こんにちはトクです。  


本日もブログ訪問くださりありがとうございます。


今回も創作物語を書いてみたいと思います。


その男は、難治性うつ病に苦しんでいた。


勤めている会社は一部上場の大企業であった。


年齢は35歳。これからが働き盛りの歳であった。


そんな男であるが、もちろん最初から難治性うつ病だった訳ではない。


ある職場で、上司よりパワハラを受けたことがきっかけで、うつ病を発症したのだ。


どんな組織にもあるものだが、彼の会社でも出世競走は激しかった。


誰もが、同期の人間よりも早く出世したいと思い、後輩や部下には絶対に抜かれたくないという思いで仕事をしていた。


そんな組織の中で彼は、頑張り過ぎたのだった。


自分が自分のことを「仕事が出来る男」と評価していた男は、自分に与えられた業務以外にも輝を出して行った。


そして、とうとう上司の仕事にまで手を出し始めたのだった。


これが完全に裏目に出た。


彼の仕事ぶりを驚異に感じた上司が、彼を潰しにかかったのだった。


上司にしてみれば、自分の仕事を部下に取られれば勤務評価が下がると恐怖を感じたのだ。


出る杭は打つ。


上司は自分の保身の為に、彼に対して徹底的なパワハラを行った。


パワハラに耐えられずに会社を退職させようとまで思っていたのだった。


上司のパワハラは、彼だけにとどまらず、彼の身内にまで及んだ。


その為に彼は、幼い頃から慕っていた叔母さんから縁を切られてしまったのだった。


「もう、あんたの顔なんか二度と見たくない」叔母さんにそう言われた彼は、失意のどん底に落とされた。


そんなパワハラが約一年にも及んだある日、彼は職場に行くことに強い恐怖を覚え始めた。


上司のことを考えるだけで、心臓は高鳴り、汗がにじみ出る。


それでも出社していた彼に、とうとう限界が訪れた。


朝目が覚めて起きよあとしても体が動かないのだった。


まるで自分の体が鉛なったように感じた。


その日から彼は、出社拒否となり、休職することになってしまった。


休職期間は1年以上にも及んだ。


その後も何度か復職を果たしたのだが、その度にうつ病を再発させて休職に逆戻りする。


そんなことが何回か続いた。


それは彼が休職してから5年経った頃だった。


会社に在籍してはいたのだが、出世競走からは完全な脱落していた彼は、自分にパワハラ行為を行った上司に対して復讐を考え始めた。


「あの野郎殺してやろうか」とは思わなかった。


殺してしまったら、上司に苦しみを与えることは出来ない。


彼の復讐は、上司に自分と同等の苦しみを与えることだった。


自宅に放火してやろうか・・・。


そう考えた男は、早速上司の自宅の下道を行った。


彼の計画では、浴室の外に灯油を撒いて火を放つというものだった。


綿密に下見を行った結果、この放火の復讐は辞めることとした。


理由は、隣家にも火災が及ぶ危険が大だったからだ。


上司の自宅は、閑静な住宅街の一角にあり、両隣とも2~3mしか離れていなかった。


隣家にはなんの恨みもない。

 

それによく考えてみると「焼け太り」という言葉まある。せっかく復讐の為に放火しても、それが結局は上司が得をする結果になるかもしれない・・・。


それでは、どうしたら復讐が果たせるのか。


考えた男は、なんと上司の子供に目をつけたのだった。


「そうだ、子供を誘拐して殺してやろう」


そして、その後、自首しよう。


男の願望は、上司に苦しみを与えることだった


もし、自分のせいで子供が殺されたら・・・。


これ以上の苦しみがあるだろうか。


彼は子供を殺した後、自首をして罪を認める。


そして、裁判という公の場所で、パワハラに対しての復讐として子供を殺した。


そう言おうと、決めていた。


それで上司に一生消えない苦しみを与えられるはずだ。


こう決めた男は、早速行動に移った。


小学生の子供の帰宅時間に帰宅経路を何度も確認した。


幸い?にも集団下校はなく、上司の子供はいつも一人で下校していた。


誘拐するポイントも決めた。


うまい具合に人目につかない場所が複数箇所あったのだ。


彼は、子供を殺す為に使う包丁を近くのホームセンターで買った。


あとは、誘拐を実行するだけだ。


「俺の復讐はあと少しで果たされる」


そう思った瞬間に、彼は目が覚めた。


そうだ、彼は夢を見ていたのだった。


現実に起こったのは、上司がよるパワハラと難治性うつ病になったこと。


復讐劇は、全て彼の夢の中のことだったのだ・・・。


彼は、ガッカリすると同時に安堵感を感じた。


人を呪わば穴二つと言われる。


もう少しで、彼は、自分で掘った穴に埋められるところだったのだ。


それでは、最後までお付き合いくださりありがとうございました。

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