報連相。社会人なら、報連相は当たり前ですね。
あらためて説明するまでもありませんが、報連相とは(報告・連絡・相談)のことです。
自分に与えられた仕事の進捗状況について、上司に報告する。
仕事に支障をきたすような出来事があれば連絡する。
仕事に行きずまったり、困った事があれば、直ぐに相談する。
社会人として、仕事をしていくための基本中の基本ですね。
会社の新人研修では、必ず報連相を教えられるでしょう。
しかし、意外とこれができていない場合があるのです。
だいぶ昔の話で恐縮ですが、サッカー日本代表の監督に就任したオフト監督が
代表選手にサイドキックでのパス回しを指導したところ
選手から「そんなことは知っている」と不平不満が出たそうです。
そこでオフト監督は「では、実際にやってみなさい」と、言うと、選手達はオフト監督の求める水準のパス回しができなかったそうです。
ここでの教訓は「知っていること」と「できること」は違うという点です。
報連相なんて、新人でも知っていることが、意外とベテラン社員でもできていない・・・。
現実に、こんなことがあるのです。
報連相ができないばかりに、仕事を自分一人で抱え込み、「うつ」になって行く・・・。
私は、自分自身も含め、こんな人を何人も見てきました。
いずれも、人一倍責任感の強い人達です。
その責任感のために、他人に報告・連絡・相談ができなかったのです。
責任感自体は、悪いことではありません。むしろ、責任感を持つことは良いことです。
問題は、その責任感の持ち方だと思います。
自分のプライドが責任感の元となっていると、報連相ができにくくなってしまいます。
責任感と自尊心は違います。
本当の責任感がある人は、仕事に支障をきたす自体になったら、速やかに報告・連絡・相談をできる人だと思います。
ところが自尊心が高い人は、なかなか、報告・連絡・相談ができません。
ギリギリまで、自分の力だけでやろうとするので、どうしても、報告・連絡・相談が遅れます。
本人は、責任感が強いと思っている場合が多いのですが、ただ単に、プライドが高くて相談できない場合が往々にしてあるのです。
実のところ、自分では責任感と自尊心の区別はつけにくいものなのです。
私自身がそうでした。
当時は、責任感から自分ひとりの力で解決すべきだと思っていたのですが
今考えると、プライドが邪魔をして報告・連絡・相談ができなかっただけなのです。
責任感があるか、無いかは他人が判断するものなのかもしれません。
あの人は責任感があるとか、無いとか言うのはすべて他人のことです。
自分で自分のことを責任感があると思っている人は、それが単なる自尊心でないか、今一度チェックしてみてください。
正しい責任感を持ち、無駄なプライドは捨てましょう。