【読了】皇帝フリードリッヒ二世の生涯 | 好きなモノは好き!@ヘタレワーママ言いたい放題blog

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吉沢亮さんをこよなく愛しているヘタレワーママです。
好きな特撮やドラマ、本、歴史、日常生活etc,書いています♪
かなり年下な夫と、
ムスメ2人の4人家族で今日も猪突猛進(笑)。

気持ちだけでもイタリアへ飛びましてカメラ


🔻聖天使(サンタンジェロ)
フリー素材からいただいた写真ですm(_ _)m。
ありがとうございました。


時間と金銭(泣)の問題で
未だにイタリアには行けておりませんが、

いつかテヴェレ川を渡り、
聖天使の姿をこの眼で見てみたい。


ふんわりウイングふんわりウイングふんわりウイングふんわりウイング

気持ちをイタリアに飛ばしながら、
(やっと)コチラの本の話をm(_ _)m。

塩野先生が心底惚れた、という
この皇帝フリードリッヒ二世とは、
一体『何をした?』人物なのか。

数えきれないほどの功罪がありますが、
ここで1つだけ書くとしたら、


法と秩序による国家支配を目指した


人物であると叫びたいです。


何を当たり前なコト言ってんのキョロキョロ
『皇帝』なんでしょ( ・◇・)?


と、突っ込めるのは
後世に生きているからこそ。


フリードリッヒが生きた時代は
迷信と、キリスト教への絶対的妄信が
ヨーロッパを支配していた『中世』
なのです。

何をするにも
教会とローマ教皇の意向が第一。
神様の言葉が第一。

異教徒を1人でも多く殺すことが
美徳とされ、
十字軍が怒濤の如く
『キリスト教の』聖地エルサレムへ進撃。

殺戮と破壊と略奪とが
『神によって』奨励されるという、
現代から見れば『異常』な時代です。


例えば、
熱心なキリスト教徒であり、
自ら十字軍に遠征したフランス国王の話。

このフランス国王・ルイ9世は、

惨々に破壊・殺戮行為を行ったものの
エルサレム奪還は成し遂げられず、
無駄に多くの兵を死なせただけでしたが、

ローマ教皇からは最大の賛辞と共に
『聖人』に列せられました。


翻って。

同じく十字軍を率いながら、
破壊も殺戮も略奪もせず、

イスラム教徒と対話と交渉を重ね、
無血で聖地奪還を果たした
フリードリッヒ二世は、

キリスト教世界では『反逆者』の扱いです。


ーーそういう時代が、『中世』です。


ふんわりウイングふんわりウイングふんわりウイングふんわりウイング

1194年から1250年までの56年を生きた
この皇帝は
生い立ちからして非常に過酷でした。

幼くして両親を失い、
シチリア国王として即位するも、

天涯孤独となった少年王を
ありとあらゆる暴力が襲います。
*一応、ローマ教皇が『後ろ楯』となったが、
少年王の成長と安全には無関心だった。


中世は弱肉強食の戦国時代。

エゲツないほどの裏切りと
生命の危機に幾度も晒されながらも、

稀代の麒麟児は腐らない。

それどころか、その眼で、その足で、
市井の民の生活を知り、
他国の言葉を覚え、自らを鍛えていきます。

そんな少年王に惚れ込み、

ヨーロッパ世界に強い影響力を持つ
チュートン騎士団の団長へルマンと、

聖職者でありながら
イエス・キリストよりもこの少年王に
魅かれてしまった
パレルモの大司教ベラルドが、

両の翼となって彼を支える。


立場の弱かった少年は翼を得て飛翔、
やがて
絶対的権力者だったローマ教皇の両目を
大きく見開かせるほどの男になります。

そして。

その過酷な日々のせいもあり、
キリスト教お仕着せによる
机上の学問を学んでこなかった
フリードリッヒは、

自らの眼と足で世の中を見てきた結果、
鍛え上げられたその頭脳で、

この時代の『異常さ』に
鋭く斬り込みを入れることになるのです。


かくして彼は
キリスト教とローマ教皇の意向に
悉く逆らい、

ヨーロッパ初とも言われる『憲法』の
制定にまで着手する。

迷信と妄信の時代に
理性の光で国を治めようというのです。


ーー法と秩序による支配ーー


その考え方が『当たり前』となるのは、
フリードリッヒの生きた時代から
少なくとも200年以上のときを経なければ
ならない。

『圧倒的先駆者』の真骨頂が
ここに在りました。


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歴史に『ヒーロー』が現れたとしても、
勧善懲悪のドラマが
紡がれるわけではない以上、
現実は過酷です。

フリードリッヒが行おうとしたことは
全てが実を結んだわけではありません。

晩年は実子に背かれるなどの
辛く悲しいことも多く、

若き日の志は道半ばで潰える( TДT)。


それでも、その生涯を追うたびに
胸アツ炎になります。


時代の『異常』な空気に呑まれず、
まず自分の眼と耳、足で得たものを信じる。


異教徒は悪だという固定観念に囚われず、
まずは対話してみる。

ーーーその結果、
僅かな期間ではありましたが、

十字軍遠征史上では類を見ない和解が、
キリスト教徒とイスラム教徒の間に
交わされたのです。


本当に、学ばせていただくことの多い、
56年の生涯でした。

読んで良かったです。
すっげー時間かかったけどねf(^^;。
(↑ワタシの知識が足らないからあせる)


塩野先生、
改めてありがとうございました。
m(_ _)m。


ふんわりウイングふんわりウイングふんわりウイングふんわりウイング

下三角フリードリッヒ二世を知ったキッカケ

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