常磐町見聞録

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W杯のつぶやき 決勝+終わりにかえて

決勝  イタリア×フランス  1対1(延長0対0 PK5対3)


「決勝戦は試合内容自体はつまんない」 というのは今までの決勝戦を

観てきた印象である。 さて、今回はいったいどのようなゲームになるであろう。

「おそらく0対0の試合展開かなぁ。渋い試合になるだろう」などと思っていたら、

いきなり前半20分で2点も入ってしまった。またもやマテラッツィーの一人舞台。

それにしても、あの状況の中であんなPKを蹴れるジダンは凄すぎ。

その後はなにもなかったように膠着状態が続く。


後半にヴィエラが故障で交代してしまったので、「こりゃフランスやばい!!」

と思ったんだが、イタリアはイタリアらしく攻めさせているといった感じ。

じりじりとした展開がつづくが決定的なシーンはあまり見られず。

これも両チームの守備がとてもしっかりしているんでなかなか点は入らない。

特にイタリアのキャプテンである、カンナバーロ。175cmしかない身長にも

関わらず、素晴らしすぎの一言である。


延長はとてもエキサイティングな戦いであったと思う。ジダンの退場までは。

なんというか、やはりマテラッツィーの一人舞台であった・・・

これを書いている現時点では確かなことはわからないが、ビデオを見る限り

前科のあるマテラッツィーのことだから、アルジェリア移民のジダンに

対して言ってはいけない事(人種差別発言とか)で挑発してたんだろう。

でも、憶測でものを言ってはいけないな。ジダンがひどかったのは事実。

とにかく、絶対に挑発に乗って欲しくなかった。どんなことがあろうと

ワールドカップ決勝の延長の場面で決してやってはいけない。

ジダンがピッチを去る横に飾ってあった光り輝くカップの映像を見て、

とてもせつなくなった。

結局イタリアはあくまでイタリアらしく守りきってPK戦に突入。

いくらイタリアがPK戦に勝っていないとはいえ、守護神ブッフォンがおり

シチューエーション的にも有利なことはあきらかであった。

ブッフォンの凄さを知り抜いている、ユーべのチームメイトであるトレゼゲだけ

がPKを外したということが、とても印象的だった。


自分の大会前の予想どおり、ごたごた続きのイタリアが24年ぶりの優勝を

勝ち取って、長いドイツの1ヶ月が幕を閉じた。






~終わりにかえて~


これまで、「W杯のつぶやき」と称して駄文をつらつらと書いて参りましたが、

こんな文章でも、自分自身結構エネルギーを費やしました。そんなわけで、

今回のワールドカップは、かなり真剣に観ました。幸いな事に、今度の大会は、

82年のスペイン大会に勝るとも劣らないほど、面白い試合が多い大会だった

ような気がします。 (あくまで個人的な意見ではありますが・・)


W杯という、この地球上でもっとも多くの人間を熱狂させるステージの中で、

本気度200%で戦う選手の姿に、自分自身大変刺激を受けました。

ただ、残念だったのは、日本代表チームの戦う姿に、他国の代表以上の

ファイティングスピリットが感じられなかったこと。もちろん国の代表である。

戦ってないわけではない。 しかし、例えば、パラグアイやポーランド、USA、

スウェーデンやオーストラリア等々の選手は、ボロボロの状況にも関わらず、

「あの状況であそこまで足が出せるのか・・・」 と感嘆するほど自らの限界を

遥かに超えるプレーをみせてくれていました。


100歩譲って、日本の選手全員が、そのような姿を見せて戦って敗退したの

であれば、ここまで暗澹たる気持ちにはならなかったと思います。

日本の選手たち(というかチーム自体)が、同じ方向を向いて200%の力を発揮

できる環境でなかったというのは、どこかに理由があるはずです。いろいろな

細かい事象が重なって、結果的にそれが本番で集約して露呈してしまったとの

見方もできますが。組織というもの、そして組織を機能させることの難しさを、

この大会で改めて強く感じました。とにかく、次期代表監督を決定する前に

やらなけらばならない事はたくさんあるだろう!!という皆さんの意見には、

全くもって同意であります。


さて、 常磐町自身、「祭りの後~」といった感傷に浸っているような状況では

ありません。というよりも、この1ヶ月ものすごいパワーを注入できた気がして、

一刻も早く爆発させたい気分です。 「次に戦う!」のはこちらの番です。

大会を通して、自分自身、「自らが置かれたステージ」で真剣に戦わねば!

という気持ちが非常に高まりました。一方で、家族、その他まわりの人たちに

いろいろ迷惑かけたことを、これからなにかで償わなければ。と思っています。


というわけで、甚だ勝手ながらこのブログを一旦休憩させていただきます。 

再開が4日後になるのか、4年後の南アフリカ大会からになるのか・・・

今はなんとも言えません。まことに申し訳ありません。

(そんなに器用な人間じゃないんで・・・) ただ、休日には時間が許す限り、

皆様のブログを覗こうと思っております。


最後に、こんなオナニー記事ですが、自分が想像していた以上に

(今までと訪問数の桁が違うほど) 多くの方にお読みいただいたようで、

正直驚いていると同時に、とてもうれしく思っております。

4年後の南アフリカ大会でも日本代表が出場をして、また皆さんと熱い記事

を闘わせることができれば幸いです。


それでは皆さん、また4年後に会いましょう。さよなら。さよなら。さようなら・・・

W杯のつぶやき24  24日目

3位決定戦  ドイツ×ポルトガル  3対1


昔からワールドカップの3位決定戦は見ない。

あくまで個人的な意見であるが、ワールドカップに3位決定戦など何の意味も

ないような気がする。というか、FIFAの金集めのためにやっているようなもの

である。 とにかく、オリンピックではないのだから、銅メダルなんて必要ない。

ワールドカップには、 「頂点のチームとそれ以外」 しかないのである。


ということで、試合結果だけを。  といいたいところだが、

今回の3位決定戦は、いろいろ興味深いことがある。

まずは、なんといっても上川徹さんが主審として笛を吹くこと(広嶋さんが副審)

これは凄いことです。今回唯一決勝トーナメントまで勝ちあがった日本人(w

3位決定戦という「ややご褒美」的なところはあるが、それでもこの結果は

1次トーナメントの2試合のジャッジが認められてのこと。素晴らしい!!!

日本人がこのような舞台で主審を務めることができるようになったことは、

Jリーグの功績が大いにあると思う。次は選手の番なんですけどね・・・


もうひとつは、ドイツのオリバー・カーンの「花試合」になったこと。

(ポルトガルのフィーゴもしかり)

で、結果はシュバインシュタイガーのスーパーゴール連発で3対1。

カーンも素晴らしいセービングだったし、1点取られたけど、それはフィーゴの

見事なセンタリングからだった。

残すところあと1試合。午前3時からだが、そのまま起きているか仮眠するか

微妙な時間帯ではある。まあ、とにかく最後だしね。。

W杯のつぶやき23  23日目

準決勝  ポルトガル×フランス 0対1


一次リーグのゲームを見る限り、決してここまで上がってこれないだろう

と思われたフランス。トーナメントからの確変は「もしや!!」を予感させる。

ポルトガルはスコラリ監督がブラジル人、キーマンのデコがブラジル出身。

もしかしたら、本音でいえばブラジルとは当たりたくなかったのでは。

さて、そのスコラリ監督は選手に「孫子の兵法」の冊子を配るほどの戦略家。

もしもこれを浸透させているのであれば、この人恐ろしい策士である。

さて、デコとコスティーニャの中盤2人が戻るポルトガル。彼らがジダンを

どれだけ自由にさせないかがポイントである。


前半は、それぞれ決勝のためにイエローカードをもらいたくないのか、

非常にクリーンな戦い。お互いの美しいパスワークの応酬。

ポルトガルは、C・ロナルドとフィーゴがときおりサイドを入れ替わったりして

いたが、トップのパウレタがちっともボールに触れない。 C・ロナルドが

ボールを持ったときだけスタジアムからブーイングが。フランスはヴィエラが

守備重視で前に上がっていかない。このまま無得点だろうと思っていたら、

名手リカルド・カルヴァリョがアンリを引っ掛けてしまってPK・・・ 残念。

それにしても、NHKハイビジョンは画像のきれいさもさることながら、

データ放送によって選手の詳細やフォーメーションなどがしっかりわかる。

またゲーム中の詳細情報もタイムリーに反映されて非常に素晴らしい。。

今回のNHKは気合が入っているなぁ。


後半、ポルトガルは攻撃でも貢献していた右サイドのミゲルが故障離脱。

替わって入るのがチェルシーのフェレイラなんで層は厚いんだけど・・

レフリーの笛は後半もどちらかというとフランスびいきなことはあるが、

ポルトガルは、前回のブラジルのように攻めが淡白になっている。

フランスのマジックなのか、老練な選手たちがうまくいなしているのか。

いずれにせよ、ポルトガルは気ばかりあせって、「らしい」攻撃が

全くみせれず。後半の決定機はフィーゴのヘディング1本のみ。

これでは勝てません。。 策士スコラリ監督の命運もここまでか・・・

後半は、ポルトガルが攻めまくるスペクタクルな展開を期待していたので、

いささか拍子抜けしてしまい、残念ではあったが、ジダン率いるフランスは、

見事に決勝進出。 決勝トーナメントからはジダンに対して相手チームは

遠慮してるわけではないだろうが、そんなにきついマークではなかった。

しかし、イタリアの連中はガツガツ潰しに来るであろう。


「ロッテルダムの奇跡」といわれた2000年の欧州選手権の決勝と同カード。

素晴らしい戦いを期待したいものである。

W杯のつぶやき22  22日目

準決勝   ドイツ×イタリア  0対0(延長0対2)


いよいよ残り3試合(除く3位決定戦)である。82年決勝の再現。

こちらのシマで、観たかった準決勝のマッチングのひとつだったんで、

(もうひとつはイタリア×アルゼンチン)非常に楽しみである。いうまでもなく、

ドルトムントの雰囲気はすごい。イタリアサポはいないに等しい感じだ。

しかし、イタリアの選手はこのようなアウェーの状況も全然へっちゃらであろう。


この2チーム。お互いがお互いを知り尽くしているであろうから、

おそらく、それぞれの持ち味を消す勝負に終始すると予想していたのだが、

(特にイタリアは完全に守りから入ってカウンターの作戦だと思った)

予想に反して、イタリアは高い位置からのプレスで非常に攻撃的にきた。

このため、お互いに持ち味を生かした面白いゲームを前半はみせてくれる。

ドイツはフリンクスが出場停止のため、ミドルシュートはほとんど打てず。

また、左サイドのシュバインシュタイガーも出ていないので、ドイツのチャンス

はどちらかというと右からのチャンスが多かったような。 それにしても、

両チームのレベルが高いなぁ。準決勝なんだから当然なんだけど、

4年前の大会の準決勝があまりにもアレだったんで・・・


後半は、どちらも負けたくないとうことでジリジリする展開。お互いのDFが

素晴らしいので、(特にイタリアは凄すぎ) こりゃ点入らんでしょ・・・

延長戦はハラハラどきどきの密度の濃い30分であったと思う。

しかし、絶対にPK戦に突入すると思ったのだが・・・

デルピエロが決めた留めの2点目は、「これぞイタリアカウンター」といった

ほんと痺れるようなゴールであった。


あれほどのホームアドバンテージを要しても負けたドイツチュラント。

結局総合力でイタリアが圧倒していたということだろう。

客観的にみて、ドイツはよくベスト4まで上がってきたと思う。

決勝の相手がどちらになるか分からないが、24年ぶりの優勝がみえて

きたイタリア。国内のごたごたもこれで吹き飛んでしまうかもしれない。

W杯のつぶやき21  21日目

準々決勝  イングランド×ポルトガル 0対0(延長0対0 PK1対3)


相変わらずのイングランドホームのようなスタジアム。

ミック・ジャガー様もしっかりとご観戦。 今日もかなり蒸し暑そうな感じだ。

これまでゲームを見てきた中で、イングランド絡みの試合だけがどうも面白く

ないというか、しっくりきていないというか。イングランドが夜にゲームを行った

のが、トーナメント勝ち抜けが決定していたスウェーデン戦だけ。常に蒸し暑い

状況のなかで、本来のパーフォーマンスを発揮できないでいるのだろうが。


このゲームの前半も、お互いの持ち味を出させないような展開に終始する。

しかし、ベッカムがエクアドル戦同様、なんだか調子が悪そうだ。

ランパードも相変わらずしっくりこない。顔つきも良くないし。 おまけに

ルーニーが相手の股間を踏みつけてレッドカード・・・これは明日のイギリスの

大衆タブロイド紙がどんな見出しをつけるのか楽しみである。

ベッカムも交代してしまった10人のイングランドは、延長戦まで無失点で凌ぐ

しか方法がなかったような気がする。とにかく、テリーとファーディナンドの

両センターバックは良く頑張っていた。だからこそ、試合が終わったあと、

ふたりとも悔しくて激しく泣いていたのであろう。


PK戦は、イングランドひとりめのランパードが外したのを見て、ポルトガルの

勝ちを確信した。ランパードは最後の最後まで本調子ではなかったね。

というよりも、イングランド代表チーム自体が今回のワールドカップで一度も

イングランドらしい強さを発揮できなかったような気がする。

そう。彼らは、負けるべくして負けたのだ。 

PK戦終了後のスタジアムの静けさが、とても印象的であった。




準々決勝  ブラジル×フランス  0対1


98年決勝の再現。ロナウドとジダンの戦いが8年後に再び。

この2チームは、86年メキシコ大会準々決勝でも壮絶な戦いをしていた。

とにかく、今回のロナウドは98年のように調子悪くならなければいいが。

と思ったのだが、やはり結果がでなかった・・・


それにしても、ブラジルにとってフランスは鬼門なのか。

ブラジルは、ロナウジーニョをひとつ上のポジションにあげる。 
前半は渋い戦い。両チームとも攻撃陣ばかりが注目されるが、ディフェンス 

がとてもしっかりしている。ブラジルの「ボランチ」と呼ばれる中盤の底には

いつの時代にも良い選手が生まれる。レゲエの人ようなゼ・ロベルトは、

とても良い選手だ。しかし、それ以上にフランスの守備はまとまっている。

前半の終わりごろにフランスはチャンスを作る。今日のジダンはとても調子

がいいみたいで、素晴らしい球捌きを魅せてくれている。


後半そのジダンのFKからアンリがボレーで決めて、なんとフランスが先制。

見ているほうにしては、最高の展開になる。  なるはずだったが・・・ 

その後のブラジルの攻めが全くブラジルらしくない。全員が錘をつけて

プレーしているかのようだ。逆にフランスのカウンターでいつ追加点を

取られてもおかしくない展開になってしまった。

終了間際のロナウジーニョのFKが外れて万事休す。とにかく自分たちの

力を出せずに完敗したブラジル。王者ブラジルといえども、己の力を発揮

できなければ勝つことはできないということだ。非常に良い教訓になった。

しかし、この敗戦はブラジル国民にとって受け入れることが出来ないかも。

不謹慎ながら、ショックで寝込んでしまう人が続出するかもしれない・・・


一方のフランスは、最高の戦い方であった。特にジダンには何かが憑いて

いるかのような活躍であった。ジダン自身のフィナーレの戦いはまだ続く。

W杯のつぶやき⑳ 20日目

準々決勝  ドイツ×アルゼンチン 1対1(延長0対0 PK4対2)


86年、90年と決勝で相対した両チームの戦いが準々決勝で実現。

ただ、東西統一ドイツとしてワールドカップで戦うのはこれがはじめて。

素晴らしい雰囲気のベルリン・オリンピア・シュタディオン。そのほとんどが

ドイチュラントサポであるが、アルゼンチンも少ないながら応援の声が図太い。

試合の最初に「SAY NO TO RACISM」という人種差別を無くそうの声明。

例によって、レイシストが多いスペイン人がフランスチームに浴びせかけた

差別的態度が問題になったが、(俺のスペイン人嫌いは、自分もされたから)

歴史的にみると、ドイツと、戦後ナチス残党の隠れ蓑であったアルゼンチン。

この2カ国が、そろってこの声明を行うことがなんとも皮肉な話である。

(それも、よりによってベルリンで・・・)


さて、前半はまさに「睨み合い」。決定的場面はバラックのヘディングぐらいか。

お互いのFWがあまり仕事をさせてもらえない。こういった時にはセットプレー

が勝敗をわけることが結構あるが、後半いきなりコーナーからアジャラが

完璧なヘディングのゴール。クローゼのマークが少し甘すぎた。

いずれにせよ、アルゼンチン先制で俄然試合が面白くなる。

ここから、ドイツの怒涛の攻撃を期待したのだが、まったく決定機を作れない。

アルゼンチンの守備が素晴らしいからにほかならない。リケルメも交代させ、

完全に1点を守りに行こうとする。 しかし、このまま終わらないところが

ドイツのドイツたるところ。34分にバラック→ボロウスキ→クローゼで同点。

「ゲルマン魂ここにあり!」というような見事なゴールであった。


バラックの足の故障、アルゼンチンの攻撃陣の変更を鑑みても、延長戦で

決着がつかないことは目に見えていた。PK戦であればレーマンの独断場。

PK戦がはじまる前にカーンがレーマンに歩みよって話をした場面。

あれには正直、ほろっときた。レーマンは4人ともコースが的中。逆に、

アルゼンチンは、正GKのアボンダンシエリの故障離脱が致命的だった。

最後に、アルゼンチン選手が暴れるのは、ある意味、「お約束・・・」

壮絶なゲームを制したドイチュラント。まだ優勝への道のりは長い。




準々決勝  イタリア×ウクライナ  3対0


イタリアは急にサポーターが増える。(笑) やはり彼らは、

「ワールドカップは、クォーター・ファイナルからはじまる」という認識が

あるのだろう。イタリア人らしい「リアリスモ」ではある。


さて、ゲーム内容であるが、ウクライナが後半開始からの怒涛の攻めで

作った3つの決定機を決められなかったこと。

これが完敗の原因のすべてである。逆に、そこを決して決めさせない

イタリアの守備の凄さをあらためて思い知った。

2点差をつけられた時点ですでにゲームオーバー・・・イタリアDF陣から

2点を取れるわけが無い。イタリアは、エースFWのトニが得点を決めた

ことが大きい。初出場のウクライナはベスト8までが精一杯だったかな。


とにかく、準決勝は中3日後。このような余裕をもった戦いかたが出来たのは

イタリアにとって非常に大きい。なにしろ相手はPK戦までいったうえに

エースのバラックの状態がおもわしくなさそうである。

実は、あるブログのコメントで、イタリア優勝を第一候補に上げたんだけど、

国内でごたごたがある時のイタリアは強いんだよね。82年がそうだった。

(そういえば、あの時の決勝の相手が西ドイツであった。)

しかしながら、試合を重ねることにまとまってきた自国開催のドイツに

勝ちきれることができるのか。レーマンとブッフォンのPK対決までいくか・・

いずれにせよ、興味の尽きない準決勝になりそうである。

W杯のつぶやき⑲ 19日目

決勝トーナメント1回戦  ブラジル×ガーナ  3対0

王者ブラジルにアフリカで唯一勝ち上がったガーナが挑戦。

ワールドカップならではの一戦である。ブラジルは前回と同じドルトムントで

戦えることが大きい。レギュラーが揃ったブラジルに対し、「野牛」エッシェンが

出場停止なのが痛い。試合開始早々にロナウドが通算得点ランキングトップに

なる先制点。これでブラジル楽勝かと思われたが、ガーナは前に前に攻める。

エリア近くでの細かいパス回しやパスのスピードが素晴らしい。ここらへんが

日本との違いか。決定的な場面も作ったがゴールを割れない。すると、前半の

ロスタイムにカウンターからカフーのセンタリングにアドリアーノが合わせて

2点目。オフサイドかに見えたがゴールが認められてガーナは万事休す。

しかしこの2点目。どこかでこんなシーンを見た記憶があったような。カフー

のアーリークロスを、 柳沢 アドリアーノがしっかりと決めたのである。

終わってみれば3対0。ガーナは素晴らしいチームだったけど、残念ながら

若さがでたかな。ロナウジーニョのギアがまだローなのが気になるけど、

ブラジルは準々決勝にむけて余力を残せたのではないだろうか。



                                        

決勝トーナメント1回戦  スペイン×フランス  1対3


決勝トーナメント屈指の好カード。今日はこちらの試合に照準を合わす。

スペインは前の試合でメンバーを全て入れ替えたりしてコンディションがきっと

良いはず。ラウルが先発して変則3トップ。一方のフランスは、ジダンが復帰。

スペイン名物の「太鼓おじさん」もしっかりスタジアムでスタンバイ。

今日は何故か国歌を歌っている選手の多いフランス代表。気合入ってるなぁ。

                                                

それにしても、これまでの中で前半の時間がもっとも時間のたつのが早かった

ゲームであった。そのくらいゲームの質が高かった。若さのスペインに円熟期

のフランス。ジダンはフィールドの22人の中でもっとも動いていなかったが、

さすがと言わざるをえない球さばき。運動量のなさは後ろのマケレレとヴィエラ

が十二分にカバーしている。そんな平均年齢30代のフランス代表の中で、

もっとも活躍していたのは、昨年のフランス最優秀選手の若手リベリー。

彼の同点ゴールは素晴らしかった。スペインはジダンに対して厳しいマークを

あまりしていなかったような気がした。後半はフランスが決定機を決められず、

「延長になったらスペイン有利になるかもしれないなぁ」 なんて思っていたら、

ジダンのFKをヴィエラがヘディングでゴールゲット。圧巻だったのは、

なんといっても、最後のジダンの駄目押しゴール。魂がこもったゴールだった。


しかし素晴らしい試合だった。フットボールの魅力が凝縮された名勝負だ。

対戦前の自分の予想は、スペインの勝利であった。でも今日のフランスは

一次リーグとは全く別なチームのようで、素晴らしい戦いぶりであった。

無敵艦隊スペインはまたもや撃沈。あれだけタレントを揃えても勝ち抜けない。

やはり、前にも書いたけど、スペインはフットボールだけは、大英帝国のように

地域ごとで分かれて、代表チームを結成したほうがいいのかもしれない。

フランスの次戦はブラジル。98年決勝の再現である。とても楽しみだ。

W杯のつぶやき⑱ 18日目

決勝トーナメント1回戦  イタリア×オーストラリア  1対0


日本のオーストラリア戦の会場のカイザースラウテルンでのゲームだが

あの時よりも涼しそうなので、いいゲームを期待できそうだ。

スタジアムにはイタリアのサポが非常に少ない。試合中にカンナバーロが

声援を要求したぐらいだ。おそらく、オーストラリアなんかには楽勝だと

思っていたんだろう。なんともイタリア人らしいが、そうは問屋が卸さない。


イタリアは、トッティーを外して3トップでくる。前半で1点をゲットしてそのまま

簡単に逃げ切る。というゲームプランであろう。 しかし、オーストラリアの

最終ラインである、ニール、ムーア、チッパーフィールドの3人が素晴らしく、

GKも気迫のこもった守りでなかなか点をいれさせない。おまけにトッティが

いないため、司令塔のピルロのマークも中盤の底の選手が厳しくやっていた。

やっぱりオーストラリア強いよ!! 戦術も素晴らしい。ヒディンクさすが。


で、後半には、なんと、チェコ戦で値千金のゴールをあげた「元祖武闘派」の

マテラッツィーが、厳しい判定だったが一発レッドカードをくらって退場・・・

まさに、、「天国と地獄男」だね。(笑) こいつはセリエAのぺルージャにいた

頃から見ているけど、昔から感情のコントロールが効かないところがあった。

カルチョの選手でなければ、絶対にマフィアの鉄砲玉をやっていただろう。


もう怖いくらいに、ヒディンクの思い描いたプランどおりになっていく。延長戦も

想定して、通常よりも交代の時期を遅らせているのも、もう、いやらしいなぁ。。

で、終了10分前に、日本戦でもやられたアロイージを投入。「その後延長戦で

攻撃の選手を一気に投入して・・」 って、なんか4年前の悪夢である韓国戦と

全く同じようなシナリオになってきたではないですか・・・

そんな、ヒディンクの恐ろしいまでの見事なプランを打ち砕いたのが、

4年前の韓国戦で退場させられた、あのトッティであった。

あらためていうまでもなく、オーストラリアは良いチームであった。

そのオーストラリアに、終了10分前までリードしていた国って、

本当はとても強かったのかも、かも、かも・・・(苦笑)




決勝トーナメント1回戦 スイス×ウクライナ 0対0(延長0対0 PK0対3)


ポルトガル×オランダ戦と全く正反対の戦い。オフサイドはほとんどなし。

ファールが極端に少なく、非常にクリーンにもかかわらず物凄く熱い戦い。

見せ場もそう多くなく、得点も入らない。しかし、これもワールドカップ。

自分は、今回のような戦いが好きだ。これがクラブチームのリーグ戦であれば

もの足りない試合なのかもしれないが、国の威信をかけたギリギリ中での

非常にひき締まった名勝負であった。


ウクライナは両センターバックが出場停止。一方のスイスは、若き大黒柱の

センデロスが故障のため、19歳の黒人選手が代役。どちらも守備に不安が

あるため慎重な戦い方に終始する。ここらへんは、いかにもヨーロッパの

中堅どころの戦いといってよい。どちらも最初に失点はしたくないはずだ。

お互いにゴールのクロスバーへ当てるなど、決定的なシーンはイーブンか。

この試合はもはやPK戦が必然だったのかもしれない。


今大会初のPK戦。それにしても会場全体が物凄い緊張感である。

PK戦では、なんと(案の定)、ひとりめのシェフチェンコが外してしまう。

「スイスの勝ちあがりかな」 と思ったのだが、この後スイスの選手が

3連続PK失敗・・・。スイスは今大会無失点にも関わらずドイツを後にする。

敗れたとはいえ、今回のスイス代表はバランスのとれた好チームであった。

2年後に行われる自国開催の欧州選手権+その後の2010年が楽しみである。

W杯のつぶやき⑰ 17日目

決勝トーナメント1回戦  イングランド×エクアドル 1対0


それにしても、イングランドサポーターだらけのスタジアムである。

街も数万のイングランド野郎たちに占拠されているのであろう。凄いパワーや。

会場があるシュツットガルトでは前日にイングランドサポが暴れて400人も拘束

されたらしいが、いったいあの連中は普段仕事はなにやっているんだろう??

とにかく昼夜問わず物凄い量のビールを摂取しているのだろうけど、トイレ

とかどうしているんだろう。スタジアムでも席の下に垂れ流していたりして・・・


さて、これまで試合を観ていてずっと感じていることだが、

昼間の試合と夜の試合では、ゲームレベルがあきらかに違いすぎる。

これは、昼間のゲームが想像以上に蒸し暑く、いくら強豪国であろうと本来の

プレーを発揮できないのであろう。やはり、もったいないなぁ~と思う。

この日はかなり蒸し暑かったらしく、お互いのパーフォーマンスが発揮できて

いないようであった。(もちろん、お互いの気迫は充分感じられたが)

そんな中で、ベッカムがしっかりFKをゴールネットに突き刺した。

この状況の中でしっかり仕事ができる。やはり「役者が違う!!」とはこの事。

FK蹴る前にビクトリア夫人が画面に映ったのをベッカムは感じたのかも(笑)


エクアドルは、前半のC・テノリオの決定的なシュートが惜しすぎた。

これが決まっていれば、本当にアップセットになっていたかもしれない。

この人が後半負傷交代してからは、エクアドルの攻撃はダメダメだった。

ルーニーは、後半の半ばあたりから、「らしい!!」 プレーを連発していた。

これからの戦いにむけては明るい材料である。逆にランパートがどうも空回り

しているようだ。チェルシーで16点も取っているこの男が肝心のシュート場面

で、微妙に力が入ってしまっているようだ。顔つきも、どうもさえないしね。。

彼が爆発すればベスト4も、その先の決勝も可能性が高くなってくるのだが。



                                             

決勝トーナメント1回戦  オランダ×ポルトガル 0対1


日本がクロアチアと戦ったニュルンベルク。7対3くらいでオランダサポが

多いような感じ。ただ、ポルトガルサポのほうが熱狂的な感じだ。

その熱狂的なポルトガルサポの連中の中に、ぽつんとメガネの日本人君・・・

こいつはおそらく、ポルトガル人のダフ屋から高値で掴まされたんだろう(笑)

ものすごい場違いな感じがして笑った。自分も将来会場にいく時は、会場の

中のエリアを把握し、しっかり情報を入手して気をつけないと。


それにしても、前半と後半が内容が豹変したゲームも久しぶりだった。

前半は非常に高いレベルでの戦術の戦いの妙を。後半は大喧嘩!(笑)

主審がしっかりリードできなかったこともあるが、本当に壮絶な戦いだった。

技術・戦術を超越した、魂のこもった戦いはワールドカップならではである。

この2チームはフォーメーションがほぼ同じなので、それぞれのポジションの

選手を比較しながら前半を見ていたら、とてもおもしろかった。

それにしても、それぞれの選手が物凄くレベルが高い。まあ、当然なんだけど。

そのレベルの高さの中においても、さらに高いレベルでの微妙な差を感じた。


前半において、ポルトガルの方が微妙に秀でてるかなと感じたところは、

①センターバックの強さ・上手さの差、 ②最終的なパスの出し手の差、

③センターフォアードの差。 非常に微妙なレベルの差なのだが。それ以外の

ポジションは、お互い拮抗している感じがした。あくまで個人的な意見だが。

ポルトガルの方が1点を先制できたのは、特に①が大きかったような気が。

とまあ、前半すばらしい戦いをしていたポルトガルに2つの不運が・・・

C・ロナルドの離脱と、中盤の底の黒人選手の馬鹿なイエロー2枚によって。

せっかく、オランダは数的優位を作ったのに、自分たちも退場によって

ふいにしてしまった。その後は、合計16枚のイエローカードと4人の退場者。

後半は、オランダは上記③も影響した。ファンニステルローイが

出なかった(出られなかった)のが、個人的にはとても残念だった。


とにもかくにも、おもしろく熱いゲームを朝から見てテンションが上がった。

しかし、ポルトガルはデコが出場停止なのが痛い。おまけにあれだけの

イエローをもらったから、仮に準決勝に進めても、出れない選手が続出

するかもしれない。ますます、ヨコのシマのブラジルが有利になってきた。

W杯のつぶやき⑯ 16日目

決勝トーナメント1回戦  ドイツ×スウェーデン   2対0


「ワールドカップは決勝トーナメントから」

よく言われる事であるが、まさにその通り。日本が敗退して巷はすっかり

醒めきっている感じだが、むしろありがたい限りでござる。

これからが、「ワールドカップ・フリーク」にとって至福の日々が始まる。


第一戦目は地元優勝候補と裏の優勝候補とよばれるスウェーデン。。

1回戦で当たってしまうのが本当に惜しいカード。

と思ったら・・・いきなり前半10分少々のうちにクローゼとポドルスキーの

二人で2点を先制してしまう・・・どちらも素晴らしいゴールだったが。。

「ドイチュランドよ!! 空気読め!!」  と言いたくなるくらい。

なんでもそうだけど、期待しすぎるとこーなる。でも、なんというかドイツらしい。

おまけにスウェーデンは前半で一人退場。ニコニコしながらレッドカードをだす

審判。こいつはマジでSだな(笑) とにかく、35分でゲーム終了してしまった。

と思ったら、このS級審判、地元のドイツにPKの宣告! 真性である。


結局、PKをラーションが外してしまうのであるが、ラーションほどの選手でも

あの状況では枠を大きくはずしてしまうのである。個人的には、ラーションが

外してしまったのだから、しょうがないかなと。 このままゲームセット。

しかし、ドイツ選手のミドルシュートのスピードと正確性は恐るべしだな。

ドイツは、この1回戦を延長戦にならずに比較的楽な戦いをすることが出来た。

これは、準々決勝にむけてとてもラッキーだったかもしれない。



                                            

決勝トーナメント1回戦 アルゼンチン×メキシコ  1対1(延長1対0)


いろいろな見どころのある戦い。個人的にはお互いアルゼンチン人である

監督対決が見もの。しかし、メキシコのラ・ボルペ監督の「ちょいワル度」

といったらあなた・・・ジローラモに代わって雑誌「LEON」の表紙を任せたい。

普通あんなネクタイ締めませんって(笑)  一方のペケルマン監督。

なんてダンディーなんでしょう。青いシャツにレジメンタルのネクタイ。

是非「メンズクラブ」に使っていただきたい。 メキシコはボルヘッティ復活!

しかしこの選手は、鉢巻しめたら築地の魚河岸でまぐろ解体してそうな感じだ。

スタンドではアルヘンティーナ達の歴史と伝統、「タオルまわし」が至る所で。

ロッテファンや巨人ファンの控えめなまわし方ではなく、身体全身を使って

おもいっきり振り回すのが特徴だ。巨人ファンよ、マラドーナを見習いたまへ!

さらにいうと、着ているユニフォームを脱ぎ、上半身裸で、周囲の迷惑も

省みずにぶん回す、というのが正統的なやり方なのである。(笑)


とまあ、余談が多すぎたが、ゲームのほうは・・・

決勝トーナメントにふさわしい素晴らしい戦いであったと思う。

このような試合を見させられると、申し訳ないが、日本が決勝トーナメント進出

するのは、「まだ12年は早いかなぁ・・・」  と思わずにはいられなかった。

それにしても、両チームの選手の「フットボール偏差値」の高さといったら。

攻め込むところ、手を抜く時間、パスまわし、間合い、どれをとっても一流だ。

普通は「負けたら終わり」のゲームの出だしはお互い様子見が多いのだが、

そこを逆手にとってメキシコは果敢に攻め込む。 おそらくボルペ監督の

ゲームプランだったのだろう。これが見事に功を奏して、なんとメキシコ先制。


おかげで、想像していなかった、前半からの殴り合いが始まった。

すぐに同点に追いつくアルゼンチンはやはりさすがとしか言いようが無い。

ボルヘッティはあまりのヘディングセンスの良さに、なんと味方のゴールに

突き刺してしまう。今回の彼は1戦目の負傷退場といい、かわいそうなぐらい

ついていなかった。おまけにボルペ監督の計算が狂ったのは、予期せぬ

アクシデントで、2名を交代せざるをえなかったこと。


トーナメントではありがちな「ジリジリした展開」の後半を終えて、延長で

ロドリゲスの、あの時間帯でのアンビリーバブルなボレーのゴールも、

必然だったのかもしれない。 これでもう、メキシコはなすすべもなし。

試合終了までの、アルゼンチンの憎たらしいまでの試合の進め方は、

優勝を経験している国のなせる業なのだろう。

それにしても、メキシコは記憶に残るとても良いチームだった。

もう、「アイーン」と魂のこもる国歌斉唱が聴けないのは本当に残念だ。

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