ジャッキー・マクリーンと言えば、マイルスの「DIG」だったり、
ミンガスの「直立猿人」だったり、
マル・ウォルドロンの「レフト・アローン」だったりと、
私の一目置いている作品に参加するアルト・サックス・プレイヤーなところ、
そのリーダー作というと、私は長らく聴いたことがありませんでした。
まあ、それらのアルバムも、
ジャッキー・マクリーンが参加しているから、
一目置いていたわけでは・・・(む)。
名前だけを言えば、なんだったらジャズを聴くようになる前から、
目にしていた人に思うんですけどね。
(それは、たぶん「レフト・アローン」が大きいんだと思う。)
・・・で、後々聴く機会のあったリーダーアルバムというのが、
今回書こうと思った「CAPUCHIN SWING」という、
ブルーノート盤です。
といっても、これも別にジャッキー・マクリーンの代表作とか
言われているわけではないのかな。
実際、ジャッキー・マクリーンが特に目立っているわけでもない
・・・というか、他の参加メンバーも、
そんなに目立ったプレイを披露しているわけではない録音かもしれません。
ただ、それゆえなのか、アンサンブルのバランスがいいんですよね。
調和も不調和もバランスがいい。
不調和のバランスがいいって言葉が変かもしれませんが(む)、
いい意味での荒さになっているって言えばいいのかな。
プロっぽい達者さのみならず、躍動感があるんですね。※
まあ、だから、やっぱりジャッキー・マクリーンだから、
良いっていう話では・・・(う)。
とはいえ、アルバムとしては、
聴くに楽しいジャズの好盤っていうね。
「CAPUCHIN SWING」(1960)
JACKIE McLEAN(as)
BLUE MITCHELL(tp)
WALTER VISHOP Jr.(p)
PAUL CHAMBERS(b)
ART TAYLOR(ds)
※
タイトルの「CAPUCHIN」というのは「猿」のことらしく、
ジャケ写にも猿が写っています。
(マクリーンのペットらしい。)
加えて、一曲目の「FRANCISCO」はフランシス「ウルフ」のことで、
ラストの「ON THE LION」はアルフレッド「ライオン」のことなんだとか。
(アニマルずくし?)
その点、どこか野性味ある演奏は、本作のコンセプトだったりしたのかも。