劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」

 


 表だった宣伝費は少ない様で、コンビニにはムビチケが販売されず、劇場前売り券がTOHO映画館にだけあった。テレビ朝日で実写版を放送した2時間と深夜30分枠でアニメ版を紹介した宣伝くらい。原作本「君の膵臓をたべたい」は270万本を売り上げた。

 

先に「君の膵臓をたべたい」の実写版が上映されていたので、原作本の売上数を知らずとも「キミスイ」はそれなりの知名度はあると思う。実写版では大人になった未来の「僕」が過去を振り返る回想から始まるが、アニメ版なら若い男女が主人公なので原作に近いと思い、観に行った。

 

アニメ製作に2年間もの時間を費やしたせいか、おっさんでも入り込めた内容だった。ただ最後の遺言から「星の王子さま」を思い起こさせる描写までに話がみえなくなり、エンドの墓参り…恭子とガム君を含めた人間関係で勘違いした。そして、実写版のラストに繋がる構図なので、結局は実写版もアニメ版も繋がった。アニメ版は原作に近いと思うし、実写版は観客を取り込もうとする力を働かせたいのか、メインキャスト(小栗旬と北川景子)を前面に出したせいで過去を振り返る回想をという形をとったのだろう。

 

アニメ版の方がわかりやすく作ってあり丁寧だが、原作の結末、意外性にやられた。まあ違う意味での悲劇なので、かわいそうなアニメでもある。ちなみに原作本は読んでいない。

 

TOHO映画館では入場時に「キミスイ」の後日談らしき小説を係員からもらった。宣伝なのかよくわからないが、後で読んでみようかと思う。ページ数は見た目50ページくらいか…。

 

NHK総合「あさイチ」で9月14日に劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」が紹介された。せつないラブストーリーとの紹介だった。9月1日が初日のこの映画だが、打ち上げ花火の描写はきれいであり、アフレコも悪くないので、興味があれば観ればよし。