行動原理 | 徳永秦の「社長を斬る!」

徳永秦の「社長を斬る!」

中小零細企業の社長に向けた言いたい放題のメッセージ

人には行動原理ってモンがあるのォ。

それが、誰か特定の人だけの行動原理だったり、

比較的多数に共通するモンだったりするけど、




比較的多数に共通する行動原理があれば、




およそ日本の企業は、それに基づいて、ビジネス戦略を立てて、

多数の人が、行動原理に則って行動を起こしてくれるように、

いろんな戦術を作っていくモンだのォ。




そして、それを理論体系としてまとめたモンを、

ノウハウとかテクニックと呼ぶ。





だがの、だから日本の今があるんじゃ!



とも、言えるんだのォ。

理詰めで立てた作戦は、理屈が崩れたら脆いんじゃ。

そして、理屈なんてモンは、データのひとつを選び、

そこから構築していくからのォ、





己にとって都合がええデータを選びがちじゃ!




特に、己が窮地に立たされたりすると余計にな。

だから、教科書使ってビジネス展開する人は、



大企業、零細企業を問わず、脆いのォ。



それに、理論から行動を導き出すノウハウってモンは、

センスをつぶすぞ。感性を鈍らせるのォ。




だって、数学の方程式解くように、

あらかじめ決まった数式どおりに、



ことを運ぶだけだからのォ。

もちろん、そういう資質も必要だろうけど、




そういうモンは、後から使うモンじゃ!

理屈は後付けで補完するためにあるんだのォ。




己の感性で構築したモンに対して、

客観的に、戦略を補正するために、



人の行動原理やら、心理パターンってなモンは、

後から使って考えるモンじゃ。




はなからそんなモンに頼るのは、

女性を口説くために、恋愛マニュアルどおりに、

すべてスケジューリングして、





本に書かれたとおりの台詞で口説くようなモンじゃ!




そんなことで口説き落とせる女性なんぞ、

探し出せる確率のほうが低いのに、



それと同じ感覚でビジネス展開しておるあほーが、

何故か多い今日この頃だのォ。




前から言ってはおるけど、

これも日本の教育の、ひとつの弊害かもな。




少し前にも言ったけど、

ひとつの基盤の上にすべてを構築すると、

その瓦解も早い。一旦崩れだしたら一気じゃ。



その「ひとつの基盤」ってモンは、

理論というモンも、基盤のひとつだのォ。

理論という基盤ひとつでビジネス構築すると、

理屈どおりにならん世情になれば、



ひとたまりもなく、風の前の塵に同じじゃ。




行動原理なんて理論は、

自転車の補助輪と同じだのォ。