スーパーアイドル | 通信制高校へ行こう

通信制高校へ行こう

小学校、今日も休みます。→中学校、やっぱり休みます。の続編。
2013年〜家族でカナダ。
帰国後、日本の公立小中に全然馴染めず我が道を開拓中の息子と怠惰な母の日常。

ゆるふわリンパケア
https://ameblo.jp/tokorimpa/

秘書の姪は高校卒業後、

某スーパーマーケットの正社員になった。

入社直後より、朝は四時に起きて早朝出勤し

某支店の惣菜部を切り盛りして三年。


そんな彼女が我が家の海水浴に同行。

小売業の社員に与えられる休みは平日が主、

おまけに早朝出社&就寝20時生活のため

彼氏とも友達とも遊ぶ時間が合わなさすぎて

急な伯母の誘いにもホイホイついてきがちな

天然系ガール。


そんなこんなで四人で海へ移動する間

姪が繰り出した職場エピソードを披露。


スーパーマーケットの朝は早いが

田舎町の巷に住まうご老人の朝も

負けじと早い。

そして彼らはもれなく一日の余暇時間を

文字通り暇で持て余しているらしく、

9時の開店と同時にお爺&お婆が

雪崩れ込んでくるのがお約束。

彼らの一部は一日のうち三回来店。

朝、昼、晩とご飯を買いに。

姪が観察したところ

どうやら買い物をすることよりも

とにかく店員または顔見知りの誰かと

言葉を交わすのが主な目的であるらしい。


そんなご高齢常連客に日々笑顔で

一店員として姪的には当然の範囲での

当たり障りのない接客を繰り返した結果、

現在なぜか彼女にはお爺の固定ファンが

少なくとも5人はいるという。


あるお爺は、

「いつも笑顔で優しくしてくれるあなたに

僕が死んだらどうなってしまうかわからない

大切なものをぜひ貰ってほしい」とのたまい

昔、何かの大会で獲得したトロフィー&

金メダルを赤の他人かつただのスーパーの

お惣菜コーナー担当な姪へ手渡しに来店。

「それ私が貰って、一体どうすれば」

姪の感想に車内の全員が「それな」を共有。


またあるお爺は、本人の面前にて

姪のファンを公言するのみならず

ある日おもむろに自らの幼少期から青年期

までのアルバムを店内に持ち込んだ。

「姪さんに僕のこと色々知って欲しくて」と

突如披露されるモノクロの写真群に

どうコメントするのが正解か、

そもそもこの写真を見ることが惣菜売り場の

接客の範囲内なのかも定かでないまま

「『この頃スタイルがいいですね』

とか無理矢理言うしかなかった」と陳述する

姪にじわじわ笑いが込み上げ胸を痛める3名。


また別のお爺。

退勤後私服に着替えた姪がついいつも通りに

笑顔で挨拶をしたが最後、

「仕事中はあまり話しかけては悪いと思って

いたんだけど、今少しいい?」と

一刻も早く帰宅したい8時間労働後の店員を

店外駐車場で全然少しでもなく拘束。

退勤後の楽しみに車で食べようと

買っておいたアイスを致し方なく開封し

マスクを外した姪に向かって

「マスクなしの素顔を初めて見せてくれた!

やっと僕に心を開いてくれたんだね!」と

壮大な誤解から歓喜するお爺。

「溶けるからアイス食べたかっただけ」

という彼以外の全員が理解できる姪の想いが

お爺にはなぜか決して届かない。


さらに別のお爺。

「今日は姪さんにプレゼントがある!

苺と桃と葡萄とみかんならどれが好き?」

と言うので、

果物なら桃が一番な姪が素直にそう告げると

「残念!その四つの中から苺味のゼリーを

持ってきちゃった!」と差し出した。

・苺しか持ってきてないのになぜ聞いた。

・世界で一番意味がなさすぎる四択クイズ。

・せめて四種類持参して欲しかった。

と、次々に車内で湧きあがる

ツッコミの嵐がおさまらない。



他に、

「一日のささいな出来事をあなたに伝えたい」

と、個人的なメアドを聞いてくるお爺や

旅行先で姪だけにお土産を買ってくる

おじさんなどもおり

「スーパーの店員に一日の出来事を伝えたり

旅行のお土産を買ったりするもの?

あと、一人のお爺ちゃんに接客中のとき

他のお爺ちゃんが鉢合わせたら、遠くから

嫉妬的な空気感が伝わってくるときまである」


と困惑顔の姪に

「普通は」「そもそも客と店員とは」

などという通常概念は今回ばかりはきっと

意味を成さないことをお察しの、

アイ以上に本物のスーパーアイドルが

身内にいたことをある意味誇りに思う

会長以下3名であります。


キャラが薄い身内も友だちもいない秘書は

いつだって仲魔を募集中真顔
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