現在の日本新三大夜景と言えば、長崎市、札幌市、北九州市が選出されています

また、11月19日、世界11ヵ国、地域の観光関係者が集う「世界夜景サミット」の中で、世界新三大夜景が発表されました

モナコ、上海と共に選出されたのは、長崎で2012年以来、9年ぶり2度目の選出となりました!

長崎生まれの私としては、とても嬉しい限りです

この三大夜景については賛否両論、いろいろな意見があるのは承知していますが、こういったところで選出されるか否かは、今後の長崎の観光業には大きな影響を及ぼします

実際に2012年に選出されたおかげで、事業継続が難しいところまできていた夜景の見える稲佐山と下層を結ぶロープウェイの運営は、観光客増加により再生しました

長崎の観光業は、まだまだ魅せ方やPRの仕方にはアイディアや工夫が必要な状況ではありますが、その資源は豊富にあり、化ける可能性が大きい場所だと私は考えています

今回の世界新三大夜景の再選出を機に、コロナなんかに負けずに、改めて盛り上がっていくことを期待したいなと思います

さて、SDGsをテーマとしている、このブログでは、日本の重要産業の1つである観光業と私が現在、住んでいる長崎県=地方都市=観光都市というところに注目して、昨年、発刊された村山慶輔さんの著書『観光再生』を参考書とし、勉強していっています

前回は、顧客を新規に獲得するのが良いのか、リピーターを確保する方に力をいれるべきなのかいったことについて少し書きました

結局のところ、両方必要なのでしょうけど、労力やコストのことだねを考えると後者ということのようです


このブログの中でも何度か取りあげていますが、事業のリスク分散の方法には『両利きの経営』があります

ただ、コロナ禍だからこそ、今、注目を浴びている、この考え方ですが、よくよく考えてみると当たり前と言えば当たり前のことではあります

例えば現在の本業とサブ(将来的には本業になる可能性がある)の事業が、あまり関連しすぎず、内容的に対局に存在するものであればある程、リスク分散が取れているということになります

投資でもそうですよね
国内株式と外国株式、国内債券と国外債券、不動産投資信託に金投資等、多種の商品の強み、弱みを理解した上で、組み合わせて持っておけば、リスク(振り幅)は小さくなり、大きな損失を負うことはなくなります

「アンゾフの成長マトリクス」というフレームワークが使えるということです

では、両利きの経営以外に、どういったリスク分散が考えられるでしょうか?

村山さんの著書を読んでいくと、いくつかその項目が出てきます

①顧客のターゲットセグメント
男性か女性か?
20代か50代か、はたまた60歳以上の方か
経営者か、サラリーマンか
専業主婦か、ビジネスウーマンか
中流層か、富裕層か
SNSを使う人か、使わない人か
自宅が持ち家の方か、賃貸の方か
インドア派か、アウトドア派か
運動が好きな人か、苦手な人か
外見を気にする人か、内面を大事にする人か
etc...

ま~、無限にその商品やサービスを提供するターゲットは、策定することは可能です

ターゲットを絞るということは、選択と集中やランチェスター戦略といった考え方があるように非常に重要なことです

目の前の1人のことを救う(ニーズに応える)ことが出来ない商品やサービスが、多くの人に求められるとは思えないからです

ただ、リスク分散という視点から見れば、メインターゲット層はここだけれども、将来的には、この層を狙っていきたい等といったことを考えておくことも大切です

中には、ターゲットが歳を重ねると共に商品やサービス構成を変えていくみたいな戦略を取っていた企業もあります

②集客チャネル
今の時代は、SNSやネットを媒介するのが主流となっているかと思います

ただ、SNS1つ取っても、インスタグラムとFacebookのユーザー層は違うと言います

テレビを良く見る人がいれば、YouTubeやNetflixばかり視聴している人もいます

オンラインより、面談等、リアルで話しを聴きたいという思考の方もいるでしょう
複数のチャネルを構築しておくことは必然なのかもしれません

また、広告も一方的に見せるのではなくて、導かれて見せることが出来れば、効果は上がるでしょうし・・

③日時
平日、土曜日、休日や祝日
正月、お盆、クリスマス
午前中、午後、夕方、夜

現在、多様な働き方や生活の仕方が出来るようになってきています

うちは広告は平日の夕方だけとか、力を入れてセールを行うのは正月だけとか、あまりにその日時を決めつけてしまうと、リスクが高まります

例えばこのコロナ禍において、いつもの稼ぎ時だった大型連休では期待できなくなってしまった

では、平日でも稼げる形に変えていこうとか、自分たちで特別な日を作ってしまおうとか・・

柔軟に対応できる第2、第3の案をいつも準備しておくとリスク分散になります

④場所
商品やサービスを提供する場所、また、その提供の仕方もいろいろ考えられる部分です

身近な例としては、飲食店が店舗だけではなく、テイクアウト対応がされるようになったことでしょうね

観光業で考えるなら、このシリーズでも出てきた都市部よりも地方へ、という考え方、マイクロツーリズムなんかも、リスク分散の方法の1つでしょう

地震が多発している地域から地方に拠点を移したり、第2の拠点を設置したりすることもリスク分散ですよね

確かにこのコロナ蔓延は、多くの企業や事業者を厳しい状態に陥れています

しかし、前向きに考えると、この未曾有の災害を乗り切れるような事業に変革(リスク分散)できれば、この先、恐いものは無くなるのかもしれません

ではでは、今日も一日頑張っていきましょう!

↓アンゾフの成長マトリクスなど、フレームワークの内容は下記の書籍が分かりやすく書かれています