今回のドラマの中で描かれた都を襲う疫病ですが、「もがさ」と呼ばれる疫病だったと言われています

いわゆる天然痘(疱瘡)の類いで九州から感染拡大し、都に及んだのだそうです

天然痘とは紀元前より、伝染力が非常に強く死に至る疫病として人々から恐れられていました


治癒した場合でも顔面に醜いあばたが残るため、江戸時代には「美目定めの病」と言われ、忌み嫌われていたとの記録があるらしいです


ワクチン開発により1980年5月以降は感染者は出ていないと発表されています


ただ、似たような病はありますよね
私も子どもの頃、水疱瘡に罹ったことがありますが、近い病気なのかなと思います

この時、都(京都)の人口が半分になる程、大流行となったのだと言います

その後も日本国内では度々、天然痘が流行っており、都度、多くの方が亡くなっています

疫病が発生する要因はいろいろ考えられるのでしょうが、その多くが災害やその被害を受けた後の衛生上の問題から起こるものが多かったようです

昨今ではコロナが世界を恐怖に陥れましたが、淘汰されれば、また、次の疫病発生と疫病自体が完全に無くなるということはないのかもしれませんね


第十六回「華の影」

石山寺でサワの嫉妬から、一方的な仲違いを起こしてしまったまひろは、元気なく自邸に戻ってきていました

思い出すのは、日記を書くことで気持ちを紛らわせてきたという寧子の言葉でした
道長への思いを日記に綴っていくのでしょうか?

994年
定子のいる登華殿にて、一条天皇の元に若手が集められていました

藤原行成が古今和歌集の写しを献上すると、一条天皇や定子に文字の綺麗さを褒められます


斉信は越前からの鏡を献上するのですが、いかにも貴族らしい贈り物に同じく場所にいて清少納言の鼻についたようです

定子が「何をして遊ぶ?香炉峰の雪」と呟くと、ピンときた清少納言が庭の戸を開けます

香炉峰の雪とは、唐の詩人・白居易(白楽天)が自然に囲まれた暮らし、名勝・廬山を詠んだ一節であり、後々、清少納言の『枕草子』の中で定子とのやり取りの場面が描かれています


決して幼い子どもという訳ではないと思いますが、皆で雪遊びをすることとなります
その集まりを見た道長は近寄りませんでした

道隆の権力が強まる中、子の伊周や隆家も力を持っていきます
今は兄の伊周が弟の隆家より優秀なように見えますが・・

道長は倫子の元に寄ると、娘の彰子を入内させない方針で考えを一致させます
道長のように心の優しい子になるようにと倫子が願うのですが、運命とは移ろい行くものですので・・

道綱は石山寺でまひろと会ったことを道長に話していました
まひろという名前だけで、為時の娘のまひろとイメージが一致したのかは分かりません

忍んでいったら間違ってしまったとの話に少し強めのため息をしたのは安堵の意味だったのでしょうか?

一条天皇と定子の仲は良かったようですが、子どもがなかなかできないようでした
良いムードが訪れても、弘徽殿にて放火が起こる等、なかなか安心できません

内裏の中に犯人がいるのでしょうか?
隆家は女院の詮子ではないかと軽い気持ちで話します

道隆は女院という言葉から誰かの顔が浮かんだのか、自分を恨んでいる者だと付け加えます
「光が強くなれば影が濃くなる、動じないことが肝心だ」と話します

都を蝕む疫病の勢いは収まることを知らず、その対応について実資ら公卿たちが提案するのですが道隆が無視し続けます

その状況を知ってか知るまいか、安倍晴明は疫神が通るから門を閉めよと従者に命じます
天皇や貴族たちにも疫髪が近づいていました

しかし、道隆は疫病がしもじもの者だけがかかるものだと一条天皇に報告します

一条天皇は道隆が考えているより賢い方です
一条天皇が民に施しが必要と話すのですが、早く御子をもうけよと話をすり替えられます

道隆は伊周を内大臣に昇進させます
そこに呼ばれたの道兼は改心したのでしょうか?
伊周の傲慢な様子が際立ちました

読み書きを教えていた少女のタネがまひろの元を訪れます
父母が薬草をもらいに悲田院に行って帰ってこないというのです
この時点で何となく嫌な予感がしました

まひろがタネと共に悲田院に様子を見に行くとそこは病人で溢れていましま
タネの両親は既に亡くなっていました
そして遺体はまるでゴミのように処分されます

そうこうしている内にタネも感染し、高熱で倒れてしまいます
まひろはタネを必死に看病します

タネは寝言で、まひろが教えていた言葉を喋っていました、それが最期、間もなく亡くなることとなります

道長が疫病への対応について、道隆に進言するのですが、やはり、まるで相手にされません
疫病より相次ぐ放火の方が大事だ
それは道長の役目不行届なのではないかとまで言われるのです

道隆が動かないのら道長自身が動くしかありません
最初は道兼が見てくると発つのですが、道長もその後をついてきていました

悲田院では感染者が増加していく一方であるのに薬師が足りないという状況です

道長が厳しい表情で周見回っていると看病していた女性が倒れて倒れてきます
それは、まひろで、道長が抱き抱えると急ぎ、
まひろの館に連れ帰ります

為時に会うと道長は自分が看病すると言い、1室に籠ります

まひろに質問を投げかけるも返事はありません
「逝くな、戻ってこい!」
道長の献身的な看病と呼び掛けにより、まひろは何とか山を越えます

為時から後は任せて欲しい、居るべき場所に戻った方が良いと言われ、「大事に致せ」と心の中で告げると、道長は倫子の元に帰ります

道長の様子に何かを感じとる倫子
道長の心には倫子でも明子でもなあた、ほかの誰かがいるようだと言葉を溢すとほくそ笑む様子が何だか波乱の予感を覚えさせます

次回、道長の心の中にいるもう1人の相手探しが倫子によって始まる?
疫神は貴族らも襲う?

道長と道兼が組むことに不安を感じていく道隆ですが、徐々に病(?)に蝕まれていくようです

再び、権力争いの火種がくすぶり始めていました
ではでは、今日も一日頑張っていきましょう!