🌸秘密警察を率いた奉行鳥居耀蔵(ようぞう)
⛳「妖怪」と呼ばれた男、鳥居耀蔵
☆耀蔵は天保の改革を断行した老中水野忠邦の番犬
☆耀蔵の人物像
*「監視」「スパイ」「でっちあげ」類の表現で彩られている
*蹴落としたいと思う人物がいたらウソをついてでも陥れ
*欲しいものは手当たりしだいに手に入れる
☆耀蔵自身儒学を学び
*25歳で旗本である鳥居一学の養子となった誇り高きエリート
*その高すぎるプライドがやがて彼を世間から
*「妖怪」と呼ばれるほどの人物にしていった
⛳耀蔵は、デタラメの罪で敵を投獄する
☆耀蔵の悪党ぶりのはじまりは「大塩平八郎の乱」
*飢饉にあえぐ町民のために幕政に抗議したこの一揆
*かって本行所の役人で反乱の首謀者になった大塩平八郎
*町民からヒーローさながらの評判を得た
☆耀蔵は、旗本や御家人を取り締まる自分の立場を利用して
*平八郎の罪状書に「養子の妻を姦通した」と
*デタラメを書いて平八郎を大悪人に仕立て上げた
*このやり口が逆に出世の糸口となる
*耀蔵のでっちあげに拍車がかかっていく
☆蘭学者らを弾圧した「蛮社の獄」では、しかけの張本人だった
*耀蔵は、時の老中水野忠邦の命令だと偽って、
*幕府の鎖国政策に批判的な渡辺崋山や高野長英ら集団が
*「無人島への密航を企てている」と幕府にウソの報告をした
☆これにより、崋山らの記した幕政批判の書物が見つかり
*長英は牢獄に、華山は国もとで謹慎生活を強いられ
*数年後には2人とも自害している
☆江戸湾岸の測量手法をめぐり、耀蔵率いる儒学式測量隊が
*西洋式測量隊に負けていることを根に持っていた
*西洋式測量隊の後ろ盾は渡辺華山である
⛳耀蔵、スバイを使って町人を苦しめる
☆江戸南町奉行の座を狙うと
*その役職にあった矢部定謙を
*お得意の陰謀で失脚させてまんまと後任に就く
*その後、水野忠邦の番大として、天保の改革の実行責任者となる
☆耀蔵は、秘密警察を率いて町中に潜み
*町人のぜいたくや娯楽を取り締まっては執拗に人々を苦しめた
*水野に気に入られ、幕臣としての自分の名を上げたいがためである
☆厳しすぎる改革で諸大名の猛反発を受けた水野、劣勢に追い込まれた
*彼は反水野派に機密書類を渡して主君である水野を裏切っている
*水野は失脚し、耀蔵ものちに30年近く幽閉生活を送るハメになった
☆その後も、耀蔵悪びれることもなく78歳まで生きた
*妖怪の異名にふさわしい人物だった
*幽閉されて晩年を送ったのは丸亀の地だった
(敬称略)
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⛳出典、『日本史の黒幕』
「鳥居燿蔵」「水野忠邦の番大」「蛮社の獄」
(『日本史の黒幕』記事他より画像引用)