何だか、今回は次の4つの言葉にそれぞれ意味合いがあり、使い分けされているような感じがしたので、ちょっとまとめてみます

・使命
→与えられた任務という意味ですが、ここでは、与えられた命をどのように使うかということを指します

・宿命
→生まれながらにして、定められており、変えることのできない資質のことです

・運命
→人間の意志を超えて、幸福や不幸、喜びや悲しみをもたらす超越的な力のことを指し、言い換えると「運」とも取れます
この運命は、変えることが可能とされます

・天命
→天が人に与えた使命のことです
人は、それぞれの宿命の下に生まれ、それぞれの運命を切り開きながら、天命に近づいていき、一生を終えることになると言われます

今回の大河ドラマの回は、それぞれの言葉の意味合いを理解し、視聴し直してみると、また、違う感情を抱くことができるのではないかと感じました


第十回「月夜の陰謀」

986年
安倍晴明は、6月23日丑の刻に花山天皇を連れ出し、出家させる計画を藤原兼家に話します
兼家は早速、決行に向け、各人の役割を家族で打ち合わせを開始します

そこには、道長の異母兄、道綱も混ざっていました
この機を逃せば、逆に自家は滅亡するというのです

花山天皇は藤原忯子の霊を救うために出家することを懐親に伝えますが、もちろん、猛反対にあいます

むしろ近くで道兼が自分も一緒に出家すると話すとそれを花山天皇は信じてしまい、決断が定まります
決行は6月23日です

兼家は道長に、もし、今回の策がしくじった時には道長に家を託すと話します
自分は何も知らず、関係ないと答えろと言うのです

兼家は、子どもたちの本心や性格をよく分かっていたのかもしれません

まひろの家では、為時がまた、女のところに行っていると、いとが嘆いていましたが、気になったまひろは、その館を訪れることとします

すると病人の女性を看病する為時の姿を目にするので
その様子を見て、まひろは為時を褒め、何かできることがあれば何でも頼んで欲しいと話します

その女性は為時にとって、どのような人なのでしょうか?

館に戻ると道長の従者が手紙を持ってきていました
古今和歌集の歌を用い、まひろを恋しいと伝えてくるのです

まひろはすぐに返歌します
その時は陶淵明の漢詩を送りました

その後、何度も詩を返すと2人の会いたいという気持ちが高まっていきます

道長は詮子の元に出向き、23日は外に出ないようにということと、詮子と子の懐仁にとってマイナスになることではないから自分を信じて欲しいと話します

詮子は最初、源雅信と源高明、両方から嫁を取り、お近づきになれと半分、茶化していましたが、道長のことは信じると答えるのです

道長は自分の宿命とは何なのかを考えていました
そして、まひろに会いたいと手紙を送ります

まひろが待ち合わせのいつもの小屋に着くと、後ろから道長が抱きしめ、そのまま口づけを交わしてしまいます

唇を離すと、道長は一緒に都を出ようと誘うのです
また、藤原を捨てると言うのです

これに対し、まひろは、嬉しいけど、どうして良いのか分からないと答えます
そして、自分は道長がこの世を変えるために生まれてきた存在であり、それが使命なのではないかと話すのです

しかし、道長をずっと見つめ続けます
結ばれてはいけない2人・・

「幸せって悲しい」
まひろの言葉が全てを物語っていました

この日、2人は一夜限り(?)結ばれることとなるのですが、果たして、この後、再び会うことがあるのでしょうか?

「また、会おう」の言葉に笑みを浮かべるまひろだったのでした

そして、運命の日、6月23日が訪れます
花山天皇は女性の格好をして、道兼と一緒に御殿を抜け出すことに成功します

牛の一刻、御殿の扉は全て閉められ、もう、後戻りはできません

御殿では天皇の証である剣爾を懐仁の元に移すこことにも成功します

道長は関白、藤原頼忠の元に馬で走り、事情を話すと、状況を飲み込んだ頼忠と共に急ぎ館を出ます

元慶寺に着いた花山天皇が剃髪を済ませると次は道兼だと話すのですが、道兼は何もなかったかのように去っていきます

その時、初めて、唆されていたことに気づいた花山天皇は、この時、実に19歳とまだ子どもと大人の境界線のような年齢でした

当然、花山天皇の元だからこほ力を握っていた懐親が宮中にいられる訳もありません
いつの間にか外に逃げ出すしていました

虎の一刻までに、全てがうまく実行されたのです

翌日、朝、蔵人頭は道兼となり、藤原実資や為時は任を解かれてしまいます
これにより、ますます、まひろと道長の間にある壁は高いものになろうとしていました

次回、道長が妻になってくれと伝えた相手は誰なのでしょうか?
そして、道長に与えられた天命とは?
ではでは、今日も一日頑張っていきましょう!