【5】

そこでかつての男性であった上司に見込まれ

最先端の商品開発のリーダーを任される。

だがのび太の開発は無謀そのものだった


人としゃべる事ができる、物を食べる、

感情をもち、緊張感、緊迫感も臨機応変に。

歩いたり、急いで走ったり、眠ったり

つまり人間とほとんど変わらないロボットの製作だ

また様々な現実離れしたアイテムの開発も同時に。


上司は動揺したが同時にのび太の真意が知りたかった


人は小さい頃に大きな夢や希望をもつものだ

しかし成長する事につれピュアな部分では世の中やっていけない

という事も身にしみてわかる事になる。


そしてその時かつて抱いていた夢や希望にフタを締める時が

やってくるのだ。誰しも必ず妥協という部分は訪れる。

光輝いていた未来が薄汚れていたのを

自覚しなければならないのだ。


それができない心の弱い人間が

引きこもりに走ったり2次元のアニメに

べったりになったり、人とまじわるのを嫌ったり、

平気で死ぬ死ねと言えたり、簡単に手首を切れたり、

つまり現実の人生を逃げだす人間になるのだ。


それに比べて

のび太の意志は固かったのだ


のび太の知識の多さはトップクラスではあったが

その無謀さは多額の費用と時間を要する

事になることがわかった。


もちろん開発部のリーダーといっても

会社の組織の一員である以上

好き放題はできないのだ


のび太は思い悩む時期となり、

一度長期間休みをとり実家の家に帰った。


毎年押入れをチェックしている習慣はもちろんだが

今回は久しぶりに外の近所の

小学生のころよくドラえもんと

一緒によく遊んだ学校の裏山や

野球で遊んだ公園に行ってみた。


そしてそこでいつかの旧友と再会する事になる

ジャイアンとスネオだった。


つづく

【4】

大学生ののび太は

いつのまにか「工学の天才」と

いうあだ名がつく程となった。


そしてのび太は

大学卒業後

最先端のコンピュータ会社に

勤めることとなった

そこでも並み外れた知識と技術を

発揮しある年、ロボット開発部に

抜擢される。


そこの上司に特別に抜擢されたのだ


そしてその上司こそがかつてのび太が

小さい頃に訪ねた男性その人であった・・・

 

つづく


【3】

その日からのび太の勉強に対する姿勢がかわった。

知識をつけようと必死になって。


しかしまともに勉強した事がないのび太にとって

それはまさに地獄のような日々であった。

どれだけ勉強してもなかなか成績があがらない日々

まず勉強したらすぐに眠たくなる為、人並みよりずっと辛い状態

やってもムダだとまわりからののしられ、それでものび太は勉強を続けた。

必死で頭をさげて出来杉君に勉強を見てもらう毎日が

すっかり板についてきた


ふと両親を憎んだ日もあった。なぜこんな頭の悪い子に生まれたんだ!と


くじけそうになったのは何度もあった。

しかし押入れにしまったドラえもんを見ると

いろんな事が頭をよぎり歯をくいしばる決意を固める。

くじけるのは簡単だ。ただすべてを投げてしまえばいい。だが

のび太はそれをしなかった・・・


そして勉強を毎日続ける事によって着実に力をつけていった。

少しずつではあるが成績が伸びていったのだ。


中学生になったのび太。

特に技術の授業は撮りつかれたように熱心になって勉強した。

成績は常にトップクラスであった。小学生を知らない同級生は

のび太がかつて落ちこぼれであった事が全く信じられなかった。


そして高校生・大学生となったのび太。


ここでまたのび太にふと疑問が残る。

「ドラえもんがいた頃、中学生や高校生の自分に

会いに行ったことがあったのに・・・」

実際には何も起こっていない。


つづく