水ようかんは冬の福井の風物詩「えがわの水ようかん」~福井滞在記2024おみやげ編~
今回の福井行き、ぜったいに買って帰ろうと思っていたのが水ようかんです。
福井の水ようかん、けっこう有名ですが、まだ食べたことがありません。
実はしっかりした練り羊羹より、水ようかんのほうが好きな私。「今回こそは、何がなんでも水ようかんを買って帰ろう」と心に決めていました。
なぜ福井の水ようかんは冬の食べ物なのか
水ようかんといえば、夏のイメージがありますが、福井で水ようかんといえば冬です。定番の水ようかんは、11月~3月にしか売られていません。
なぜ福井では、夏のイメージの水ようかんが冬の風物詩なのか。いろいろな説があるようですが、よく知られている説をご紹介。
福井から近江などに丁稚奉公に行っていた人たちも、年末はふるさとに帰省します。みんな、お土産として練り羊羹を買いたかったけど、練り羊かんは高級な和菓子。給金で買うのは難しかったようです。
なけなしの給金でお土産として買ったのが、がんばれば手に届くお値段の蒸し羊羹。丁稚奉公のみなさんが、福井に持って帰った蒸し羊羹は、持ち帰り先のご家庭で、さらに水を足して、水ようかんにしたという説があります。要するにかさ増ししたといいうことでしょう。
どちらにしても水分がたっぷり入った水ようかんは、夏の暑さでは日持ちしません。寒い季節に作っていただくのは理にかなっているといえます。
えがわの水ようかんのお味は?
添加物が入っていないこと、糖分がひかえめなこと、水分が多い水ようかんは傷みやすく、消費期限がたいへん短いのです。東京でもゆっくり楽しみたいので、東京に戻る当日ぎりぎりに、買い求めました。
福井駅そばのハピリン1階で、買ったのは
「えがわの水ようかん」です。
マツコの知らない世界や秘密のケンミンショーで紹介されたことのある、メジャーな水ようかんです。
「横にしないでくださいね」というショップの店員さんの言いつけを守り、購入した水ようかんを、しらさぎに乗るときも、新幹線ひかりに乗るときも、東京駅から自宅に帰る都内の電車のなかでも、水平にしてしずしずと持ち歩きました。
水分が多いこともあり、繊細な和菓子です。ななめにすると崩れたりするのでしょうね。なかなか緊張感にあふれる帰路だったのでした。
今回購入したのは、小さいサイズです。内径が、たて9.5×よこ14.5×高さ1.5の大きさです。厚み1.5㎝のスマホが1.5個分という感じですね。
フィルムをとると、みずみずしい水ようかんがお目見えします。もー、見るからにおいしそうです。
お皿にのせて、プルプル感と透明感をしばしながめたあとに、いただきまーす。
おー、口の中ですぐにほどけます。いっしょうけんめい噛む必要はまったくありません。
口に入れた瞬間は形を保っていた水ようかんが、ほろほろ崩れていきます。小さくなっていく水ようかんの形を、最後まで感じることができるのですが、ついには溶けてなくなる感じ。それは口のなかに水ようかんが入ってから、ほんのわずかの間の出来事です。
なんといっても特徴的なのは、黒糖の香りです。
ふんわりと口に広がるこしあんの味と黒糖の香りの競演。お砂糖は黒糖のほかにザラメ糖も使われていて、甘さが自然なのです。それぞれの素材の相性のよさを感じます。
自制心というものがなければ、1箱まるまる全部食べてしまいそうでした。それくらいのど越しよく、するすると入ってしまうのです。
寒い冬に暖かい部屋でいただきたい、おいしい水ようかんでした。また食べたい!!
福井土産「えがわの水ようかん」を持ち帰った結末
ところで、水ようかんを大切に抱えながら東京に帰ってきた私。
よせばいいのに、途中でデパ地下に立ち寄りました。
持ち帰ってきた「えがわの水ようかん」を片手に、デパ地下の「諸国銘菓」のコーナーをチラ見してしまいました。
「えがわの水ようかん」が、冷蔵コーナーにしずしずと鎮座していました。
なんとー。オチはそこにあったのか!と、誰にも気がつかれないように、心の中で笑ってしまいました。
ちなみに福井の水ようかんは、東京は銀座にある福井のアンテナショップでも、買うことができるようです。
東京に戻ってきてえがわの水ようかんを発見したときは、「あらら~」と思いました。東京でもえがわの水ようかんを楽しめるのね~と思いました。、
でも、きっと東京では買わないのです。やっぱり東京ではなく福井で買いたいのです。
地方のお土産ってそういうものではないですか?
福井には「えがわの水ようかん」のほかにも、水ようかんを作っているお店がたくさーーんあります。いろいろと食べ比べてみたいと思うのは人の常。次に福井に行ったときは、もっといろいろ試す気満々です。楽しみが増えました。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!!