母の日が近づいてきたので

少しでも気づいてもらいたいために読んでいただきたい。

 

 

前書き。

小学校に通っている三年生の女の子は、

ある日突然、

アトピー性皮膚炎になり、

友だちの輪に入れなくなり、

いつも独りで遊んでいる。

 

そんな娘さんが心配なので、

母親は通院だけでなくカウンセリングを受けたりして、

普通の生活に戻って欲しいと願っている。

 

 

だがアトピー性皮膚炎以上に、

つぎから次へと難題が襲い掛かってきた。

 

 

それは小学四年生の新学期間もなく、

同級生からいじめに遭い不登校になり、

家から一歩も出られなくなり、

引き籠もりになってしまった。

 

それを機に母親と祖母はようやく重い腰を上げ、

命の絆の法則の意味が分かり実行してから、

引きこもりだけなく、

アトピー性皮膚炎も治った話。

 

№1、お母ちゃんの秘密。

お母ちゃんは誰にも言えない秘密があるのよね。

 

それはお父ちゃんに内緒で、

おばあちゃんと毎日メールをしていることを。

 

だけどわたしには分かるの。

 

お父ちゃんに内緒で、

おばあちゃんと毎日メールをして会っていることが。

 

お母ちゃんとおばあちゃんに気づいてもらいたいために、

わたしの命がアトピー皮膚炎になって訴えているからなの。

 

わたしの病の原因が分からないから、

お母ちゃんは、いろんな病院を走り回ったり、

カウンセリングを受けたりしているけど、

お父ちゃんは仕事に追われているので気にも留めない……。

 

 

わたしは日に日にくすりが必要になっていくの。

 

 

くすり漬けになっていくの。

 

くすりよりもおばあちゃんへの想いよりも、

もっと大切なものがあるのに…。

 

わたしのアトピー皮膚炎と、

お母ちゃんとおばあちゃんのメールの

やり取りをして毎日会っていることと、

どう関係するのか分からないわよね。

 

アトピー皮膚炎は病気であって、

メールや会うのとは因果関係がないと思うわよね。

 

お母ちゃんがおばあちゃんを慕えば慕うほど、

労わればいたわるほど、

親孝行をすればするほど、

わたしの命は蝕まれていくの。

 

№2、お祝い事の前後に禍が起きる。

お母ちゃんはわたしを連れて、おばあちゃんの誕生日のプレゼントを買いにデパートに行ったよね。

 

 

だけどなかなか決まらないので、

お母ちゃんはおばあちゃんを携帯で呼び出し、

自分の好きなセーターを買っただけなら良かったんだけど、

それをお母ちゃんが選んだように見せかけて、

誕生日に何食わぬ顔をして持って行ったよね。

 

おばあちゃんは一緒に住んでいる叔母さんの

贈り物なんか見向きもしないで、

お母ちゃんの贈り物を大喜びでみんなの前で着て、

見せびらかせていたのを覚えている?

 

そのときの叔母さんの顔を見た?

 

わたしは見たの。

 

 

悲しい顔を…。

 

 

お母ちゃんは、

叔母さんのことなんか眼中にないから

気にも留めていなかったけど、

おばあちゃんの家から帰ってきた晩、

わたしは熱を出し引き付けを起こして緊急入院したの。

 

覚えている?

 

覚えていないよね。

 

おばあちゃんは毎日来てくれていたけど、

叔父さん夫婦はお見舞いに一度も来なかったから、

お母ちゃんとおばあちゃんは怒って、

叔父さんに文句を言っていたわよね。

 

叔父さんは、

何も言えずにうつむいて黙ったままだったわ。

 

だけど、

お母ちゃんとおばあちゃんは、

わたしが入院したことを叔父さん夫婦に教えていなかったよね。

 

優しく気を遣ってくれた叔父さんごめんなさい。

 

 

№3、わたしの命は誰?

その日を境にアトピー皮膚炎になって、

入退院の繰り返しになったの。

 

わたしはお父ちゃんと同じ命なの。

 

おばあちゃんと同じ命なの。

 

叔父さんと同じ命なの。

 

 

おばあちゃんが母親と共謀していじめ抜いて、

悲しい目に遭わせた大伯母さんと同じ命なの。

 

だけど、よくおばあちゃんは、

「わたしは親孝行をしてきたから、

長生きしているのだよ」

 

「兄嫁は親孝行をしないから、早く死んだんだよ」

 

「わたしは今でも実家の墓参りを真剣にしているから、

幸せに暮らしているのだよ」

と自慢げに言っているよね。

 

そうじゃないの。

 

だから気づかせるために、

わたしの命が大伯母さんに償いをしているの。

 

 

№4、親切とは?

償いという字は

「人が賞を取る」

 

偽りという字は

「人の為に」

 

優しいという字は

「人が憂い」

 

親切という字は

「親を切る」と書くの。

 

 

嫁いだ人は親孝行以外でも、

病んだとき直接、

お見舞いや看病をするのではなく、

姉弟の長男夫婦を労ることで、

もめ事や病が軽くなるの。

 

 

間接的に親に孝行をすることが陰徳なの。

出しゃばって親に孝行をすれば、

「陽徳怨みの元なり」

で、夫婦や親子の絆を切ってしまうの。

 

親が長男夫婦だけを守ることで、

他の子供たちも守られるの。

 

人には与えられた立場と順序があるの。

 

嫁いだ人は実家を継いだ兄弟を裏切ることになるから、

墓参りや供養をしてはいけないの。

 

おばあちゃんと母親が作った罪を気づくために、

お母ちゃんはお父ちゃんと結ばれ、

叔父さん夫婦に出会ったの。

 

前世での罪を現世で、

二度と同じことを繰り返さないと

神様に誓ったからわたしが生まれたのに、

前世と同じように、

「前世の母と娘」

の絆を切ってしまったから、

わたしの命と魂が分離して、アトピー皮膚炎になって教えているの。

 

 

娘が入れば嫁は入ることができない。

 

嫁が入れば娘は入ってはいけない。

 

婿が入れば息子は入ることができない。

 

息子が入れば婿は入ってはいけないの。

 

長男夫婦以外を優しく引き寄せてはいけないの。

 

これは誰かが入れば同じ魂の人は入れない、

定員オーバーの原理なの。

 

№5、前世で約束。

現世では、おじいちゃんとお父ちゃんは、

義父と婿だけど、

前世では、大伯父さんとお父ちゃんが、

「父と息子」だったの。

 

現世では、おばあちゃんと叔母さんは、

姑と嫁だけど、前世では「母と娘」だったの。

 

現世では、おじいちゃんと叔父さんは、実の親子だけど、

前世では「義父と婿」だったの。

 

現世では、おばあちゃんとお母ちゃんは、

母と娘だけど前世では大伯母さんとお母ちゃんとが

「母と娘」だったの。

 

 

だからわたしは、

おばあちゃんの命を通して、

大伯母さんの命と魂を受け継いで誕生したの。

 

 誕生とは、

大切な人が生まれてくる。

恩を返したい人が生まれてくる。

思い出したい人が生まれてくる。

忘れてはいけない人が生まれてくる。

縁を結びたい人が生まれてくる。

感謝すべき人が生まれてくるの。

 

 

嫁や婿は他人だと言うけど、

前世の親に恩返しをするために、

一番嫌いな人に育てられた人の子が里帰りしてくるの。

 

 

娘は先祖の里へ里帰りだから、

「お帰りください!」

と言って丁重に送り出し、

嫁は先祖の魂の里帰りだから、

「お帰りなさい!」

と言って、丁重に出迎えることが、

魂が結ばれる「結魂式」なの。

 

魂を入れ替えと組み替えして、

前世の恩を返しに里帰りしてくるのに、

現世の母と娘が寄り添えば、

前世の娘の入る隙間が無く、

嫁の存在のままになり

何度も同じことを繰り返してしまうの。

 

せっかく叔母さんは、

前世の親に恩返しをしようと里帰りしてきたのに、

恩返しできなくなるの。

 

だから、おばあちゃん! 

早く叔母さんに「お帰りなさい」と言って。

 

 

№6、花壇の花と雑草。

たとえばね。

花壇に水をあげるおばちゃんに花たちは、

「あのおばちゃんのお陰」

と思い我先にと咲き誇るわよね。

 

勝手に生えている雑草は水をもらえないから、

雑草の子供は、

「父ちゃん。僕あの花壇に入りたいな。

花壇の花はいいな。おばちゃんに水をもらえるから」

と言う息子に、父親は、

「自力で根を張りなさい」

と、言って子供を根強くさせているの。

 

おばちゃんが水を与えることが出来なくなると、

花壇の花たちはなんて言う?

 

「あの優しいおばちゃんはどうしたの」

「どうして見捨ててしまったの」

 

「薄情者!」

と言いながら、

根を張ることを知らない花たちは枯れてしまうの。

 

 

だけど雑草は枯れないわ。

 

おばちゃんは雑草親子に手も足も出さず、

無言で見守っていたの。

 

 

これが本当の親切だと分かって……。

 

花壇の花は誰?

 

わたしたち親子なの。

 

雑草は誰なの?

 

叔父さんたち親子なの。

 

おばあちゃんはお母ちゃんに優しく近づいて、

根を張らせないようにしているの。

根とは誰?

 

わたしのことなの。

 

おばあちゃんの魂が、

「わたしが娘夫婦に怨返しをしているうちに幸せになりなさい」

と叔父さん夫婦を遠ざけて、

無言で見守っているの。

 

これでも気づかないお母ちゃん……。

 

 

№7、前世の恩返しの里帰り。

神様との約束は、

前世の婿を長男として授かり、

前世の娘を嫁として里帰りさせ、

幸せに暮らすことを誓ったのに、

現世の娘に親孝行をさせ「前世の母と娘」の縁を切ったから、

親が作った罪を子供が受け継ぎ、

孫が神様との約束を思い出させるために、

アトピー性皮膚炎になっているだけなの。

 

これは遠交近攻の策で、

遠くと交われば自然に近くを攻めてしまうの。

 

一番やってはいけない行為なの。

 

親に孝行は誰も罪と思っていないけど、

ただの出しゃばりにすぎないの。

 

この遠交近攻の策のために、

何も罪のない若い命が消えていくの。

 

祖父母や親に気づかせるために、

犠牲になっているの。

 

おばあちゃんが叔母さんを無視しているように見えるけど、

前世の母として前世の娘に手も足も出さず見守っているの。

 

これが神様に誓った約束なの。

 

 

お母ちゃんは前世では大伯母さんの娘だから、

母親とおばあちゃんとで兄嫁をいじめたように、

現世でも悟られないように優しく接し、

根を張らせないようにして、

夫婦喧嘩をさせたいの。

 

おばあちゃんが兄嫁をいじめたように、

お母ちゃんをいじめているの。

 

だから、わたしがアトピー皮膚炎になったの。

このままだとわたしは、

大伯母さんと同じで早く死んでしまうの。

 

早く気づいてお母ちゃん!

 

 

おばあちゃん本人には、

なんで罪が来ないのか分かる?

 

それはね、本人の命が消えてしまうだけなら、

人は悟ることが出来ないからなの。

 

おばあちゃんが気づいて悟りを開き、

二度と同じ過ちをしないためなの。

 

これが魂の神意なの。

 

№8、親孝行の代償。

分かってよ。

 

おばあちゃんがいじめた分だけ、

わたしがいじめられるの。

 

 

もういじめっ子が近づいてきているの。

 

このままだと不登校から引きこもりになってしまうの。

 

うつ病になってしまうの‥。

 

統合失調症になってしまうの‥。

 

結婚の縁を無くしてしまうの‥。

 

お父ちゃんの命も消えてしまうの‥。

 

わたしの命が消えてしまうの‥。

 

それでも気がつかない母ちゃん……。

 

それでも親孝行をしているかも知れない…。

 

 

きっともっと他に直す方法があるかも知れないと思うよね…。

 

きっとお父ちゃん側に罪があるかも知れないと思うよね…。

 

「墓参りや供養をしないと祟りや因縁が断ち切れない」

と言われるほうを信じるわよね……。

 

人は自分ではなく誰かの責任だと言われることを望んでいるから……。

 

№9、同時進行。

 わたしのクリスマスプレゼントを買いに、

お母ちゃんとおばあちゃんと一緒に

デパートに出かけたとき、

お母ちゃんは「私にも何か買ってくれる?」   

と、おばあちゃんにおねだりをしていたわよね。

 

 おばあちゃんは「いいわよ。何が欲しいかね」

と、言いながら楽しそうに選んでいたね。

 

 

 わたしはふと思ったの。

叔母さんへのプレゼントはどうするの?

 

 だけどそんな気配はない。

わたしのプレゼントを買うのは口実で、

おばあちゃんは

お母ちゃんへのプレゼントを買うことが目的だったんだ‥。

 

それを気づいたとき悲しかった‥‥。

 

買い物を済ませレストランで食事をして、

おばあちゃんを自宅に送った帰り道、

スーパーで簡単なパック詰めを買い帰ってきたなら、

お父ちゃんは電気もつけずに、

暗いリビングのソファで寝転んで待っていたね。

 

「どこに行っていたのだ」

 

 

「娘のプレゼントを買いに行っていたの」

 

「食事は?」

 

「もう済ませたのであなたの分を買ってきたわ」

 

「誰と一緒に行っていたのだ」

 

 

「………」

 

 お父ちゃんとお母ちゃんは喧嘩になり、

お父ちゃんは食事もせずにふて寝をしてしまったの。

 

あくる日、お母ちゃんは腹の虫がおさまらないのか、

おばあちゃんにお父ちゃんの悪口を言っていたわ。

 

おばあちゃんは

「なんと気が小さい婿だよ。おじいさんそっくりなこと」

と言い、労わっていたよね。

 

クリスマスの日「ただいま」と玄関の戸が開いたので、

「お帰りなさい」とお父ちゃんを出迎えたなら、

ケーキを渡してくれ喜んでいたけど、

お母ちゃんは誰かと携帯でコソコソと話し込んでいたので、

お父ちゃんが帰ってきたことに気づいていない。

 

それどころかお母ちゃんは何も言わず、

青い顔をして自動車でどこかに行ってしまった…。

 

 

№10、お父ちゃん助けて!

おばあちゃんは透析をするために、

シャントの手術を受けることを後になって分かった。

 

おばあちゃん、誰が入院の準備をするの?

 

おばあちゃん、誰に連れて行ってもらうの?

 

おばあちゃん、誰が手術の保証人になるの?

 

おばあちゃん、誰が手続きをするの?

 

おばあちゃん、誰が緊急連絡人なの?

 

おばあちゃん、送り迎えは誰がするの?

 

手続き書類は、

お母ちゃんとおばあちゃんとで勝手に書いて提出した。

 

手術保証人以外は、すべてお母ちゃんが引き受けたらしいの。

 

次第にお父ちゃんのことを

後回しにするようになったばかりか、

わたしに対しても、

きつい口調になり始めてきたお母ちゃん。

 

四年生の新学期が始まったけど、

わたしのアトピー性皮膚炎の通院以外は、

おばあちゃんのことで頭がいっぱいなお母ちゃん。

 

 

だけどもっと最悪なことが起っていたの。

 

おばあちゃんの透析の送り迎えをし始めてから、

叔母さんがうつ病になったことを後から知ったの。

 

お母ちゃんは叔父さん夫婦を無視して、

おばあちゃんの世話をしているから、

叔母さんがうつ病になったのを知らなかった…。

 

お母ちゃん! 叔母さんのお見舞いに行った?

 

行っていないよね。

 

わたしには分かるの。

 

それは同級生のいじめっ子が、

わたしに近づいてきたからなの。

 

「お前は身体検査を受けなかったよな。

どこで身体検査をしたのだ」

 

わたしは何も言えず、

逃げて家まで走って帰ってきた時に、

お母ちゃんはなんて言った?

 

わたしはチャンと覚えているの。

 

「おばあちゃんの食事の支度をしているのに、

どうして帰ってきたの。

いま算数の時間ではないの? 

学校からの連絡も無いのに…」

と言いながら、

冷蔵庫の扉に貼ってある表を見て、

不機嫌な顔をしていたよね。

 

 

もう限界なの。

 

いじめっ子はおばあちゃんとお母ちゃんが引き寄せているの。

 

 

叔母さんを無視しおばあちゃんの世話をしていることは、

遠交近攻の策だと言うことを教えるために、

いじめっ子が悪さするの。

 

下駄箱に置いてある上靴がないの。

 

箸入れが下駄箱に入れられていたの。

 

鉛筆の芯が折られているの。

 

朝起きると微熱が出てしまい学校に行けないの。

 

 

あくる日も。

あくる日も。

 

微熱が続く。

 

とうとう不登校になってしまった……。

 

 

だけどお母ちゃんはわたしのことを心配しているけど、

本当はおばあちゃんのことが一番心配なのよね。

 

お母ちゃんの顔にチャンと書いてあるから。

 

日に日に家から出たくなくなってくる…。

 

暗い部屋にいるほうがいい…。

 

引きこもりがいい…。

 

誰にも会いたくない…。

 

お父ちゃんの気持ちが分かり始めてきたの。

 

 

お父ちゃんは寂しかったんだ。

お父ちゃん早く帰ってきて!