「NUTTY」もモンクがわりと演奏している曲というイメージでしょうか。
初出は「セロニアス・モンク・アンド・ソニー・ロリンズ」(1954)でいいのかな。
そこではモンクがピアノトリオで披露していて、
その後、コルトレーン、ジョニー・グリフィン、チャーリー・ラウズと、
テナーサックスを入れたカルテットでの演奏も残る一曲。
で、当初はベース・ソロやドラム・ソロもある録音なんですけど、
カルテットになってからは、
テーマ(と少しばかりの装飾)を不協和音混じりに弾き続けるばかりで、
あとはテナーのソロまかせみたいな曲になっていますね。
コルトレーンは、コルトレーンなシーツ・オブ・サウンド、(1956)
ジョニー・グリフィンは、
「飾りのついた四輪馬車」の一節を吹いたりのおふざけモード
・・・みたいな。(1958)
ところが、後年のチャーリー・ラウズになると演奏が軽快になってきて、
ドラム・ソロのパートが復活したり、
ブギウギして感じられるほどモンクのピアノが跳ねる録音もでてくると。
(「PARIS1969」とか。)
まあ、そもそもタイトルが「ナッツ」の意味なのか、
「取るに足らない」の意味なのか、
どちらにしろ、「軽いおつまみ」みたいなものってことで、
その都度、演奏メンバーにとって肩慣らしの演奏になっていたこともあれば、
気分転換の曲としても選曲するに良かったりしたのかもしれません。
その点、モンクにとっても、
なにかと重宝する一曲だったのかもなんて、ふと思ったり。
「NUTTY」(1954?)