鎧兜の節句飾り
きょうは「ごんち」、お節句だいね。
今年は久しぶりに鎧兜を飾ったんさ。
けっこう場所ぉ取るんで、うちみてぇにせめぇ部屋じゃ、座敷幟と一緒にゃ飾れねんで、どっちかしか出せねんだいね。
今年は虫干しも兼ねて出してみたんさ。
あと、部屋飾り用の鯉のぼりもね。
こっちは飾れなかったんだけんど、僕がちっちぇ時分にゃよく飾った座敷幟さ。
去年はこっちの座敷幟を飾ったんさね。
座敷幟
僕がちっちぇ時分にゃ、五月四日を(ごんちのめぇ日)っつってさぁ、夕方んなると菖蒲とヨモギぃ取ってきて、縄に一本つ組まして入り口、裏口の上なんかに飾ったんだいね。菖蒲はたいがいの家の流しの水ぅ流すとこなんかに植えてあったんさね。
ヨモギは土手にいっくらでも生えてたんさ。
菖蒲とヨモギは邪気を払うとか難をのがれるっつって、うちん中の神様がお祀りしてある、神棚、恵比寿様、流しの上なんかにも飾ったんさ。
あと、虫がいなくなるからっつってヒイラギの葉っぱをザルにえれて、井戸に吊るしたりもしたいね。
そんで、菖蒲をさした徳利に酒ぇえれて神棚にお供えしたんさ。
そんで、ごんちの節句はおこわ(赤飯)にして、神棚にお供えした酒を下げて、分けて飲んだんさ。
今年はさぁ、きのう鎧兜を出すんで、要らねぇもんをうちゃったり、片づけたりしたんで、縄を用意するんを忘れちゃってさぁ、花屋で買った菖蒲と近場で取ってきたヨモギを一緒にして飾ったんで、わりんだけんど去年の飾りを貼ったんさ。
ごんちの節句の飾り
今年もお節句の飾りはやったんだけんど、それにしたって陽気があちいぐれぇだいね。
五月どころじゃなくってさぁ、ハァおめぇ、六月、七月の陽気だがね。
昔はさぁ、五月二日の八十八夜は霜との分かれ道っつって恐れたんだいね。
五、六十年前あたりにゃ、お蚕ぉ(養蚕)やってる家が多かったんでさぁ、めぇの日に、霜が降りねぇようにっつって草餅ぃ搗いて神棚にお供えしたんさね。
そんで、五月の上旬あたりに天気予報なんかで霜が降りるかもしんねぇ、なんつぅとさぁ、畑で藁ぁもして(燃して)けぶで霜よけしたんだいね。
今ぁ、そんなことぉやったら、近所迷惑だのなんだのっつわれちまんだんべね。
それよりか、温暖化が進んじまってっから、ハァいま時分にゃ霜も降りなかんべ。
まぁ、昔話はこれぐれぇにして、ちっちぇ時分にやってた通り、おこわ(赤飯)は自分ちじゃふかせねぇから、餅菓子屋ぁいでも買いぃいってくんべぇ。
あっ!そういやぁ、今ぁあれなんだとね、群馬の方でも鯉のぼりだの、武者絵が描いてある幟ぃ立てる家がすくねんだとね。
今さぁ、観光用かなんかで、川だの沼なんかに横にロープぅ張って、いく百匹も鯉のぼりを吊るしてるけんどさぁ、鯉のぼりは横に貼った縄に吊るすんじゃなくって、竹竿だとか、丸太ん棒なんかを立てて、そこに上げるもんだぜ。
五月の風にパタパタはためいて泳ぐ姿がふんとの姿だと思うよ。
下に僕の好きな鯉のぼりの動画を共有さしてもらったんで見てくんない。
僕がちっちぇ時分にゃ、どこでもこうゆう鯉のぼりが泳ぐ姿が見らいたんだいね。
さぁてと、買いもんいでも行ってくっか。
んじゃ、またね(^^)/