナバテア王国(ロンギスス)
(j)アメン信仰・イシス信仰廃止
領土の縮小
ヘラクレイオス1世
(a)軍管区制
背景
(1)有力貴族のコロヌス制:防衛手段にはならない
(2)外敵の侵入:西方遠征(東ゴート・ヴァンダル)・東方遠征(ササン朝)
例.東方:アラブ人(シリア・エジプト進出:カーディシーヤの戦い)・ササン朝
西方:フランク王国・ランゴバルド王国(イタリア進出)
南方:ノルマン人襲来
北方:スラブ人・アヴァ―ル人 ・ブルガリア人
内容:軍管区の軍司令官に軍事権・行政権・財政権を与える
結果:東ヨーロッパの封建社会の形成は遅れた
(b)屯田兵制
背景
内容:軍管区司令官が土地を分与し、代わりに世襲の兵役義務を負わせる
結果:
(b)ロゴデジア制:官僚制度
(c)公用語:ラテン語→ギリシア語
(d)クロアティア人:イリュリクム移住(アヴァ―ル人対策)
東西キリスト教世界の分離
イサウロス朝
レオン3世
(a)イスラーム侵入(712):アクロイノン海戦
(b)聖像禁止令
背景
(1)イスラーム勢力の対抗:小アジアを拠点とするムスリムへの対抗措置
(2)教会私有財産の解体:軍隊に土地分与して軍事的基礎を創出したい
内容:聖像崇拝禁止
※聖像崇拝:キリスト教は元来聖像崇拝禁止であった
結果
(1)ローマ教会との対立:ゲルマン人布教には聖像が不可欠
(2)フランク王国との提携開始:ビザンツ帝国に代わる政治的保護者の希求
(3)聖像画(イコン)製造:ビザンツ帝国
(c)エクロゲー法典
※東西教会の分裂(1054):レオ9世
ニケフォロス
(a)カクスター:土地台帳
(b)アレレギュオン制:連帯責任制度
(c)カプニコン:人頭税
マケドニア朝
バシレイオス1世
(a)シチリア喪失(アグラブ朝)
(b)カイヌルギオン宮殿(コンスタンティノープル)
バシレイオス2世
(a)第一次ブルガリア帝国併合
(b)キエフ公国(ウラディミル1世):キリスト教改宗
ビザンツ帝国の衰退
コンスタンティヌス10世:アルメニア喪失
ロマヌス4世
(a)マンジケルトの戦い
背景:セルジューク朝の領土拡大運動
内容:ビザンツ帝国(ロマヌス4世)vsセルジューク朝(アルプ=アルスラーン)
結果:十字軍派遣契機
(b)バーリ喪失:イタリア半島最後の拠点
コムネノス朝
アレクシオス1世
(a)十字軍派遣(1096):クレルモン会議(教皇:ウルバヌス2世)
(b)プロノイア制
背景:軍事貴族と協力して外敵を防ぐ連合政権へと変質した
内容:聖俗貴族に国有地の管理・監督の代わりに軍役奉仕させる
結果:農奴制による大土地所有制の完成
(c)ヴェネツィア(貿易特権):ノルマン人対抗
背景:貴族反乱の勃発 例.ブリュエンニオスの乱
内容:聖俗貴族の国内自由販売要求の許可
※第4回十字軍(1204):コンスタンティノープル占領
十字軍勢力(ヴェネツィア):ラテン帝国(ボードゥアン)
テッサロニキ王国・アカイア侯国
ビザンツ勢力(ジェノヴァ):トレビゾント帝国・ニカイア帝国
ビザンツ帝国の滅亡
パラエオロゴス朝
ミカエル8世:シチリアの晩鐘(1282)
(a)パラエオロゴス=ルネサンス(中心地:ミストラ)
背景
(1)プロノイア制度:宮廷貴族(土地貸与)
(2)クレタ島:文人逃亡(ヴェネツィア領)
内容
建築
(1)スタウロ二キタ修道院(アトス山):「ハープを引くダヴィデ」
(2)パンタナッサ修道院(ミストラ):ゲオルギオス=プレトン
(3)ホシオス=ルカス修道院
(4)ネア=モネ修道院(キオス島)
(5)聖ヨハネ修道院(パトモス)
文学
(1)『哲学的・歴史的随筆』:メトキデス(コーラ修道院修築・ジョット絵画) ※アンドロニコス2世
(2)アギオスディミトリ教会(テッサロニキ)
(3)『法律』:ゲミストス・フィレンツェ公会議
(4)『歴史』:グレゴラス
(5)『文庫』:フォティス
(6)『年代記』:プセルロス
結果
(1)ルネサンス伝播:フィレンツェ(プラトン=アカデミー:コジモ=デ=メディチ)
ビザンツ帝国の文化
ビザンツ文化
特徴
(1)東欧文化圏:ギリシア語文化+ギリシア正教
西欧文化圏:ラテン語文化+ローマ=カトリック
(2)ギリシア文明継承:ギリシア語(公用語:コイネー)・古典研究
(3)聖像崇拝論争:イコン制作
建築
ビザンツ様式:ドーム・モザイク壁画
例.ハギア=ソフィア聖堂(コンスタンティノープル) → 現在はモスクとなっている。
サン=ヴィターレ聖堂(ラヴェンナ)
サン=マルコ聖堂(ヴェネツィア)
美術
イコン(聖像画)制作
文学
『秘史』(プロコピオス)
『アレクシオス1世伝』(アンナ=コムネネ)
『ディゲニス=アクリテス』
ビザンツ文化の世界史的意義
(1)ギリシア文化継承:イタリア=ルネサンス基盤
例.スコラ哲学(神中心)⇔人文主義(人間中心)
(2)ギリシア正教文化圏成立:スラヴ人への東方拡大