7月6日、七夕の日を目前に2か月間の就業期間が無事終わった・・・
と、思っていたら帰り道は土砂降り、その夜は豪雨に見舞われ
一夜明けてみれば世界は激変していた。
私の住む街に繋がる交通網はことごとく寸断され、
陸の孤島と化していた。
加えて、小学校も休校になり、当の息子はわけもわからず喜んでいる。
学校の様子を見に行けば、タンク片手に給水所に並ぶクラスメイトのお母さんもいて、
辛うじて水が出ている我が家にお風呂や洗濯などしにきてねと声はかけるも
みんな遠慮して遠くの実家や、兄弟の家まで出かけているらしい。
とりあえず今週末に学校再開となるかどうかというところらしいが、
いろいろと難しいかもしれない。
数十年前、小学校の担任の先生が
この地域で昔起こった「鉄砲水」について語ってくれたことがあり、
当時高学年だった私は「ものすごいコワイことが地域に起こる可能性」に
しばらくおののいて過ごしたものだったが、
そのときは実感としてわからなかった「鉄砲水」なるものが
現実となって押し寄せてきた近隣地区のニュース映像を繰り返しみているうちに
まるで自分の体験であるかのように感じられるまでになってきた。
今、ほぼほぼ通常の生活でやっていられる私はラッキー中のラッキーで
自分の知り合いや家族の友だちの範囲に被害にあった人がごまんといて、
この先も長い復旧の道のりを歩いていかねばならないことを思うと
地に足がつかないような気持ちに襲われる。
この間産休に入ったばかりだった息子の去年の担任先生も、
金曜日まで向かいのデスクで仕事をしていた同じ部署の女性職員も
土砂や水に浸かった地域に住まいがある。
他にも脳裏にいろいろな人の顔が浮かぶ。
そんな私がいつもならここぞとばかりにやらせるであろう
家庭学習をみてやる気持ちになれないのを見て取って
元気で嬉しそうなのは息子ばかりなり。
でも彼のそんな雰囲気が辛うじて心を支えてくれるような気もする、
この世界の片隅の現状なのでありました。