鵜戸神宮(うどじんぐう) | 徳富 均のブログ

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自分が書いた小説(三部作)や様々に感じた事などを書いてゆきたいと思います。

 宮崎県東南部の日南海岸一帯は、山が海に迫り、その裾(すそ)を洗う荒波に削られた岸壁や奇岩が、独特の景観を見せている。この波の浸食によってできた約1000㎡もの洞窟には、鵜戸神宮の朱塗りの本殿が鎮座している。そして、同窟奥や鵜戸神宮の「境内」とされる磯辺の自然の造形物が信仰の対象となって来た。

 本殿奥に垂れ下がる二つの岩は、主祭神であるウガヤフキアエズノミコトを出産した豊玉姫(とよたまひめ)の乳房と伝わっている。そして、これに因(ちな)んだ飴(あめ)が、江戸時代末期以来、参拝者たちに買い求められてきた。また、豊玉姫が乗って来たという亀に似た磯辺の岩には、波が穿(うが)った窪みがあり、その窪みに素焼きの「運玉(うんだま)」と名付けられた玉を投げ入れることが、願いが叶うとされている。

 大昔から、奇観、奇岩、あるいは想像を絶する美観などには神が宿っていると信じられてきました。確かに、人知を超え、人力が及ばないものが自然の中にはたくさん存在します。それらに敬意を抱く、畏怖するといった人間の行為は、人間の自制を促し、傲岸不遜にならないための注意だったのかもしれません。人間は何でも出来る、と思った時点ですでに滅びが始まっているのかもしれません。注意!。