四十路の歯科矯正が先日無事終了。
上下とも矯正装置が外れて
歯の裏側に針金状の保定装置が固定され
後は昔無くした永久歯一本を
なんらかの方法で補うと
口腔内大工事が終了となる。
と、思っていたが
そうは問屋がおろさなかった。
器具が外れて並びの整った上下の歯に
元の自分がついていけてないらしく
ぼやーっと咀嚼していると
ついうっかり
左上の糸切り歯が口の内側を噛んでしまう。
長年放置された間違った噛み合わせの為に
左右の顎に歪みがあり
それは矯正しても治らないのは承知だったが
どうも右に比べて左側面の歯と頬の間の
隙間が少ないために起こる不具合らしい。
純粋に新しい歯並びに脳が追いついてない
感覚も確かにあり、
治療が終わった直後からが
それに慣れていくための始まり
といった感じ。
骨折して骨は正しい位置にくっついたけど
リハビリはそこからスタートで
なんならそっちの方が期間を要する
みたいなものか。
更に先生曰く、
裏側の保定装置はなるべく
この先ずっととのこと。
歯茎の神経と歯との繋がりはわりと強固で
歯だけ動かしたところで
記憶力抜群な神経は
おい!元の位置はこっちだ!
戻ってこい!
と、元サヤを強要してくるらしく、
曲がりなりにも
40年近く暮らした場所であるから
歯の方も当分後ろ髪を引かれるらしい。
裏側の保定用針金は細く
表に装置が付いていた時よりは格段に楽
ではあるけれど、
こちらも新しい感触との闘いである。
50を前にして長年のコンプレックスが
解消したことを思えばこれらのことは
大した苦痛ではないけれど、
新しい自分に慣れるための道は予想より長く
終わりは終わりでもなく
新たな始まりと知る
2020の暮れであります。