手続き記憶 | 徳永秦の「社長を斬る!」

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中小零細企業の社長に向けた言いたい放題のメッセージ

ビジネスセンスは手続き記憶に似ておるのォ。



手続き記憶というのは、わかるかのォ?


非陳述記憶とも言われてな、陳述記憶と対比されるモンじゃ。




一般に、記憶と呼ばれるモンは、陳述記憶が多い。

学校なんかの勉強もほとんどが陳述記憶じゃ。



陳述記憶というのは、その言葉のとおり、

内容を陳述(述べる)ことができるような記憶のことだのォ。




ところが、手続き記憶というのは、非陳述記憶とも言わるように、

それを言葉で説明することのできんような、

いわゆる「身体で覚える」と言われるような記憶のことじゃ。



たとえば、自転車に乗るのも手続き記憶だのォ。



自転車に乗れる人ならわかると思うがの、

自転車に乗る場合に、わざわざ理屈で思い出しながら、

乗るということはないじゃろ?



ほれ、まず、右足に○kgの力を加えて、

身体は左側に○度傾けてバランスをとり、

左足には・・・・などということは考えんのォ。



ほぼ無意識じゃ。身体がそれを覚えておる。

これが手続き記憶じゃ。



もちろん、ビジネスの場合は、理論的な戦略構築もあるし、

陳述記憶も駆使するがの、



最終的な、センスの部分は、手続き記憶のようなモンじゃ。



センスのある人は、身体が覚えておるかのように、

無意識のように行うことも多いのォ。



セールスレターと呼ばれるようなモンでも、

理論体系はいろいろあっても、センスのあるライターの文章は、

理論は後付じゃ。



戦略立案も、最初はセンスで立案し、後々理論構築することも、

これまた多いモンだのォ。




つまり、ビジネスセンスを磨かんと、

理屈ばっかり覚えておっても、

ノウハウやテクニックばかり覚えておっても、



自転車に乗るための物理的な理屈覚えてるのと同じでな、

それで自転車には乗れるようにならんモンだのォ。



ビジネスセンスのない奴が、失敗せんように、

というか、上手くビジネス展開できるように、

あれこれと小細工を弄するのは、



たとえてみれば、



自転車に乗れんから、

急なくだり坂なら、勢いがついて乗れるかも?とか、

原付なら安定感あるから、乗れるんじゃないか?とか、



そう考えておるのに似ておるのォ。



まあ、たしかに、それも一理あるがの、

勢いついたら転んだときに大怪我するし、

自転車乗れんような奴が原付に乗ったら、

これまた事故の原因になりかねんぞ。



楽することや、自分にもできそうな小細工しておらんで、

まず、自転車に乗れるようにならんかい!



ビジネスセンスを磨いておかんかい!



起業する人は、

自信がないなら、副業でええから稼いでみせろ。

そのほうが身のためじゃ。