才能 | 通信制高校へ行こう

通信制高校へ行こう

小学校、今日も休みます。→中学校、やっぱり休みます。の続編。
2013年〜家族でカナダ。
帰国後、日本の公立小中に全然馴染めず我が道を開拓中の息子と怠惰な母の日常。

ゆるふわリンパケア
https://ameblo.jp/tokorimpa/

食卓で息子と話しているうちに

 

どういうわけだか才能について話題が及んだ。

 

「ボクにはどんな才能があるのかねえ」と言うので、

 

「たろの才能はエンターテイメントの方面だろうねえ」と言ってやる。

 

「歌ったり、踊ったり、人を楽しませたりするのが上手だよ」と続けると、

 

「そうなんだよ、ボク、ドラマがとてもいいんだよ。」とまんざらでもなさそうである。

 

ちなみに彼のいうドラマとは、演劇のことを指す。

 

日本ではテレビドラマなどの意味になりがちなこの単語、

 

カナダなど英語圏では大きく意味が違ってくる。

 

夏休みなどはよく近くのコミュニティーセンターなどで

 

「小学生向けドラマのサマーキャンプ」などが開講されていたが、

 

この場合はキャンプの意味ももちろん別で、長期休み向けのプログラムのこと。

 

「ドラマがいい」とは「演劇において感情をこめてセリフを言える」等ということを

 

息子としては伝えたいのであろう。

 

確かに昨年秋の学習発表会でも、セリフに心がこもっていると担任に褒められ、

 

カナダの日本語学校でも本の読み合いのとき、たろの感情の入れ方がすばらしいと

 

先生におおげさに持ち上げて頂いたこともあった。

 

そんな経験がたろに少しばかりの自信を植え付けたようす。

 

じっと座っていることが嫌い、人に指示されることも嫌い、

 

決まり切ったことをやるのは嫌いなど生きる上でいろいろな地雷をすでに

 

発見している息子であるため、そこを避けて通ろうとすれば

 

残された選択肢はそんなに多くはない。

 

そんな中、演劇は自分を表現する手段として彼にあっているのかもしれないと思う。

 

これから成長する上で、そちらの方面に活路が見いだせるのであれば

 

母は賛成だわよと、息子の意欲を削がないよう控えめに後押ししてみる。

 

やがて話題は私の方に移り、

 

「お母さんの才能は何かな。まずたくさん寝ることでしょう?

 

それから・・・」

 

どうせ惰眠を貪る以上の才能もないわよと真顔で次の言葉を待っていると

 

意外なことを指摘された。

 

「お母さんは、あれじゃない?とっても難しい子どもを育てる才能があるよねえ?」

 

簡単な子ども=素直で聞き分けがよくて手のかからない子

 

難しい子ども=いろいろと厄介なタイプ

 

この2択のうち、さらっと自分を後者に区分し、

 

自ら母の才能と認め上げるその視点の鋭さに

 

母は息子の別の才能を発見した気がしたのでありました。