きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹をもつ子のことです。

 自分が生まれた時、もしくは障がいのある弟や妹が生まれた時から、きょうだい児としての生活が始まります。

 

 

前回の記事は、こちらです。

 

 

 

きょうだい児は、自分は他の人と家庭環境が違うとわかった時に、悲しさを覚えることがあります。

 

 

障がいのある兄弟姉妹と共に暮らしていると、

 

・突然大きな声をあげるので驚く

・手がつけられないくらい怒る時がある

・自分勝手な行動が多くて困る

・何か用事があるたびに呼ばれる

・自分のことだけに集中できない

 

など、一般的な家庭よりも経験しないことを見たり聞いたりして育っています。

 

 

学校などに入学するまでは、あまり気にならないことが多いですが、

学校に入学して、友達と話をしていくにつれて、自分の家族は、他の人と違うんだと感じます。

 

 

学校にいると『休みの日に友達の家に行って遊ぼう』という計画が出ることがあります。

 

そんな時、きょうだい児は咄嗟に以下のようなことを考えます。

 

・障がいのある兄弟姉妹の姿を見られたくない

・家にいるときに、変なことをされたら恥ずかしい

・大変なんだなと気を遣われるのが嫌だ

・友達が離れていってしまう気がして心配

・障がいのある兄弟姉妹のことが気になって、楽しめない

 

 

できるだけ、障がいのある兄弟姉妹とは会わないように、会わせないように、

 

・家は狭いからムリかな。

・休みの日は親戚が来ているから難しい。

・家で遊ぶよりも、どこかに出かけよう。

・ちょっと時間が合わないから、また今度ね。

 

と、ウソをつきます。つきたくないウソです。

 

本当は、みんなと一緒に思いっきり遊びたい。

 

 

気にする必要はないのかもしれません。

意外と、他の友達は受け入れてくれるかもしれません。

見られたくない・恥ずかしいというのは、思い込みかもしれません。

 

 

だけど、家で遊んだことによって、次の日からの友達との付き合い方が

変わってしまうのではないかと、仲間はずれにされるんじゃないか、

もう一緒に遊ばないと言われるかもしれない、と頭を悩ませてしまいます。

 

 

いつも家で遊ぶことができないとわかると、友達から誘われることがなくなります。

誘われたとしても違う誰かの家に行って、遊ぶことになります。

 

 

・みんなと同じように、家で遊べたらいいのに。

・いつも誰かのお家に行ってしか遊べなくて申し訳ない。

・家にあるコレクションを見て欲しいけど、見せられない。

 

 

とても複雑な気持ちです。

きょうだい児は「友達を家に招くことができない」

本当は、自由に家に友達を招いて、楽しい時間を過ごしたいと思っているけれど、

それができないもどかしさがあります。

 

 

多様性が当たり前になってきた今の時代。

障がいに対しての偏見が少なくなり、どんな人でも受け入れられる

雰囲気や環境づくりができてきたら、みんなと同じように楽しく、

好きなことをやって遊べるようになるのではないかと考えています。

 

 

次回に続きます。

きょうだい児は「普通の概念が違う」