早いもので、CL500が納車されてもうすぐ4ヶ月。毎週乗り回して、いろんなバイクと見比べて、CL500のデザインについて、色々感じた所を書いてみます。デザインの話なので、あくまでも個人的な感想です。


丸目ネイキッド、特にクラシック路線のバイクで私がパッと思いつくのは、W800やボンネビル、INT650等がありますが、これらのバイクからは、ある意味アート作品のような、きらびやかな存在感を感じます。バイクと聞いて誰もが想像するベーシックなデザインを、昇華させたような美しさです。


一方、より現代的な路線だと、XSR900やZ900RS等、現代のスポーツバイクの技術をしっかり与えられた、走りに対する気合がビシバシと伝わってくるバイクが思いつきます。デザインにもそれはハッキリと出ており、ストリートファイター系と比較しても、遜色のないギラツキ感を感じます。


どちらも、デザインや走りに対して、気合を感じさせるもので、実に魅力的です。

それに対し、CL500に関しては、きらびやかな雰囲気は無いですし、デザインにおけるスポーティさも強くはないと感じます。なんというか、落ち着いているというか、地味というか。

また、ベース車両であるレブルシリーズは、装飾を抑え、モダンな雰囲気の中にも、なんとなくアウトロー感を匂わせる、良い意味で毒気があると感じるのです。これはクルーザー=ハーレーという刷り込みもあるかもしれませんが、レブルシリーズには、シックながら、どこかギラついた空気を完全には消していない、デザインの妙を感じます。

一方、CL500は、全体のバランスがオーソドックスなネイキッドに近く、またタンクがツルンと丸くなったことで、その毒気も消えていると感じます。


こう書くとCL500を否定しているようですが、そうではありません。良い意味で、気合や毒気が無く、気負うことなく付き合える親しみやすさが心地よいのです。

非日常的な高揚感より、日常の延長としての、休日のバイクライフに自然に寄り添うというか、落ち着いた空気感。


先日、道の駅で、私のCL500の隣に、グラストラッカーが停まっていました。それを見たとき、なんとなく思いました、存在感が似ていると。

ある意味牧歌的というか、田園風景を眺めながらノンビリ走りたくなる、良い意味での脱力感。

CL500には、そんなノンビリ癒やしフィーリングが詰まっています。

一方で回せばそれなりに速いので、ヤンチャ心を捨てきれないけど、基本は穏やかに走りたい、そんなオッサンにピッタリです。

私が20代だったら選ばなかったと思います。ニッチなバイクなのは間違いないでしょう。未だに他のCL500に遭遇したことがありません。CL250は見かけるようになりましたが。